簿記1級は世間一般では高難易度に分類されますが、国家資格に該当しないので独立ができず価値を図りにくいのが現状です。
実際に簿記1級を活かして独立する人は少数ですが、簿記1級を活かして高年収を確保している方は沢山いますよ。
簿記1級は使い方を間違えなければ、将来安定して稼げる資格(食いぱっぐれない)です。
この記事では、簿記1級が食いぱっぐれないない資格なのか気になる人に向けて、簿記1級が安定して高年収を狙える理由を解説します。実際にCFOとして簿記1級の合格者の採用経験もありますのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】簿記1級で何ができる?→大企業の経理に転職できる能力が身につく
簿記1級のメリットは何かと言えば、大企業の経理に転職することができる身につくことです。
大企業の経理に未経験から転職をしようと考えた場合には、他者と差別化できる武器が必要となります。
経理で他者と差別化できる武器は
- 国家資格(税理士・公認会計士・米国公認会計士)
- 難関資格(簿記1級・税理士科目合格)
- 英語力(ビジネスで英語を話せるレベル)
上記の武器を持った人は未経験でもプライム上場企業の大企業の経理に転職できる可能性が高いです。
但し、ポテンシャル採用の枠での採用なので20代後半(できれば20代前半)が限度です。30代になると大企業の経理に未経験から転職するのは難しいので、他の企業で経理経験を積んでから大企業の経理に転職する必要があります。
なので、20代で簿記1級を取得する自信があり大企業の経理で働きたいならば、簿記1級はおすすめ資格となります。
簿記1級を独学で合格するコツ→【簿記1級は独学で合格は無理?】働きながら合格した3名に聞いてみた【合格体験談】
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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【結論】簿記1級は食いぱっぐれない理由2つ【条件有り】
では、簿記1級が食いぱっぐれない理由を解説していきます。
簿記1級を取得すれば無条件に食いぱっぐれないというわけではなく、一定の条件で食いぱっぐれなくなります。
まずは、箇条書きで紹介しますね。
- 簿記1級×経理未経験:35歳以下(年収400~500万円)
- 簿記1級×経理の決算経験有:年齢不問(年収500万円~)
では、一つ一つ解説していきますね。
① 簿記1級×経理未経験:35歳以下(年収400~500万円)
経理の未経験で転職するには、基本的には20代までが望ましいです。
しかし、簿記1級持ちであればポテンシャルを評価して貰えるので、35歳までは未経験でも転職できる可能性が高いです。
但し、簿記1級持ちでも未経験で大企業に転職できるのは20代後半が限界なので、30代を超えた場合にはベンチャー企業なども視野に入れる必要がありますよ。
別の応募目安を表で説明した方がイメージがつきやすいので表で解説しますね。
<簿記1級保有者の応募企業の目安>
項目 | 年齢 | プライム上場 | スタンダード上場 | グロース上場 | 未上場企業 会計事務所 |
① | 20代前半 | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
② | 20代後半 | △ | ○ | ○ | ◎ |
③ | 30代前半 | × | ○ | ○ | ◎ |
④ | 30代後半 | × | × | × | △ |
⑤ | 40代以上 | × | × | × | △ |
<内定確率>
- ◎=50%
- ○=20%
- △=10%
- × = 3%
上場企業では35歳以上の未経験者の採用の実績を聞いたことがないので、確率は非常に少ないと考えられます。実際に私の勤め先では、設立して以来一回も採用がないとことです。
経理は実務経験を積めば、転職をしやすい職種なのでなるべく若いうちに経理経験を積むことをおすすめします。
35歳以下で簿記1級を取得するれば経理未経験でも、経理に転職できるので食いぱっぐれないと言えます。
簿記1級持ち未経験の転職のコツ→【簿記1級持ちの未経験者向け】20代・30代別に経理への転職のコツを解説
② 簿記1級×経理の決算経験有:年齢不問(年収500万円~)
簿記1級×経理の実務経験は転職が自由にできる意味で食いぱっぐれないと言えます。
経理の実務経験=何でも良いわけではなく、単体決算の経験が必要となります。
特に上場企業の単体決算・連結決算・開示まで経験をすれば、少なくとも年収700万円程度でオファーはきます。
経理は転職に寛容なので40代・50代でもスペシャリスト採用の枠で転職することができますよ。
実際に、勤め先でも社内で手薄な40代の簿記1級×連結決算のスペシャリストは頻繫に採用しています。
経験者採用でも職務経歴書の記載だけだと実力を見極めるのが難しいので、同程度の経験なら簿記1級の取得者を優先する企業が多いです。
なので、簿記1級×経理の実務経験を持った人は転職市場で需要が高く、引く手あまたになるでしょう。
自分の経理キャリアの価値が気になったら、経理の転職に強い転職エージェント(MS-Japan)に聞いてみるのもおすすめです。
簿記1級が活かせる仕事→【簿記1級を活かせる仕事5選】大企業の経理以外も選択肢あり【現役CFOが解説】
【Q&A①】簿記1 級を40代から勉強するのはおすすめ?→40代経理未経験にはメリットが少ない
経理未経験で40代から簿記1級を勉強したいと思っている人には、一度立ち止まって考えることをおすすめします。
簿記1級は難関資格であり取得するのは、毎日2~3時間程度勉強を半年~1年程度継続してやっと受かる資格です。また、取得したとしても経理未経験で転職できる可能性は低く、転職したとしても40代の経理未経験の年収は500万円を切るでしょう。
それでも、本当に簿記1級を目指しますか?
もし、会計の道に進みたいのであれば、簿記1級よりも税理士をダイレクトで狙うことをおすすめします。
税理士は超高齢化社会なので40代でも若手の位置付けになりますよ。
税理士は簿記1級よりも難易度が高いですが、確実にリターンが大きいので簿記1級よりはおすすめできますよ。
税理士を目指す人におすすめな記事→【30代から税理士を目指すのは遅い?】税理士は40代で若手なので問題なし
【参考】経理の仕事に向いているか科学的に調べてみる
経理の仕事に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
簿記1級は食いぱっぐれない理由の纏め
経理は実は実務経験を積むのが1番難しいと言っても過言ではありません。
簿記1級は経理の実務経験を積むチャンスを引き上げてくれます。
また、実務経験を積んだ後でも、自分の能力を客観的に証明してくれるので引く手あまたの人材になれますよ。