営業から経理に転職活動をしようと検討している時に、営業の経験は経理の転職活動でアピールできるのか気になったことはありませんか。
営業と経理は一見関係無いと思われがちですが、実際に経理で働いてみると営業の経験が経理の実務で活かされることは多々ありました。
なので、営業経験もアピールポイントを間違えなければ、営業経験者は経理の未経験者の採用で有利に働きます。
この記事では、営業から経理に転職を検討している方に、アピールポイントとなる営業経験を解説します。経理未経験であっても、営業からの転職であれば、アピールできる項目は必ずあります。営業の経験が経理にも役立つことをアピールできると、他の候補者と差別化でき内定に近づきます。
では、纏めていきますね。
【前提】営業から経理への転職は30代が限界
営業は経理の転職に強みはありますが、経理としては未経験での採用となります。
企業が未経験として中途採用をする場合には、ポテンシャル採用となるので年齢が若い方が転職に有利になります。
なので、営業から経理に転職をする場合には、遅くとも30代(出来れば30代前半)迄には転職活動を開始することが重要となりますよ。
目安としては20代ならば上場企業、30代前半は中小企業・ベンチャー企業、30代後半は会計事務所を狙うと合格率が高くなります。
最新の求人情報や、個々のキャリアに合わせた求人の紹介は経理に強い転職エージェントに聞いてみるのがおすすですよ。
経理に強い転職エージェント→【経理に強い転職エージェントのおすすめ】未経験者と経験者別に紹介
【本音】営業から経理に転職をして楽になった?【体験談】
経理に未経験で転職をする場合には、経理の職場環境は気になりますね。
営業と経理の両方の職種を経験した体験を基に言うと、営業と比較すれば経理はとても楽ですよ。
経理の最大のポイントは、顧客がいないので自分のペースで業務を進められるのでストレスが少ないことです。また、ノルマがないのも精神的に楽に感じます。
決算は繫忙期で昔は残業時間が多かったですが、現在はシステムが進化をしており過度な残業もなくなりワークライフバランスも取れますよ。
経理の仕事内容が分かる本→【中小企業の経理実務の勉強におすすめな本5冊】分かりやすい書籍を紹介
【結論】営業から経理への転職でアピールすべき項目5つ
営業経験者が経理の転職で有利になることは理解したが、具体的に何をアピールすれば良いか迷いますよね。
営業と経理を両方経験から、経理への転職でアピールできる具体的な項目を解説します。
まずは、箇条書きで纏めていきます。
- 社内調整業務の経験
- 社外調整業務の経験
- プレゼン資料の作成経験
- 経理との共同作業の経験
- プロジェクト管理の経験
では、一つ一つ解説をしていきますね。
①社内調整業務の経験
社外からの要望を満たすために、社内で調整した経験はありませんか。
営業は社内と顧客の間で板挟みに合うことが多いので、社内調整業務も沢山経験しているはずです。
例えば、営業で顧客から製品などを受注した後に、納期を早めて欲しいと言われ、関係部署と納期の前倒しをした経験です。
部内で完結する業務ではなく、他部署を巻き込んだ横断的なプロジェクトなどの経験は、経理でも必要となる経験です。経理はシステム導入や新会計基準の導入などで他部署と共同でプロジェクトを行うことが多いです。なので、経理知識がなくても他部署を巻き込んで仕事をした方は評価が高いです。
プロジェクトの経験はなくても、他部署との調整が必要な業務であれば職務経歴書に積極的に記載することをお勧めします。
経理部門での困りごとの一つとして、経理知識はあるけど他部署との調整が上手く行えない人材が多い事が挙げられます。それ故に未経験者であっても、他部署のメンバーと経理部門のメンバーの間を上手く仲介できる人間は積極的に採用したいと考えます。
社内調整業務は部署の利害が絡むので非常に苦労します。そこで、この苦労を実際に理解して沢山経験済であることは大きな魅力です。
交渉術や折衝力が学べる本→【交渉力が身につくおすすめの本】折衝力を高めるのに役立つ書籍を紹介
②社外調整業務の経験
営業は、顧客との間で価格や納期の交渉を必ず行いますよね。
社内で定められた売価と納期を守りながら、顧客から受注するのは簡単なことではありません。
受注までには、社内の要望を認めて貰う為に、顧客と調整することも多々ありますよね。この経験は経理で非常に活かされます。何故なら、経理も社外の監査法人と会計処理の妥当性を巡って交渉するからです。経理の作業工数と監査法人の要求がお互いに妥当なラインに落ち着くように交渉する力が求められます。
経理の交渉も実は奥が深くて面白いです。監査法人の言う事を全て聞いていたら、経理は工数が幾らあっても足りません。当然監査法人の意見を全て無視したら監査は通りません。
営業と同じく双方が妥協できる箇所を見つけて監査法人に簡便的な会計処理を認めて貰うのも大事な仕事になります。経理部門は社内調整業務と同じく、経理知識はあるけど監査法人と交渉が出来ない人材が多いです。
経理知識が不十分な段階では、いきなり監査法人との交渉を任されることはありません。
しかし、社外調整業務の経験者は、将来監査法人と交渉を期待できる人材候補者となります。
経理知識は教えればある程度まで引き上げることは可能ですが、社外調整業務などの調整能力は、教えることが非常に難しいです。
そのため、 経理知識が身に付いたら社外調整業務を任せることができる人材を確保することは、採用する側にメリットがあります。
③プレゼン資料の作成経験
営業は顧客に資料を提出するために、プレゼン資料を作成する機会が多いです。
顧客が見やすいように、試行錯誤しながら作成しますよね。
資料はパワーポイントを中心にExcelでグラフなどを用いたはずです。この経験は経理において活かされます。経理は数値を扱うため、経営陣に対する報告資料の作成を多く求められます。決算が固まってから直ぐに報告を求められますので、提出までの時間がないことが多いです。プレゼン資料の作成経験があると、グラフやパワーポイントを使いこなせるので戦力になり助かります。
経理知識がなくても、資料作成が得意な方だと採用しやすいです。何故なら、資料作成は任せられるので、経理知識を身に付けるまでは資料作成を担当して貰える算段が立つためです。
未経験者採用でも、1名の要員枠は埋まってしまいます。要員の数を増やすのは、役員の承認が必要なことが多いです。そのため、管理職としては未経験者にもある程度は仕事をして貰えないと困ります。
資料作成能力は経理において重宝されるスキルなので、経験があれば積極的に記載しましょう。
使用可能なExcelの関数(VLOOKUP、SUMIFなど)も併せて記載するとアピールできます。
関数も大事なスキルの1つなので本で勉強をした後に、職務経歴書や面接でアピールすると好印象ですよ。
経理で必要なExcelが勉強できる本→【経理で使うExcelの勉強におすすめな本】現役経理が解説
④経理との共同作業の経験
営業システムの導入などで経理と共同で作業した経験があればアピールになります。
営業システムを導入する場合には、経理と共同作業が必須となります。
何故なら、経理は営業からの情報で売上を計上するので、営業システムの導入作業は経理業務に密接に関係します。
営業システムで営業側の経験があると、営業からどのように経理に情報を伝達するかの仕組みを理解することになります。この経験は経理の業務を理解することにも役立ちます。経理側も営業の業務が分かっている人間は欲しいため、アピールポイントとなります。
会社ごとに営業システムは異なります。
しかし経理がどのような情報を欲しているか実際に経理部門と共同で作業した経験は、職務経歴書に記載すると面接で盛り上がるきっかけにもなるのでオススメです。
⑤プロジェクト管理の経験
営業でプロジェクト管理をしたことがあればかなりのアピールになります。
具体的には、日程の進捗管理の経験があると好印象です。
日程管理の経験があると、スケジュールを計画した後に節目節目で進捗管理をする経験が積めます。経理は決算をチームで期限通りに完成させる必要があるため、各担当の仕事の進捗管理は重要な役割です。
プロジェクト管理の経験は経理でも活かせるスキルなので、職務経歴書にしっかりと記載しましょう。
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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【例文紹介】営業から経理への転職の志望動機の例文
営業から経理への転職時の志望動機の具体例は下記の手順で作成することをおすすめします。
<作成の手順>
- 経理の仕事に興味を持ったきっかけ
- 自分の能力で経理で活かせるポイント
- 経理で担当したい仕事
<具体例>
- 営業で見積書を作成をしているなかで、見積書の数値が財務諸表論にどのように影響を与えるか興味を持ちました。
- また、見積書の作成の経験により利益の基本的な計算方法は学べたので、その経験を経理の業務にも活かしてみたいと思い経理を志望しました。
- 入社をしたら決算業務で財務諸表を作ってみたいと考えています。
ポイントは最後に経理でやってみたい具体的な業務内容を付け加えることです。具体的な業務内容を述べることで、面接官に本気度の高さをアピールできますよ。
志望動機の他にも経理でのキャリプランも頻出で聞かれるので、自分が10~20年後に経理で目指したいポジションをイメージしておくことをおすすめします。
【Q&A】営業から経理の職務経歴書は何を書けば良い?
営業から経理で何を書けば良いのか迷う!との相談をよく受けます。
実は自分では強みなると思っていない項目が職務経歴でアピールになることは多々ありますよ。例えば、後輩指導やちょっとした改善事例でも職務経歴書の書き方次第では企業に好印象を与えます。
もし、職務経歴書の書き方に自信がなかったら第三者に見て貰うことをおすすめします。
第三者が貴方の思わぬ長所を見つけてくれるかもしれませんよ。
無料・有料の職務経歴書のおすすめ添削サービス→【職務経歴書・履歴書の添削サービス】有料・無料ごとにおすすめを紹介
【例文紹介】営業から経理への転職の自己PRの例文
営業から経理への転職時の自己PRの具体例は下記の手順で作成することをおすすめします。
<作成の手順>
- アピールする能力を一言で表す
- 営業の仕事でチームで課題だったこと
- チームで課題だった事案を解決した方法の紹介
- 改善の結果を数値で表す
- 上記のアピールが経理で活かせる理由
<具体例>
- 日程管理が得意
- 新規の営業案件のプロジェクトは多くの部門が関わるので各部門で日程の遅延が発生して納期に間に合わない問題が発生した
- 未決定事項を毎月リスト化をして各部門の進捗状況を管理をした
- その結果、12か月連続納期遅延が0を継続している
- 日程管理は決算スケジュール管理にも活かせるので経理になっても活かして決算スケジュールの遅延0を目指したい。
ポイントは最後にアピールした内容が経理で活かせる旨を伝えることです。アピールした内容が経理で活かせなければ、アピールする効果薄いので経理で活かせる旨を伝えましょう。
営業の業務経験から自己PRが思いつかないければ、科学的な自己診断から自己PRを作成する方法もおすすめのです。
経理未経験の自己PRの作成方法→【経理未経験の自己PRの作り方】経理の職務経歴書の自己PR例文も紹介
【注意】営業から経理の転職の自己PRは個人よりチームが大事
営業から経理への転職での自己PRで重要なのは、個人で達成したことよりチームで達成したことを述べるのがおすすめです。
例えば、【粘り強い】を自己PRの根幹と考えた場合に
- 個人:ノルマ達成のために訪問回数を増やして粘り強く取り組んだ
- チーム:ノルマ達成のためにチームで改善案を出し合って様々な方法を試して粘り強く取り組んだ
※例文なので両方とも簡略化した自己PRとしています。
経理はチームプレーを重視するので、チームで何かを達成する力がある人を好む傾向があります。
なので、チームで何かを成し遂げたエピソードがあると面接官に好印象をあたえられますよ。
マネジメントが学べる本→【プレイングマネージャーにおすすめの本5選】係長にも読んで欲しい書籍を紹介
【参考】自分の適職を科学的に調べてみる
自分の強みや適職が気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
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具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
営業から経理への転職が有利かの纏め
営業から経理への転職を考えている方は、もう一度自分自身の仕事内容を棚卸ししてみてはいかがでしょうか。
気が付かないアピールポイントがあるかも知れませんよ。
営業出身の経理はコミュニケーション能力を活かして出世することも多いので経理への転職はおすすめです。
市場価値の上げ方に着目して解説しています。転職だけを正解とせずに、現職に留まりながら市場価値を上げる方法も述べられており、選択肢が多くて参考になります。転職を検討している方は是非読んでみてください。 気になった方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
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