転職をしたいけど経理経験が浅いから難しいと考えている方は多いのではないでしょうか。
私は経理経験が1年だったので転職は難しいと考えていましたが、中小企業からプライム上場企業の経理に転職ができました。
実は企業は経験者や未経験よりも、経理経験が浅い人材を好むことも多いのでコツを掴めば十分に転職できますよ。
この記事では、経理経験が浅いけど転職をしたい方に向けて、転職活動のコツを紹介します。実際に経理経験が浅い(1年)段階で中小企業からプライム上場企業の経理に転職をした体験に基づきますので、同じ悩みをもつ方のお役に立てると思います。
では、纏めていきます。
【前提】経理経験は1年以上あれば転職できる【2年の経験なら十分】
経理の求人を見ると経理経験3年以上など年数が応募要件に記載されていますよね。
応募要件に3年前後と記載されていると、3年間は経理経験がないと応募できないと考える方が多いですが、実際は1年程度でも内定を取れます。実際に私も応募要件3年前後の企業に応募していましたが、内定を複数獲得しています。
あくまでも応募要件の【何年】は目安であって、本質は【何の】業務を行ったかが1番重要になります。
では、実務経験の年数から企業が求めるレベルを推測してみましょう。
- 経験年数1年~3年:ポテンシャル採用です。決算業務の経験があれば有利ですが、補助程度の経験でも勝負はできます。
- 経験年数4年~5年:即戦力採用です。単体決算業務若しくは連結決算業務の経験が欲しいです。
- 経験年数6年~7年:リーダー採用です。決算業務や管理会計の全体像を理解していることが求められます。
- 経験年数8年超:管理職 or 専門職採用です。マネジメント経験若しくは特定分野に精通していることが求められます。
目安ですが、転職エージェントからの情報や、勤め先で応募を出すときの状況を考えれば大きな乖離はありません。
なので、経理経験が浅くても応募要件が3年前後であれば内定を得ることは可能ですよ。
経理に強い転職エージェント→【経理に強い転職エージェントのおすすめ】未経験者と経験者別に紹介
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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【結論】4つのコツを掴めば経理経験が浅くても転職できる
では、経理経験が浅くても転職を成功させるコツを紹介します。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
- 転職する理由を明確に説明する
- 経理経験は決算関係の業務を中心にアピールする
- 経理経験以外の職種の経験やスキルもアピールする
- 成長力の高さをアピールする
では、纏めていきます。
①転職する理由を明確に説明する
経理経験が浅くて転職活動をする場合に1番大事なポイントは、【何故】転職をするか企業に納得してもらうことです。
例えば、職種変更で経理を目指す場合や、経理経験が豊富な方が年収UPを狙うのは、転職理由が明確で納得しやすいです。
しかし、経理経験が浅く【経理】から【経理】に転職をする場合には、理由が推測しにくいので、転職する理由を明確に回答する必要があります。
例えば、
- 中小企業から上場企業の場合には開示業務など上場企業特有の業務をやりたい
- 勤務先の業績が悪化して給与が上がらない
- 経理の業務内容が庶務の仕事メインなので決算業務をやりたい
ポイントは面接官に【理由】が転職でしか解決方法がないと思わせることです。
面接官は、貴方が優秀でも入社をしても直ぐに辞めてしまう可能性が高いと思ったら採用を躊躇します。
なので、経理経験が浅い場合は転職理由を事前に必ず整理して面接に望みましょう。
上場企業の仕事内容が分かる本→【上場企業の経理の仕事内容が勉強できる本5選】本当に実務で役立つ書籍を紹介
②経理経験は決算関係の業務を中心にアピールする
職務経歴書や面接で現在の仕事内容を記載しますよね。
その際に重要なのは、担当した業務に決算経験に関わった経験を記載することです。
決算の取り纏めを直接していなくても、間接的には関わっていることが多いですよ。
なので、自分の業務の棚卸をして、後工程が決算業務に繋がっているものがあれば、積極的にアピールしていきましょう。
決算業務は上場・非上場企業であっても必ずある重要な業務なので、間接的に携わっているだけでもアピールになりますよ。
また、決算関連の質問が面接でされる可能性があるので、一通りの決算書の読み方などの知識は身につけることをお勧めします。
決算書の見方が分かる本→【決算書の読み方】の勉強におすすめの本5冊【分かりやすい書籍を経理が激選】
③経理経験以外の職種の経験やスキルもアピールする
直接の経理業務でなくても、企業が評価するポイントはあります。
具体的には
- 社外や社内での調整業務の経験
- プレゼン資料の作成経験
- Excelの技能
特に経理はExcelの技能は重視するので、資格がなくて使える関数(SUMIF、ピポット、VLOOKUP)などを職務経歴書のofficeスキルに記載しましょう。
経理経験3年以内の中途採用を探している場合には、ポテンシャル採用なので経理スキル以外でも高評価を得られます。
もし、Excelの技能に自信がなければ、本を読めば2,3日で基本的な関数は身につけることができるので勉強してみてはいかがでしょうか。
経理で使うExcelが学べる本→【経理で使うExcelの勉強におすすめな本】現役経理が解説
④成長力の高さをアピールする
経理経験3年以内であれば、企業が最重視するのはポテンシャルです。
イメージですが5~10年後に管理職になって部内を引っ張ってくれる人材を必要としています。
例えば、下記のような項目をアピールすると有効ですよ。
- 経理に関連した資格取得の実績や資格勉強をしている旨
- グローバルで活躍したいから英語の勉強をしている旨
- 将来の経理キャリアの目標
資格取得の実績だけでなく、勉強している旨を伝えるだけで意欲が高い人材としてアピールになりますよ。
また、将来のキャリアの目標は経理の業務内容を調べて理解しないと語れないので、他の候補者と差がつきやすいポイントです。
企業は成長したい人間は目標が必ずあると考えているので、入社10年後の目標を明確に伝えるようにしておきましょう。
経理のキャリアが理解できる本→【CFOを目指す人におすすめな本】経理のキャリアアップの方法が分かる
【ポイント】経理の職務経歴書が浅くて魅力的にする方法
経理経験が浅いと職務経歴書に記載する項目が無くて困る!との相談をよく受けます。
実は自分では強みなると思っていない項目が職務経歴でアピールになることは多々ありますよ。例えば、後輩指導やちょっとした改善事例でも職務経歴書の書き方次第では企業に好印象を与えます。
経理経験が浅くても下記の3つの項目を意識すると、魅力的な職務経歴書を作ることができますよ。
- 実績は数値で示す
- 新卒と比較して自分がアピールできる項目を意識する
- 自己アピールは経理の仕事で活かせる内容を記載する
もし、職務経歴書の書き方に自信がなかったら第三者に見て貰うことをおすすめします。
第三者が貴方の思わぬ長所を見つけてくれるかもしれませんよ。
無料・有料の職務経歴書のおすすめ添削サービス→【職務経歴書・履歴書の添削サービス】有料・無料ごとにおすすめを紹介
【参考】経理に転職できない人が経理に転職するコツ3つ【経理未経験・経理経験1年未満が対象】
経理経験が浅い(1年未満)の場合には、経理経験なしとみなされる場合があります。
経理経験なしでも経理として転職をする方法はありますので紹介しますね。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
- 一般企業の経理に転職をする方法
- 会計事務所・税理士事務所に転職をする方法
- 経理事務から経理にステップアップする方法
では、一つ一つ解説をしていきます。
①一般企業の経理へ転職する方法【20代・30代前半におすすめ】
社内異動と異なり、経理への転職に成功すれば実務経験を直ぐに詰めます。
未経験から経理への転職は難しいと考える方も、35歳以下であればチャンスはありますよ。
具体的には下記のコツを意識すると、早めに内定が得られますよ。
- ポテンシャル採用の求人を狙う
- 英語が話せるなどの強みがない限りは大手企業を狙わない
- 年齢が1歳でも若いうちに行動をする
正直に言えば未経験から一般企業の経理への転職は、若い方が圧倒的に有利です。
なので、転職活動だけでも実際に行ってみて、企業が未経験に求めていることを肌で感じてみることをおすすめします。
経理未経験で採用される人の特徴→【経理未経験なのに採用】される人の特徴5つ【現役経理の採用担当が解説】
②会計事務所・税理士事務所に転職をする方法【30代後半・40代におすすめ】
経理の実務経験は会計事務所や税理士事務所でも積めますよ。
なので、一般企業の経理へ転職が難しい場合には会計事務所や税理士事務所も検討してみることをおすすめします。
会計事務所と税理士事務所のメリット
- 事務所の数が多いので入社難易度が低い
- 中小企業の決算と税務を複数社担当するので早期に経理の実務経験が積める
- 30代後半・40代の経理未経験者も採用の実績がある
会計事務所や税理士事務所は人材不足なので、入社難易度が低いのが特徴です。
会計事務所や税理士事務所の実務経験を経理経験として扱う企業も増えています。なので、会計事務所や税理士事務所を数年程度経験した後に、一般企業に経理経験者として再度転職をするのも選択肢の一つですよ。
会計事務所への転職を検討する場合には、事前に会計事務所の仕事の全体像を把握しておくと転職後にミスマッチが減りますよ。
会計事務所の仕事が学べる本→【会計事務所の仕事を勉強できるおすすめ本5選】税理士事務所の仕事も理解できる書籍を紹介
③経理事務から経理にステップアップする方法【派遣社員から正社員になりたい方におすすめ】
職歴にブランクがあったり、正社員での就業経験がない場合には、経理事務の派遣社員や契約社員から経理の正社員を目指すことも可能です。
経理事務の経験は、経理への転職で評価されるので、派遣社員を数年経験した後には経理経験者として扱って貰えることがあります。また、派遣社員として入社した後に社内でステップアップして正社員になる方法もあります。
実際に私の勤め先でも派遣社員で入社した方が、正社員に登用されたケースがありますよ。
派遣社員から正社員になる方法→【経理未経験】で派遣社員から正社員を目指す方法を現役経理が解説【20代限定】
【比較表】経理経験なしから経理になる方法の長所と短所の纏め
文章だけでは見づらいので、比較表にして纏めますね。
<比較表>
方法 | リスク | 即効性 | 難易度 |
一般企業への転職 | 中 | 中 | 中 |
会計事務所への転職 | 高 | 高 | 低 |
経理事務への転職 | 低 | 高 | 低 |
各項目の説明
- 方法:経理の実務経験を積む手段
- リスク:現状からの職場環境の変化が大きければ高・小さいければ低
- 即効性:経理に異動又は転職まで期間が短ければ高・期間が長ければ低
- 難易度:手段の実現可能性が高ければ低・低ければ高
例えば、会計事務所の転職は、転職活動を決意をすれば直ぐに経理の実務経験に付ける可能性が高いですが、職場環境の変化は大きいのでリスクはあります。
3つの方法のうち、どの手段が自分に合っているか迷った場合には、転職エージェントか経理経験がある人に相談するのがおすすめです。
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経理のキャリアに迷いがあれば、経理に強い転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
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仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理経験が浅くても転職するコツの纏め
経理経験が浅いからと言って転職を諦める必要はありません。
経理経理が浅くても、経理経験以外でもアピールできる貴方の強みはあるはずです。
まずは、自己分析をして自分の長所や短所をしっかりと把握してみましょう。
市場価値の上げ方に着目して解説しています。転職だけを正解とせずに、現職に留まりながら市場価値を上げる方法も述べられており、選択肢が多くて参考になります。転職を検討している方は是非読んでみてください。 気になった方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
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