公務員は安定した年収を確保でき、リストラがないので学生に人気がある職業ですよね。
私も学生時代に就活と並行しながら公務員試験も勉強していましており公務員に憧れた一人です。
しかし、実際に働いてみると公務員の体質に馴染めずに、公務員を辞めたいと思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、公務員を辞めたいと思っている方に向けて、公務員から経理への転職がおすすめな理由を解説します。実際に経理で採用担当もしており、公務員希望の方も採用した経験があるのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】公務員の転職希望者は増えている
公務員を辞めるのに躊躇している方もおおいですが、公務員の転職希望の登録者数は近年増加傾向にあります。
日経新聞にも公務員からの人材流出の記事が掲載されおり、公務員の転職希望者が22%(全体は3%~4%程度)も前年同期比で増えています。
公務員の登録者数(教師や警察官など除く)が2019年10~12月期に前年同期より22%増えた転職サイトも。転職市場の活況や長時間労働を背景に、公務員の民間への流出が増えています。
・転職希望の公務員が急増 外資やITへ流れる20代
引用:日経新聞電子版
なので、公務員から民間企業へ転職することは、民間企業から民間企業へ転職するのと大差がなく一般的なことですよ。
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経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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【参考】公務員を辞めたい理由5選【公務員出身の経理に聞いてみた】
まずは、公務員を辞めたいと思う理由を明確にしてみましょう。
公務員から経理へ転職をした友人や経理部のメンバーにヒアリングをした結果を箇条書きで纏めていきます。
- キャリアアップが望めない
- 給与が努力に全く比例しない
- 体質が古い
- 仕事にやりがいを感じられない
- 副業が禁止されている
公務員を辞めたいと思う方は、上記の理由のいずれかに当てはまりませんか。
理由が明確になれば、次の職場で重視することもイメージしやすいですよね。
では、一つ一つ解説をしていきますね。
①キャリアアップが望めない
公務員は不正の防止のために約3年ごとに異動があるので、仕事の専門性が身につかない欠点があります。
民間企業で例えるなら、営業→総務→経理を3年ごとに異動するイメージです。
関連のある部署(例:経理→経営企画)に異動ならば、キャリアアップも望めますが、基本的には本人は選べないので運次第になってしまいます。
なので、専門性が求められる40代なると公務員から民間企業の転職は不利となるので、なるべく早く転職活動をすることをおすすめします。
自分で自分のキャリアプランを選べないのは、公務員のデメリットと言えます。
②給与が努力に全く比例しない(年収UPが望めない)
公務員は安定してますが、給与は特別に高くはありません。
何故なら、公務員の給与は国全体の平均値を上回らないように設計されているので、平均年収より高い企業には年収で絶対に勝てません。
<参考>
- 20代:400万円前後
- 30代:550万円前後
また、優秀でも完全に年功序列なので、給与に頑張りが反映されることが少ないため、若手は金銭面でも苦労します。
③体質が古い
公務員は何かと体質が古いです。
経理の仕事柄、税務調査で国税局とやり取りをしますが、未だにメールではなくFAXでやり取りをします。職員との世間話でも、システム化が進んでおらず書面でのやり取りが非常に多くて非効率、と言っていたのが印象的でした。
システム周りが古いのは勿論、役職による上下関係もハッキリしており縦社会なので、若手には辛い環境かもしれません。
④仕事にやりがいを感じられない
公務員の仕事は、私たちの行政サービスを担う大切な業務ですが、働く側には単調でつまらないと感じる方もいます。
民間企業に転職した友人にやりがいを感じられなかった点を教えて貰いました。
- 住民の窓口対応で理不尽なことが多くて苦痛だった
- 単調な書類作成・整理が多すぎる
- 何のために必要なのか不明な仕事が多すぎる
- 誰にでもできる仕事ばかりなのでモチベーションが上がらない
担当する業務により多少の差はあれど、公務員の仕事で共通する部分はあるのではないでしょうか。
⑤副業が禁止されいる
公務員の年収は民間企業の平均年収と連動していますが、副業が一切禁止なので事実上民間企業より低いです。
私は民間企業で勤めながら、副業(ライターなど)で月2万円前後稼いでいます。副業なので緩くストレスがたまらない程度に活動していますよ。
大手企業も副業を推進しており、将来は国や企業だけに頼らずに個人で稼ぐ力も必要となります。
副業はリスクが少なく、20代で素早く年収を上げるメリットがあるので取り組む価値はありますよ。
【改善策】公務員から経理への転職がおすすめな理由5つ
公務員の体質が直ぐに変わることはありませんので、公務員の体質が合わないなら転職を検討することをおすすめします。
経理に転職するメリットは下記の通りです。
- 経理はキャリアアップがしやすい
- 経理は努力が年収に比例する
- 経理は自動化が進んでいる
- 経理はやりがいがある
- 経理は副業と相性が良い
では、一つ一つ解説をしていきますね。
自分自身にどのような経理のキャリアパスがあるか知りたい方は、経理の転職に強い転職エージェント(MS-Japan)に一度相談してみてはいかがでしょうか。
経理はキャリアアップがしやすい
経理に転職をしたら、基本的に経理部で働きますので専門性が身につきます。
経理部の内部で仕事をローテーションするので、経験年数に比例して経理の市場価値が高まります。経理は実力主義なので、仕事ができれば順当に出世をしていきますよ。
全く畑違いの仕事を担当することはなく、関連性がある仕事につくのでキャリアアップがしやすい環境ですよ。
経理の出世→経理で出世する人の特徴と性格の共通点5つ【現役経理マンが語る】
経理は努力が年収に比例する
経理は担当できる業務に比例して市場価値が上がります。
例えば、経理の経験者採用の市場価値の目安は下記の通りです。
- 経理未経験:400万円前後
- 単体決算業務経験:500~600万円
- 連結決算業務経験:600~700万円
なので、未経験で入社をして連結決算業務をマスターすれば年収600~700万円程度は確保できますよ。私は未経験から経理に転職をしましたが、経理6年目で年収は1000万円を超える見込みです。
社内で給与が上がらなければ転職で上げることもできます。努力をすれば、若手でも高年収を得ることができますよ。
経理の年収→【経理は年収が低い?】給料が低い場合の改善策は1つだけ【現役経理が解説】
経理は自動化が進んでいる
経理は社内でも率先して業務の自動化に取り組んでいます。
経理事務が担当していた、定形作業(請求書発行・データ入力)などはAI(EPA)で自動化することで、人件費を削減するのが狙いです。
なので、単純作業は減り、経理には高度な知識を必要とする業務が残ります。
AIができる仕事は定形業務のみなので、非定型業務(例:管理損益、国際税務)など経理の本質の業務は将来も必要とされますよ。
また、AIが代用できない業務は市場価値が高いので、将来高年収を得ることができますよ。
経理の将来性→【経理の仕事はなくなる?】AIが進化しても経理に将来性はある理由
経理はやりがいがある
経理は役員が経営判断を適切に行うために必要な情報を提供することで、間接的に会社の意思決定に携われるため、大きなやりがいがあります。
具体的には、下記の場面でやりがいがいを感じられますよ。
- 決算が開示されたとき
- 支払利息削減・節税対策に成功したとき
- 経営層に適切な情報を提供できたとき
- 事前に経営成績が悪化するリスクを回避できたとき
- 決算の早期化など業務の効率化に成功したとき
経営層から意思決定に有用だったと言われたり、節税対策で利益貢献ができたときは特にやりがいを感じますね。
経理のやりがい→【経理のやりがいは?】現役経理が仕事の魅力を本音で語る
経理は副業と相性が良い
経理は2つの意味で副業と相性が良いです。
- ワークライフバランスを確保できるので、副業をする時間が確保できる
- 経理スキル(経理代行)は単価が高い
経理は時間が確保ができて、経理スキルを活かした高単価な副業ができるので副業と相性が良いです。
経理のワークライフバランス→【経理は楽なの?】現役経理が特に楽な業界と仕事の特徴を語る
尚、副業は社内規定で許可されているか必ず事前に確認してくださいね。民間企業でも許可していない会社もあります。
【結論】公務員から経理への転職するコツ3つ
では、早速ですが公務員から経理に転職するコツを3つ紹介します。
まずは、箇条書きで紹介しますね。
- 公務員の業務と経理の業務の共通点を理解する
- 間接的に経理業務に携わる
- 経理の最新の転職市場を理解する
では、一つ一つ解説していきますね。
① 公務員の業務と経理の業務の共通点を理解する
公務員としての経験は、経理職においても非常に価値があります。
特に、予算管理、財務計画、法令遵守などの経験は直接的に経理業務に応用可能です。また、公務員としての厳密な文書管理や報告スキルも、経理職において重宝されます。これらのスキルと経験を明確にし、履歴書や面接で積極的にアピールすることが重要です。
併せて簿記の資格は経理への転職では評価されるので、転職活動と並行しながら簿記2級までは取得することをおすすめします。
簿記2級の
② 間接的に経理業務に携わる
未経験で経理に転職するときに、少しでも経理業務に携わった経験があると非常に有利です。
非営利団体やスタートアップ企業でのボランティア経験も実務経験として評価されることがあるので、プライベートで機会があれば積極的に参加することをおすすめします。
経理への業務経験を得られるだけでなく、経理を志望したい意欲を行動で示せるので面接官に好印象を与えます。
③ 経理の最新の転職市場を理解する
経理の転職市場は常に変化しています。
求人の動向、業界の需要、必要とされるスキルセットなど、市場の最新情報を把握することが重要です。転職サイトや業界ニュースを定期的にチェックし、求められるスキルや経験を理解しましょう。
転職市場の情報は業界最大手の転職エージェントであるリクルートエージェントに聞けば何でも教えてくれます。
業界最大手はなんやかんやで良い情報を沢山持っているので、活用して損はありませんよ。
【参考】何の仕事に向いているか科学的に調べてみる
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具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
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仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
公務員から経理への転職はおすすめな理由と転職のコツの纏め
公務員は合う合わないがはっきりと分かれる業界です。
向いていない業界に何年も勤務すると、ストレスで精神的にキツくなります。
公務員を辞めたいと思ったら、1年目でも転職活動だけはしてみることをおすすめします。