経理から営業に異動や転職でキャリアチェンジするのは全くおすすめできません。
実際に経理と営業の両方を経験しましたが、経理から営業に異動(転職)するメリットは正直ほとんどありません。
大企業の社内人事で異動や40代など年齢が上がってからの異動だと躊躇するかもしれませんが、それでも転職するメリットが大きいです。
この記事では、経理から営業に異動となった方に向けて望まぬ異動は絶対におすすめできない理由を解説します。実際に営業と経理の両方を経験しているからこそ、経理から営業に異動が如何に無謀でデメリットが大きいか理解しているのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】経理から営業に転職希望→経営企画に転職がおすすめ
経理から営業に転職した方に営業を希望した理由を聞いてみました。
人それぞれ様々な理由がありましたが、集約すると経理から営業に転職する理由は5つに纏められます。しかし、5つの理由のうち3つは経営企画でも確実に経験できます。経理から営業でキャリアが途切れるよりは、経営企画で経験者とし転職をすれば年収UPも狙えるので経営企画をおすすめします。
では、箇条書きで経理から営業に転職を希望する理由を解説します。
- 直接的な顧客との関わり:顧客とのやり取りを絶対にやりたい人は営業をおすすめします。経営企画は株主とやり取りはありますが、顧客とのやり取りはほとんどないです。
- 成果に基づく報酬の可能性:インセンティブが欲しい人も営業をおすすめします。経営企画はそもそもが高年収ですが、インセンティブは通常ありません。
- 新しい製品やサービスの提案力の向上:経営企画でもマーケティング能力が問われるので経営企画でも経験できます。
- 市場動向の理解とビジネス戦略への貢献 :経営企画のメイン業務であり営業は短期的・部分的な戦略を立てますが中長期・全社レベルの戦略は経営企画となります。
- 人間関係の構築とネットワーキングスキルの向上:経営企画は株主や監査法人とやり取りがあるので自ら動けば社外との人脈づくりも可能です。
経理から営業は未経験者扱いとなるので圧倒的に不利ですが、経営企画ならばキャリアアップ×年収UPも実現できますよ。
経理から営業への転職を考えている方は、経営企画への転職も1度検討してみてはいかがでしょうか。
経理から経営企画への転職→【経理から経営企画】へ転職するコツ3つ【現役CFOが解説】
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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【結論】経理から営業に望まぬ異動は転職すべき理由5つ
では、経理から営業に望まぬ異動を告げられた場合には転職をすべき理由5つ解説します。
まずは、箇条書きで挙げていきますね。
- 得意分野の不一致
- 経理キャリアの中断
- 報酬構造の変化
- 仕事へのモチベーションが低下
- ワークライフバランスの変化
では、一つ一つ解説していきますね。
① 得意分野の不一致
経理の人間は数字の精度と詳細に重点を置いた作業に長けた人が多く、分析業務などロジカルシンキングを好みます。
一方、営業は人間関係の構築や交渉スキルが中心となりますが経理の人間でこの分野が得意な人は少数ではないでしょうか。得意分野の不一致は、パフォーマンスの低下や職務への不満を引き起こす可能性があります。
私は営業と経理の両方を経験がありますが、営業でコミュニケーションが苦手でしたが経理では調整力を評価されています。
顧客はロジカルに話しても通じないことがあるので、経理出身の営業はとても苦労するはずです。
② 経理キャリアの中断
経理のキャリアパスは資格も大事ですが、実際に【何を】経験したかが重要となります。
例えば、下記のような経理経験がある経理人材は少なく見積もっても転職市場で600万円は確保できます。
- 上場企業の連結決算
- 国際税務
- M&A(組織再編)
- 財務(資金調達・銀行交渉)
営業への異動は市場価値が高い経理キャリアの中断となり長期的な専門性の構築を妨げる可能性があります。言い換えれば、経理のキャリアを続けることで高度な知識を持つ専門家としての地位を確立できるチャンスを放棄することになります。
自分自身にどのような経理のキャリアパスがあるか知りたい方は、経理の転職に強い転職エージェント(MS-Japan)に一度相談してみてはいかがでしょうか。
③ 報酬構造の変化
経理の職は通常固定給与が主ですが、営業職では成果に基づくインセンティブが大きな割合を占めます。
報酬構造の変化は収入の不安定さをもたらし、生活の計画に影響を与える可能性があります。また、見かけでは営業が給与が高く見えますが、出張が多く残業管理ができないため固定残業代が含まれているケースが多いです。この場合は、時給換算すると経理よりも低い給与であることがあります。
経理のキャリアを続けることで、安定した収入と予測可能な給与UPを期待できますよ。
また、経理は市場価値が高い業務を経験していれば転職市場でも人気となり経理への転職で高年収を望めます。
経理の市場価値→【経理で市場価値を高い人材は?】経理の転職市場で人気な人材の特徴も解説
④ 仕事へのモチベーションが低下
経理の仕事が楽しいと感じている人にとって、営業への異動はモチベーションの低下を招くかもしれません。
仕事へのモチベーションは、職務の満足度と直結しています。経理のキャリアを続けることで、モチベーションを維持し、仕事の満足度を高めることができます。
経理は自分で努力して知識を身につければ、担当できる業務も増えてやりがいがある仕事です。
もし、望まぬ異動で営業に異動したら新しい仕事を覚えるモチベーションが低下して仕事が上手くいかない可能性が高いです。
⑤ ワークライフバランスの変化
営業職は顧客を相手にするので、顧客に合わせて不規則な勤務時間や頻繁な出張を伴います。
経理職に比べてワークライフバランスに大きな影響を与える可能性があります。経理も決算期など繫忙期はありますが、基本的には自分自身でスケジュールをコントロールしやすい職種です。
経理から営業に異動した途端にワークライフバランスが大きく変わり大きなストレスが発生する可能性がたかいです。
経理のワークライフバランスは基本的に最高→【経理のワークライフバランスは?】経理が働きやすい企業の特徴5つ【現役CFOが解説】
【参考】何の仕事に向いているか科学的に調べてみる
自分が何の仕事に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
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仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理から営業に異動はヤバいの纏め
経理から営業への異動は社会人生活を激変させると言っても過言ではありません。
その異動が望まぬ異動だった場合には、尚更影響が大きく同じ会社でも違う会社に勤めている感覚になるでしょう。
経理は実務経験を積んでいれば、経理職種では引く手あまたの人材になれますよ。