経理は決算に追われているので忙しいイメージがあるかもしれません。
しかし、近年ではシステムの発達やコンプライアンスの意識向上により残業時間は減少傾向にあります。
なので、10年前と現在では経理の職場環境は大きな変化が生じていますよ。
この記事では、経理が激務かどうか知りたい方向けに、経理の忙しさについて解説をします。現役経理ならではの、最新の職場環境の情報をお届けしますね。
では、纏めていきます。
目次
【前提】大企業の経理は暇、ベンチャー企業の経理は激務な傾向
基本的に経理の忙しさは、所属する会社の規模によって異なります。
規模が大きいほど、システムが進化をしており自動化が進んでいることが多いです。
大企業はデータ入力などの定型業務がなく暇であり、システムが整備されていないベンチャー企業は忙しい傾向にあります。
【参考】残業が多い会社の経理の特徴
何でも屋経理のように、経理専門ではなく総務や人事も兼務している場合には残業が多い可能性があります。
具体的には下記の理由が上げられます。
- 経理以外の業務もこなす必要がある
- 経理専門の部署がない場合には、会計システムが貧弱(手作業が多い)
- 人手不足なので経費精算など単純作業も行う必要がある
上記の場合には経理以外の業務も幅広く経験できますが、業務量が多いので残業は多くなる傾向にあります。
しかし、忙しいことは一概に悪いわけではなく、短期間で経理キャリアが積めるので悪いことばかりではありませんよ。
中小企業の経理の仕事内容が分かる本→【中小企業の経理実務の勉強におすすめな本5冊】分かりやすい書籍を紹介
【結論】経理は激務ではなく基本はホワイトな職種

経理は、基本的に決算期以外は他の部署と比較して定時帰宅率が高い部署です。
具体的には下記の理由が挙げられます。
- 顧客がいないので自分のペースで仕事ができる
- システムの自動化が進んでいるので単純作業が少ない
- 単純作業よりも考える業務が中心なので時間に追われることは少ない
経理は急いで単純作業を沢山行うよりも、経理知識を使って会計処理の妥当性や仕組みを考える業務が多いです。
時間に追われて作業することは基本的にはありませんよ。
なので、自分で仕事のスケジュールをコントロールできるので、突発的な残業はほとんど発生しません。
経理の働きやすさの記事→【経理は楽なの?】現役経理が特に楽な業界と仕事の特徴を語る
【繫忙期】経理の忙しい時期は月初と月末
経理の繫忙期は、どの会社も同じ周期で訪れます。
決算時期になると経理は忙しくなり始めて、決算が終わると業務が落ち着きます。
<経理の繫忙期>
担当 | 繫忙期 | 残業時間の目安 |
単体決算業務 | 月初・月末 | 5H |
連結決算業務 | 四半期(3か月ごと) | 10H~20H |
税務業務 | 期末・申告時期(5月) 税務調査(数年に1回) | 10H~ |
私は上場企業で上記の3業務を担当したことがありますが、一番忙しかったのは連結決算業務の期末決算です。
一番忙しかった時期でも20H前後だったので、残業時間が少なくワークライフバランスは保てましたよ。
また忙しくても決算が終われば楽になることが分かっているので、忙しさに終わりが見えて、あまり苦ではありません。
【注意点】経理未経験の1年目は忙しい
経理が楽に感じられるのは、経理のシステムや業務に慣れてからです。
経理は専門職なので、業務に慣れるまでは忙しく感じます。
私も未経験で経理に転職をしましたが、初めての作業は確認を受けながら確実に行うので時間がかかりました。
しかし、慣れてしまえば数倍の速さで業務を行えるようになるので、最初の一年間は頑張ってみるのがおすすめです。
経理の大変さの記事→【経理は大変?】現役経理が苦労した仕事と改善策を解説【入社後1年間は努力が必要】
【残業時間0を目指せる】経理で定時に帰れる仕事5つ
経理の中でも、繫忙期の影響が少ない職種があります。
なので、残業を0にしたいと思ったら経理の中でも下記の仕事の担当を目指すことをお勧めします。
- 国際税務
- 内部監査(J-SOX関連)
- 管理会計
- 財務関連
- 全体の会計・税務論点整理
上記の業務は経理の中でも残業時間が少ない傾向にあるので、残業0を目指したい方にはおすすめですよ。
更に、市場価値が高い業務でもあるので、経験を積むと転職で高年収を確保できるのでおすすめです。
特に管理会計は重要が高い仕事なので、勉強を進めておくことをおすすめします。
管理会計が学べる本→【管理会計の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
決算業務は一度は経験することがおすすめ
決算業務は繫忙期があり敬遠される方もいますが、経理でキャリアアップするならば一度は経験することをお勧めします。
なぜなら、内部監査や管理会計を始めとして、多くの経理業務は単体決算業務の経理知識を基に業務を行います。
単体決算業務の知識があると、他の業務に応用できる知識を沢山得られますよ。
なので、2年程度は単体決算業務で経理の基礎を鍛えたいです。その後、管理会計や内部監査など自分の好みに合わせてキャリアアップしてみてはいかがでしょうか。
決算経験が詰める会社の情報は転職エージェントに相談すると無料で提供をしてくれますよ。
経理に強い転職エージェント→【経理に強い転職エージェントのおすすめ】未経験者と経験者別に紹介
【参考】自分の適職を科学的に調べてみる
自分の強みや適職が気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。

適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理が激務かの纏め
経理の労働環境はシステムの発展に伴い年々良くなっています。
私は実際に経理で働いていますが、5年前と現在では部内の残業時間は半分以下になっています。
なので、ワークライフバランスを確保したい方には経理はおすすめできます。
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