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【簿記1級持ちの未経験者向け】20代・30代別に経理への転職のコツを解説

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日商簿記1級は合格率も10%程度であり難易度が高く、希少性は高く経理未経験でも需要は高いです。

実際にプライム上場企業で採用担当をしていたときには、簿記1級を取得していれば書類選考は基本的に通していました。

但し、日商簿記1級だけで確実に転職が成功することはないので、注意点を理解して経理への転職活動をする必要があります。

この記事は、経理に未経験で転職を考えている方向けに、実務経験なしで経理に転職するコツを20代と30代ごとに紹介します。私は実際に未経験から経理に転職をして現在は海外駐在でCFOを勤めています。また、経理の採用担当もしているのでお役に立てるかと思います。

では、纏めていきます。

【前提】簿記1級の実務経験なし < 日商簿記2級の実務経験あり

日商簿記1級を取得してから経理の転職活動を行おうと考えている場合には、直ぐに転職活動を開始することをおすすめします。

経理の市場価値は資格だけでなく実務経験が大きく重視されます。なので、基本的に日商簿記2級の実務経験有りに勝てません。なので、日商簿記1級の取得のために、転職活動を遅らすのはおすすめできません。

日商簿記1級の取得を目指さずに直ぐに転職活動をした方が良い理由は下記の通りです。

  1. 経理未経験でも日商簿記2級があれば内定を貰える可能性は十分に有る
  2. 未経験の転職の場合には、同じ能力の場合には年齢が1歳でも若い方が有利
  3. 日商簿記1級は高難易度で試験回数が少ないので合格まで時間がかかる
  4. 転職は景気の影響を受けるので、求人があるうちに転職活動をすべき
  5. 経理は実務経験を積んだ後に簿記1級を取得すれば、再度大手に転職できる可能性が高い

経理は実務経験が大事なので、日商簿記2級を取得していれば直ぐに転職活動をして早く実務経験を積みましょう。

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経理に強い転職エージェント→【経理に強い転職エージェントのおすすめ】未経験者と経験者別に紹介

【宣伝】経理のキャリア相談を承ります

経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。

例えば、

  1. 年齢
  2. 将来経理以外の職種につきたいか
  3. マネジメントをしたいか
  4. 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
  5. 未経験から経理になるには何をしたら良いか

貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。

また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。

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【20代】簿記1級持ちの経理未経験が転職するコツ3つ

では、早速ですが20代の簿記1級持ちの経理未経験が転職するコツを紹介します。

20代の簿記1級持ちであれば、基本的な対策をすれば絶対に内定を獲得できるので過度に心配する必要はありませんよ。

まずは、箇条書きで纏めていきますね。

  1. 未経験者採用の求人に応募する
  2. オーバースペックに注意する
  3. 面接対策に重点を置く

では、一つ一つ解説していきます。

① 未経験者採用の求人に応募する【経験者採用は実務経験なしは受からない】

経理の中途採用には2種類あります。

  • 経験者採用:実務経験重視(即戦力)
  • 未経験者採用:ポテンシャル重視(将来の幹部候補生)

日商簿記1級は確かに高レベルの簿記知識を持っていますが、即戦力とはなりません。

なぜなら経理の実務は、簿記の知識だけでなくシステムなど会社特有の会計処理を理解する必要があるためです。なので、経験者採用に応募すると実務経験ありの歴戦の経理マンと競い合うことになり、実務経験なしの場合には圧倒的に不利となります。

なので、応募はポテンシャル重視の未経験者採用の求人だけに絞って転職活動をする必要があります。

【無料相談可能】未経験での転職におすすめの転職エージェント

私が未経験で転職をしたときは、下記の3社を中心に転職活動を進めていました。

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【マイナビエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します
※マイナビエージェントの体験談を参照

② オーバースペックに注意する

20代で簿記1級の保有者は、経験未経験の求人であれば上位のスペックに該当します。

中小企業はオーバースペックな人材を採用を検討するときに、直ぐに辞めてしまうのではないか?業務に満足できないのではないか?といった悩みを抱えます。また実際の業務においても簿記1級ほどの知識が不要なケースが多く、中小企業ではオーバースペックで落とされることがあります。

少なくとも20代前半で簿記1級を保有していれば、未経験でも上場企業の経理に採用されますよ。

なので、まずは簿記1級を活かせる仕事(高度な特殊論点・連結決算・管理会計など)がある経理に挑戦することをおすすめします。

中小企業への転職検討は上場企業レベルの企業の書類選考に全く通過しないときに初めて検討しましょう。

簿記1級が活かせる仕事→【簿記1級を活かせる仕事5選】大企業の経理以外も選択肢あり【現役CFOが解説】

③ 面接対策に重点を置く

20代の簿記1級保有者は資格の力で書類選考を通過できる可能性が高いです。

しかし、書類選考を通過後は他の候補者との競争となるので、対策をしっかりと行わなければ落ちます。実際に私が面接官で簿記1級保有者を不合格としたケースは何度もあります。

簿記1級保有者は経理知識の面では他の候補者に負けることは少ないでしょう。

しかし、下記の質問にしっかりと答えられる候補者は少ないです。

  1. 経理になりたい理由→【企業側の観点】直ぐに辞めないか
  2. 経理で何の仕事したいか・キャリプラン→【企業側の観点】経理が会社にどのように貢献するかイメージできているか
  3. 自己PR→【企業側の観点】新卒と比較して候補者を取るメリットは何か

【企業側の観点】から逆算して事前に答えを準備しておけば、類似の質問に全て答えられますよ。簿記1級保有者で上記回答がしっかりとしていれば、内定は簡単に獲得できます。

もし、面接で上手くアピールする自信がなければ、第三者の力を借りてみてはいかがでしょうか。

有料・無料の面接対策→【転職の模擬面接】面接対策サービスを有料・無料ごとにおすすめを紹介

【30代】簿記1級持ちの経理未経験が転職するコツ3つ

では、次に30代の簿記1級持ちの経理未経験が転職するコツを紹介します。

20代の簿記1級で紹介したコツに加えて、30代特有の注意点があります。簿記1級があれば30代でも戦略さえ間違えなければ、基本的には内定を貰えますよ。

まずは、箇条書きで纏めていきますね。

  1. 1歳の重みを理解する
  2. 書類選考対策に重点を置く
  3. 年収よりも経験を重視した転職活動をすべき

では、一つ一つ解説していきます。

① 1歳の重みを理解する

まずは、簿記1級保有者でも30代の転職においては30代前半と後半では大き差ががあることを認識する必要があります。

具体的には30代未経験での経験への転職は、30代前半と後半で成功の確率が大きく異なります。 35歳以下は一般企業の経理も可能、35歳超は会計事務所、中小企業を狙いに切り替えるのがおすすめです。

30代後半は管理職登用が始まる年齢なので、未経験者採用よりも経験者採用が主流となりますの一般企業への転職は難しくなります。

30代前半でも年齢が1歳でも若い方が有利となるので、早期に転職活動を実施する必要ありますよ。

狙う企業を間違えないで、戦略的に転職活動を行えば30代経理未経験でも内定は得られます。

経理の年齢別の応募目安を表で説明した方がイメージがつきやすいので表で解説しますね。

<簿記1級保有者の応募企業の目安>

項目年齢プライム上場スタンダード上場グロース上場未上場企業
会計事務所
20代前半
20代後半
30代前半×
30代後半×××
40代以上×××

<内定確率>

  • ◎=50%
  • ○=20%
  • △=10%
  • × = 3%

上場企業では35歳以上の未経験者の採用の実績を聞いたことがないので、確率は非常に少ないと考えられます。実際に私の勤め先では、設立して以来一回も採用がないとことです。

経理は実務経験を積めば、転職をしやすい職種なのでなるべく若いうちに経理経験を積むことをおすすめします。

② 書類選考対策に重点を置く

前職が経理と関係なくても30代の場合には、前職で経験したことを経理に活かせないか考える必要があります。

30代は約10年程の社会人経験があるので、前職の仕事内容での成果もビジネスマンの基礎スキルとしてチェックされますよ。

例えば、

  • Excelを使った業務改善
  • 業務のマニュアル化
  • 後輩指導

これらの経験は経理でも使えるので、20代と差別化する意味でも職務経歴書でアピールしましょう。

前職の経験を上手く企業に伝えるには職務経歴書の書き方が重要となりますので、職務経歴書の書き方に自信がない方は添削サービスを利用してみてはいかがでしょうか。

有料・無料の添削サービス→【職務経歴書・履歴書の添削サービス】有料・無料ごとにおすすめを紹介

③ 年収よりも経験を重視した転職活動をすべき

30代になると年収も昇給が積み上がるので、そこそこの金額になっているのではないでしょうか。

しかし、未経験で転職する場合には積み上げたものは無くなり0からのスタートとなります。

なので、簿記1級を保有していても未経験での転職では高年収を狙うことは難しいです。

高年収を狙うのは経理経験を積んだ後の次の転職で狙うことをおすすめします。

なので、未経験での転職では経理として【何を】経験できるかに着目して転職活動をしましょう。

【参考】簿記1級持ちが未経験で転職する際に有利なこと5つ

経理 未経験 日商簿記1級

簿記1級持ちが未経験で転職する際に有利なことを紹介しますね。

まずは、箇条書きで纏めていきます。

  1. 簿記1級取得者は希少価値が高く書類選考の通過率が上がる
  2. 高度な簿記知識の証明となる
  3. 地頭の良さの証明となる
  4. 経理に対する熱意の証明となる
  5. 将来の幹部候補として期待できる

では、一つ一つ解説していきますね。

①簿記1級取得者は希少価値が高く書類選考の通過率が上がる

簿記1級を取得している人材は、上場企業の経理でも約10%程度です。

また未経験で経理に応募する人材となると、保有率は更に少なく5%前後ではないでしょうか。

なので、日商簿記1級が履歴書に記載されていると、それだけで面接で話を聞いてみたくなります。

日商簿記2級との差が如実に現れるのは、書類選考の通過率です。

日商簿記2級の取得者は珍しくないので、資格だけで書類選考を通す力はありませんが、日商簿記1級は年齢が企業の希望と合えば資格だけで書類選考を通す力があります。

なので、日商簿記1級は書類選考では優遇されていると考えて間違いありません。

私は税理士試験の科目合格(簿記論と財務諸表論)持ちで転職活動をしましたが、平均の通過率よりは明らかに通過率が良かったです。

②高度な簿記知識の証明となる

日商簿記1級は試験範囲に複雑な連結決算の処理が含まれています。

企業において連結決算を将来任せることができる人材かは、採用において大きな決め手になります。

なぜなら、連結決算を本質的に理解して監査対応まで任せることができる人材には、一定の簿記知識は必要不可欠です。

なので、日商簿記1級は連結決算を担当できる高度な知識を有しているとみなされて有利になります。

簿記1級を取得していることに加えて、経理の実務も理解をしていれば面接官に好印象を与えられますよ。

③地頭の良さの証明となる

高学歴が新卒採用で評価されるのと全く同じ原理です。

難易度が高い資格を取得した方は、勉強のやり方を知っているとみなされます。

勉強のやり方は、仕事のやり方と通ずるものがあるので、日商簿記1級を取得した勉強のやり方の実績は評価されます。

なので、日商簿記1級は地頭の良さの証明となり有利になります。

④経理に対する熱意の証明となる

未経験者採用で企業が一番恐れるのは、短期離職です。

経理の仕事を実際に行ってみたけど、イメージと異なり辞めてしまうパターンはよくあります。

日商簿記1級は取得難易度が高いので、経理に未経験で転職をしても業務に慣れるまで努力をし続けてくれると企業は思います。

なので、日商簿記1級の取得は経理に対する熱意が会社に伝わり有利になります。

⑤将来の幹部候補生として期待できる

未経験で経理を採用する場合の目的は、将来の幹部候補生の採用です。

もし、企業が人手不足であれば経理の経験者採用で即戦力候補を採用します。

未経験での採用はポテンシャル重視なので、日商簿記1級など難易度が高い資格を保有していれば経理のポテンシャルで懸念を持たれることはありません。

なので、日商簿記1級を取得していれば経理適正が高いと思われて有利となります。

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【参考】自分が経理に向いているかを科学的に調べてみる

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仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由

経理未経験でも簿記1級なら転職可能かの纏め

日商簿記1級の保有者は経理の未経験者採用では、圧倒的に有利になります。

日商簿記2級と日商簿記1級では大きな差があるので、他の候補者と差別化ができますよ。

転職のコツを掴めば、直ぐに内定を獲得できる人材です。

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  • この記事を書いた人
星のおじさん

星のおじさん

【上場企業!IFRS!経理大好き!】【資格】税理士試験4科目合格(簿・財・法・消)TOEIC800点以上 【経歴】経理未経験→6年後に海外駐在(経営企画系統)【転職】20代:2回 【一言】税理士を目指したら海外で働くことになりました|会計の専門書マニアです(笑)

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