上場企業の経理は上場企業特有の会計処理があるので、非上場企業と比較をすると複雑で大規模な論点に対応する必要があります。
私は上場企業の経理で単体決算や連結決算、管理会計と一通りの業務を経験をしましたが、簿記の知識だけでは業務に対応できないことが多々ありました。
経理の実務に関係する良書は経理の実務に携わっている方が記載しているので、手元においてあると経理の実務で役立つことが多いですよ。
この記事では、上場企業の経理を勉強したい方に向けておすすめの本を紹介しています。実際に上場企業の経理に係る業務で参考にした本なので役立ちますよ。
では、纏めていきます。
目次
【前提】上場企業の経理は全体像を掴むのが大事
上場企業の経理は経理部だけで数十人いるのが当たり前なので基本的には分業制となっています。
例えば、Aさんは単体決算、Bさんは連結決算、Cさんは管理会計、Dさんは税務関係など細かく業務が分かれています。
全体像を意識をしないと上場企業の経理で経験を積んでも、後工程が分からず基本的な定型業務しか対応できません。
なので、単体決算の担当であっても連結決算や管理会計、税務関係の基本的な知識は学習しておくことをおすすめしますよ。
早い段階で様々な業務の知識があることは、将来の経理キャリアにプラスになるので積極的に勉強をしていきましょう。
【おすすめ】上場企業の経理の勉強におすすめな書籍5選
では、おすすめ書籍を纏めていきます。
まずは箇条書きで紹介します。
- 会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方
- カンタン図解で圧倒的によくわかる! 【決定版】決算書を読む技術
- 連結会計のしくみ
- 「管理会計の基本」がすべてわかる本 第2版
- 図解 消費税法「超」入門〔令和3年度改正〕 (超入門)
では、一つ一つ解説していきますね。
【単体決算向け】「お金の流れ」がたった1つの図法でぜんぶわかる 会計の地図
<内容>
会計の重要な部分を抜粋して、図解で会計の全体像をイメージが理解できるように設計されています。初めて会計を学ぼうと思った方には、入門書として最適な一冊です。
<実際に読んでみて>
外国人と実務のやり取りをするときは、言語の壁から視覚に訴える図解を使うことが多いです。会計も同じで、会計初心者には文章よりも、図解で示すのが1番イメージが付きやすいです。この本は会計全体のイメージを掴むには最適です。
会計初学者向けにおすすめな本→【経理の初心者におすすめの本5選】始めての方が勉強になる書籍を現役経理が紹介
【単体決算向け】カンタン図解で圧倒的によくわかる! 【決定版】決算書を読む技術
<内容>
図解を中心に解説しており、難解な計算式を使わないで解説しています。本書を最後まで読めば、決算書の数値から企業の経済状態を理解できますよ。
<実際に読んでみて>
初学者から段階を踏んで理解できるように設計されているので、本書の順番通りに学習をすれば基本的な決算書は読めるようになります。会計を初めて学ぶ方にはおすすめの本です。
決算書の読み方が学べる本→【決算書の読み方】の勉強におすすめの本5冊【分かりやすい書籍を経理が厳選】
【連結決算向け】連結会計のしくみ
<内容>
EY新日本有限責任監査法人が発行したもので、図解を用いて連結決算の初学者にも分かりやすく記載されています。連結決算の入門書と言っても過言ではありません。
<実際に読んでみて>
図解で基本的な事項を入念に解説しているので、初心者が連結決算とは何かを理解するにはおすすめの本です。私が連結決算の担当になった時に最初に購入しましたが、連結決算の概要は掴めました。
連結決算が学べる本→【連結決算の実務の勉強におすすめな本5冊】連結会計の解説がわかりやすい書籍を紹介
【管理会計向け】「管理会計の基本」がすべてわかる本
<内容>
本書は企業研修やビジネススクールの人気講師である著者が執筆しています。基本を重点的に解説しており、本書を読めば管理会計の基本がマスターできます。
<実際に読んでみて>
図解や会話形式で記載されており初学者でも理解しやすいように設計されています。管理会計の基本を網羅的に学習したい方にはおすすめの一冊です。
管理会計が学べる本→【管理会計の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
【税務関係向け】図解 消費税法「超」入門〔令和3年度改正〕 (超入門)
<内容>
消費税の仕組みから経理処理まで、図表や計算例を交えて丁寧に解説しています。本書を読めば消費税法に関連する基本的な知識をマスターできますよ。
<実際に読んでみて>
税法初心者でも理解できるように、専門用語を嚙み砕いて解説しています。消費税法を何から勉強すべきか迷っている方の入門書としておすすめです。
消費税法が学べる本→【消費税法の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
【参考】上場企業の経理は簿記2級の知識も必要

上場企業の経理を勉強するならば、本だけでなく検定で勉強をする選択肢もありますよ。
簿記2級は上場企業の経理の単体決算の基礎となる知識が詰まっていますので、簿記2級の合格を最初の目標とするのがおすすめです。
簿記のおすすめポイント3つ
- 転職で年収UPに繋がる
- 問題を解くことにより知識が定着する
- 簿記2級は絶対評価なので合格しやすい
【参考】簿記2級の独学におすすめな参考書
簿記2級は通信講座に通った方が効率的なのは間違いありません。
通信講座を検討している方は、まずは大手予備校に資料請求をしてみてはいかがでしょうか。
大原公式資料請求サイト→高い合格実績で選ぶなら資格の大原 簿記1・2級講座
予備校にいきなり通うのではなく、試しにテキストで独学で勉強をしてみたいと方は多数の合格実績がある予備校の参考書を利用することをお勧めします。
簿記2級の参考書は多数発行されていますが、中でも経理メンバーから高評価だったテキストを紹介しておきますね。
<おすすめの参考書>
上場企業の経理の勉強におすすめな本の纏め
上場企業の経理は部内でジョブローテーションも多いので、最初から他の業務も意識をしておくと素早く新しい業務に馴染むことができます。
上場企業の経理で出世する方は、主要な業務の基礎的な知識を保有していることがほとんどです。
なので、単体決算、連結決算、管理会計、税務の基礎は担当でなくとも基礎的な事項は抑えておくことをおすすめします。
経理のキャリアでおすすめなな本は、CFOを目指すキャリア戦略です。仕事でのキャリアの目標が明確になるので、モチベーションが上がります。気になった方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
本が無料で読めるAmazonのサービスは下記の記事で纏めてますので良かったら見て下さいね。
【30日間は本を無料で読める】Amazonの電子書籍サービス3つを比較
CFOになりたい方におすすめな本→【CFOを目指す人におすすめな本5選】経理のキャリアが学べる書籍を紹介