経理の経験者採用と言われても、実際にどの程度の経理スキルをもった人材を求めているか分かりにくいですよね。
実際に私が経理経験者として転職をしたときも、企業が求めているレベルと自分の経理スキルがマッチングしているか不安を覚えました。
しかし、転職活動を継続していく中で、求人情報から企業が求めるレベルが分かるようになりました。
この記事では、経理経験者とはどの程度か悩んでいる方に向けて、企業の求人票から求められるレベルを解説します。実際に経理経験者として転職した経験しており、経理の採用担当も勤めていたのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】経理の転職における経理の実務経験者とは
経理経験者とは経理の業務に携わったことがある人です。
例えば、現在は総務部で働いていても、過去に経理の経験があれば経理経験者となります。
経理は年次決算があるため1年経理を務めれば、一通りの経理のながれは理解できます。実際に私は経理経験1年程度で、中小企業から上場企業の経験者採用の転職に成功したので、1年でも経理経験者として通用します。
なので、1年程度の経験があれば経理経験者の応募をしても戦えるレベルにありますよ。
【注意】企業によって求める経理経験者レベルは違う
経験者採用でも企業によって求めるレベルは違います。
例えば、
- ベンチャー企業がCFO候補を欲しい場合
- 上場企業が連結決算業務の即戦力を欲しい場合
- 上場企業が将来の幹部候補生として経験が浅い若手が欲しい場合
大きな括りで言えば全て経理経験者を採用しますが、採用される人材の経理レベルは大きく異なります。
なので、経験者採用で大事なのは、企業の求人票と自分の経理レベルが合致しているかを確認することですよ。
経理の最高峰のキャリアはCFOなので、CFOになるためのキャリアプランを考えると企業が求める人物像も理解しやすいですよ。
CFOを目指す人に読んで欲しい本→【CFOを目指す人におすすめな本5選】経理のキャリアが学べる書籍を紹介
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
ココナラで体験談をもとにキャリア相談を承っていますので良かったらご利用ください。→経理のキャリアアップ 経理の転職相談を承ります
【結論】企業の求人票から求める経理経験者のレベルは分かる
では、どのように求人票から求める経理レベルが分かるかを解説します。
まずは求人票の確認ポイントを箇条書きで纏めていきますね。
- 企業が求める経理の実務経験年数
- 入社後に担当する主な業務内容
- 即戦力採用 or ポテンシャル採用
上記の確認ポイントを抑えれば、企業が求める内容が分かりますよ。
では、一つ一つ解説をしていきますね。
① 企業が求める経理の実務経験の年数
企業が求めるレベルが1番分かりやすいのが、求める実務経験の年数です。
経理の実務経験年数は応募要件(必須スキル)に記載されていることが多いですよ。
では、実務経験の年数から企業が求めるレベルを推測してみましょう。
- 経験年数1年~3年:ポテンシャル採用です。決算業務の経験があれば有利ですが、補助程度の経験でも勝負はできます。
- 経験年数4年~5年:即戦力採用です。単体決算業務若しくは連結決算業務の経験が欲しいです。
- 経験年数6年~7年:リーダー採用です。決算業務や管理会計の全体像を理解していることが求められます。
- 経験年数8年超:管理職 or 専門職採用です。マネジメント経験若しくは特定分野に精通していることが求められます。
目安ですが転職エージェントからの情報や、勤め先で応募を出すときの状況を考えれば大きな乖離はありません。
応募要件が経験年数のみであれば、上記の表に当てはめて応募をしてみてくださいね。
特に決算関係の知識は必須の知識となりますので時間があれば学んでおくことをおすすめします。
決算書の読み方が分かるようになる本→【決算書の読み方】の勉強におすすめの本5冊【分かりやすい書籍を経理が厳選】
② 入社後に担当する主な業務
経験年数が記載されていない場合には、入社後に担当する業務内容で判別します。
例えば、主な業務内容に連結決算業務の記載があれば、連結決算業務を経験していた人を求めています。
経験年数が浅くても、自分が入社後に担当する業務のイメージが出来れば応募してもOKです。また、完全に一致していなくても関連業務であれば応募してみましょう。
経験年数の明記がなければ企業も即戦力を必ずしも求めていないので経験が浅くても良い人材が居たら取ることがありますよ。
担当レベルの入社であればExcelの知識が必須となりますので入社前に必ず勉強をしておきましょう。
Excelの知識が学べる本→【経理で使うExcelが学べる本5選】エクセルで業務効率化を狙える書籍を紹介
③ 即戦力採用 or ポテンシャル採用
即戦力採用かポテンシャル採用かは、求人票の文言である程度は見分けがつきます。
多少文言は異なりますが、代表的な例を挙げておきますね。
<即戦力採用の文言>
- 一人で完結して業務を完結できることを想定しています
- 入社後実務に慣れたら早い段階で管理職やリーダーになることを想定しています
- 若手の指導をお任せしたいと考えています
<ポテンシャル採用の文言>
- 最初は先輩社員のアシスタントをしてもらいます
- 入社直後は庶務的な仕事も担当してもらいます
- OJTで丁寧に教えます
即戦力候補は経験年数が4年以上あるのが望ましいです。ポテンシャル採用は3年以内でも全く問題ありませんよ。
ポテンシャル採用は未経験者でも応募できることが多いので、多少でも経理経験があると有利になりますよ。
【年収UPを狙う】経理で年収を上げるには転職が効率的
経理が年収を上げる基本的な戦略は、自分の市場価値を上げて年収が高い会社で働くことです。
例えば、連結決算業務を担当できる人材は転職で年収600万円を達成することは難しくありません。なので、連結決算業務を担当できるのに社内で年収500万円しか貰えていなかったら、相場よりも低い給与で働いていることになります。
市場価値と給与UPを同時に狙うならば、上場企業をおすすめします。
上場企業の経理経験は監査が厳しいので、経験すると市場価値が上がります。また、上場企業の平均年収は600万円程度なので悪くはないですよ。
更に年収を上げたければ、上場企業の経理を経験した後に平均年収が高い企業に再度転職をしましょう。
経理の給与が低い改善策→【経理は年収が低い?】給料が低い場合の改善策は1つだけ【現役経理が解説】
【無料相談可能】経理の転職におすすめな転職エージェント
転職エージェントを使うことで、自分の経理レベルに合わせた求人を受け取ることができます。
転職エージェントはプロなので、貴方の業務経験をヒアリングした後に、貴方が内定を得られる可能性が高い求人を紹介してくれます。
無料相談が可能で、かつ求人の紹介を受けた後でも転職活動を辞めることができるので、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
管理部門でのキャリアアップや高年収を狙いたい方は、特化型転職エージェントの利用をおすすめします。
MS-Japanは管理部門に特化した転職エージェントなので、管理部門への転職には強みがあります。しかし、特化型転職エージェントは求人数が少ないので、非公開求人が多い リクルートエージェントと doda で弱点をカバーしましょう。
私が中小企業の経理から上場企業の経理へ転職したときは、下記の組み合わせをメインで転職に成功しました。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
リクルートエージェント | リクルートエージェントは求人数No.1 非公開求人の紹介、転職市場の動向、過去の事例などを考慮し、非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介します。 | 【リクルートエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
doda | dodaが取り扱っている求人のうち、80%以上がサイト上には公開されていない非公開求人です。 自分では見つけられなかった求人もエージェントサービスに登録することで見つけることができます。 | 【dodaの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
MS-Japan | 「管理部門特化型エージェントNo.1」として多くの実績と評価あり。 経理の知見があるキャリアアドバイザーが付くため、経理の転職には強い。 | 【MS-Japanの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
転職エージェントを複数利用する場合の注意点→【転職エージェント複数利用の注意点は?】メリットも体験談から解説
【よくある質問】経理経験者採用でも簿記2級は有利なのか?
経理経験者採用でも簿記2級は有利になります。
簿記2級を保有していると、下記の点で評価をされます。
- 経理の基礎知識を保有している証明
- 経理適正の証明
経理経験が浅い若手採用では、簿記2級は評価されることが多いですよ。
簿記2級は実務で役立つことが多いので、毎日少しずつでも勉強してみてはいかがでしょうか。
簿記2級の独学におすすめなテキスト→【簿記2級の独学】におすすめなテキスト3選
【参考】経理に向いているか科学的に調べてみる
自分が経理に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理経験者レベルの纏め
経理経験者の採用は積極的に行われています。
なので、貴方の経理スキルを必要とする企業も多いはずですよ。
貴方にあった企業を探してみませんか。
市場価値の上げ方に着目して解説しています。転職だけを正解とせずに、現職に留まりながら市場価値を上げる方法も述べられており、選択肢が多くて参考になります。転職を検討している方は是非読んでみてください。 気になった方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
本が無料で読めるAmazonのサービスは下記の記事で纏めていますので良かったら見て下さいね。
【30日間は本を無料で読める】Amazonの電子書籍サービス3つを比較
転職に関するオススメな本は下記に纏めていますので良かったら見て下さいね。