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【IPO経理は激務?】上場準備の経理は大変だがメリット有り【CFOが解説】

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IPO経理はリスクも大きいですが上場を達成出来れば経理の市場価値が大きく上がります。

会社が拡大して成長すれば管理部門の規模も拡大するので、将来は上場企業と同等の管理部門の管理職になれるチャンスもあります。

上場を目指すレベルになると、上場レベルの体制にするために早急に経理を増員したいと考えるので未経験者でも採用がされやすいです。

この記事では、IPO経理へ転職を目指す方向けに、IPO経理で働くメリットとデメリット(大変な部分)を紹介します。ベンチャー企業の経理で働いた経験とプライム上場企業の海外駐在でCFOを勤めている経験から解説するのでお役に立てるかと思います。

では、纏めていきますね。

【前提】IPOに向けて(上場準備)経理が求められる5つの役割

IPO(Initial Public Offering、新規公開株)は、企業にとって大きな転機です。

このプロセスにおいて経理部門は非常に重要な役割を果たすので、激務となるケースが多いですがIPOを経験すれば経理としての市場価値は高くなります。

主にIPOでは、経理は5つの役割を担います。

  1. 財務報告の整備と透明性の確保
  2. 内部統制の強化
  3. 規制遵守とコンプライアンス
  4. 資金調達戦略の策定
  5. 投資家関係(IR)のサポート

IPOとは何か詳しく知りたい場合にはまずはIPOに関連する本を読んでみてはいかがでしょうか。

<IPOの解説が分かりやすい本>

1. 財務報告の整備と透明性の確保

IPOを目指す企業では、経理部門が正確で透明な財務報告を作成することが求められます。

これには、過去数年間の財務諸表の準備、会計基準への準拠、及び監査対応が含まれます。

IPO経理は、投資家や規制当局からの信頼を獲得するために、これらの報告の正確性と透明性を保証する責任を担います。

2. 内部統制の強化

IPOに向けて、企業は内部統制の強化が必要になります。

経理部門は、財務報告の信頼性を高め、不正行為のリスクを最小限に抑えるための内部統制システムの構築と実施に責任を持ちます。

これには、適切な財務報告プロセスの確立と、それを支えるITシステムの整備が含まれます。

3. 規制遵守とコンプライアンス

IPO経理の重要な役割の一つは、証券取引所や金融当局の規制に準拠することです。

これには、適切な開示基準の遵守、リスク管理の枠組みの確立、そして法令遵守が含まれます。

経理部門は、これらの規制要件を理解し、企業がそれらを遵守していることを保証する必要があります。

4. 資金調達戦略の策定

IPOを通じて資金を調達する際、経理部門は資金調達の戦略を策定し、実行します。

これには、株式の価格設定、発行株数の決定、そして資金の使途に関する計画が含まれます。

IPO経理は、企業の長期的な財務戦略と整合性を保ちながら、最適な資金調達を実現するための重要な役割を担います。

5. 投資家関係(IR)のサポート

最後に、IPO経理は投資家関係(IR)活動をサポートする役割も担います。

これには、財務情報の投資家への伝達、質問への回答、投資家向けプレゼンテーションの準備などが含まれます。

経理部門は、投資家が企業の財務状況を正確に理解できるように、明確で一貫した情報を提供することが求められます。

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【結論】IPOに向けて(上場準備)経理は確実に激務→理由も解説

企業が株式公開(IPO)を目指す際、経理部門はその成功の鍵を握る重要な役割を担います。

しかし、この過程は「IPO経理は激務」としても知られています。簡単に言えば、残業時間は青天井(60時間も普通)でかつ、仕組みがない中で専門知識を活かして一つ一つ新しい業務フローを作成していくイメージです

では、なぜIPOに向けた経理作業はこれほどまでに激務なのでしょうか?ここでは、その理由を5つに分けて解説します。

  1. 複雑な財務報告と開示要件の対応
  2. 厳格な監査とコンプライアンスの要求
  3. システムの構築と評価
  4. 資金調達戦略と株価設定の基礎情報の提供
  5. 投資家向けの資料作り

では、一つ一つ解説していきますね。

1. 複雑な財務報告と開示要件の対応

IPOの準備段階では、企業はこれまでにないレベルの詳細かつ複雑な財務報告を作成する必要があります。

これには、過去数年間の財務諸表の詳細な分析、会計基準への準拠、さらには将来の財務予測の提供が含まれます。特に過去の財務諸表の修正、上場に必要な開示書類の作成はIPOで避けては通れません。

非上場レベルの経理から上場企業レベルの経理の会計処理を要求されるので、経理は様々な業務フローの改定が必要となりますよ。

2. 厳格な監査とコンプライアンスの要求

IPOプロセスでは、外部監査人による厳しい監査が行われます。

経理部門は、監査人が求める多くの資料の準備と、質問に対する迅速な対応を求められます。また、証券取引所や金融当局の厳格なコンプライアンス基準を満たす必要があり、これらの要件を遵守するための追加作業が発生します。

IPOコンサルタントが支援はしてくれますが、質問に回答するために情報を集めるのは自分たちでやる必要があります。

【なんとなく】処理した案件は、エビデンスを監査法人から厳しく追求されるので一つ一つの処理に時間がかかります。

3. システムの構築と評価

IPOに向けて、企業は強固な内部統制システムを構築し、それを評価する必要があります。

経理部門は、財務報告の正確性を保証し、不正防止のためのシステムを設計、実装、監視する責任を負います。

IPOと同時に上場企業の経理に相応しいシステムの導入を図る企業は多いですが、システムの入れ替えは時間がかかります。上場企業の経理でシステムの入れ替えをする場合には専任の担当者が付くレベルの業務です。それを他のIPO準備と一緒にやる必要があるので当然激務となりますよ。

上場企業は内部監査やシステム部門が独立していることが多いですが、IPO直前の企業は明確に分かれておらず経理がシステム周りも担当します。

4. 資金調達戦略と株価設定の基礎情報の提供

IPOでは、企業は資金調達の戦略を練り、株式の価格を設定する必要があります。

経理部門は、市場分析、財務計画、株価評価など、多岐にわたる業務を担当します。これらの作業は高度な専門知識を要し、経理チームにとっては大きな挑戦となります。

高度な財務に関してはCFOやIPOコンサルタントがメインで行いますが、当然情報の提供が必要となるので手伝うだけでも時間がかかります。

5. 投資家向けの資料作り

IPOプロセスでは、投資家やアナリストとの効果的なコミュニケーションが不可欠です。

経理部門は、財務情報の説明、質疑応答、プレゼンテーションの準備など、投資家関係(IR)活動をサポートする役割を果たします。

経理が投資家と直接やり取りする機会は稀ですが、投資家向けの資料作成は求められ多忙な業務の一環となります。

【参考】IPOに向けて(上場準備)経理を経験するメリット

ベンチャー企業の経理

企業が株式公開(IPO)を目指す際に経理は激務で大変ですが、それを上回るメリットもあります。

「IPO経理」に関わることのメリットを5つのポイントで解説し、なぜIPO経理への転職が魅力的なのかをご紹介します。

  1. 専門スキルの向上
  2. キャリアの多様性と成長
  3. ネットワークの拡大
  4. リーダーシップ能力の強化
  5. 報酬の向上とキャリアの安定性

もし、IPO経理について詳しく知りたい場合には、IPO経理の転職に強い転職エージェント(MS-Japan)に相談してみてはいかがでしょうか。

では、一つ一つ解説していきますね。

1. 専門スキルの向上

IPO準備は、経理専門家にとって高度なスキルと知識を要求します。

複雑な財務報告、監査対応、内部統制の構築など、多岐にわたる業務を通じて、あなたの会計知識と技術は大きく成長します。

これらの経験は、将来的にあなたのキャリアに大きな価値をもたらすでしょう。

2. キャリアの多様性と成長

IPOプロジェクトに関わることで、経理業務の枠を超えた多様な経験を積むことができます。

戦略的な資金調達、投資家とのコミュニケーション、法規制への対応など、新たな知識とスキルを身につけることができます。

これらの経験は、あなたのキャリアをより豊かなものにし、将来的な昇進や転職において大きなアドバンテージとなります。

3. ネットワークの拡大

IPOプロセスでは、多くの外部ステークホルダーと協力します。

これには、投資銀行、法律顧問、監査人などが含まれます。

これらの専門家との関わりは、あなたのプロフェッショナルネットワークを拡大し、将来のキャリア機会を広げる可能性を持っています。

4. リーダーシップ能力の強化

IPOプロジェクトは、チームワークとリーダーシップの素晴らしい機会を提供します。

プロジェクトの管理、チームの指導、意思決定のプロセスなど、リーダーシップ能力を磨く絶好の機会です。

これらの経験は、あなたをより優れたリーダーに成長させるでしょう。

5. 報酬の向上とキャリアの安定性

IPO経理の専門家は市場で高い需要があります。

そのため、IPO経験者は通常、より高い報酬を得ることができます。

また、この経験はあなたのキャリアをより安定させ、将来的な雇用の機会を増やすことにもつながります。

【参考】経理に向いているかを科学的に調べてみる

自分の強みや適職が気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。

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適職診断で使うのは、【職務適性】です。

実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。

※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。

仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由

IPO経理が激務かの纏め

IPO経理は向き不向きが分かれますので、事前にメリットとデメリットを把握をすると入社後にミスマッチが少なくなります

転職エージェントに相談して事前に会社の雰囲気などをヒアリングしてから入社はしましょう。

また、IPO準備をしている企業同士を比較するためにもなるべく多くの企業の面接を受けるのもおすすめです。

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  • この記事を書いた人
星のおじさん

星のおじさん

【上場企業!IFRS!経理大好き!】【資格】税理士試験4科目合格(簿・財・法・消)TOEIC800点以上 【経歴】経理未経験→6年後に海外駐在(経営企画系統)【転職】20代:2回 【一言】税理士を目指したら海外で働くことになりました|会計の専門書マニアです(笑)

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