税務領域は経理でも苦手とされている方も多いですが、税務知識は必ず使うので基本は抑えておくことをお勧めします。
税務は簿記と異なり勉強方法の紹介が少なく、どのように勉強をしたら良いか迷いますよね。
しかし、簿記と同じく税務もコツを掴めば、経理で使う業務知識はカバーできますよ。
この記事では、税務の勉強方法に困っている方に向けて、税務初心者からでも学べる方法をお伝えします。実際に上場企業の経理で税務を担当した経験に基づいてお話しますので、実務で使える知識が身につきますよ。
では、纏めていきます。
【前提】経理の税務実務で取り扱う税法の種類
まずは、一般企業の経理で勤務している中で取り扱う税法の種類を考えてみましょう。
具体的には、
- 法人税
- 消費税
- 固定資産税
- 償却資産税
- 事業税
細かい税法(印紙税など)を挙げるともう少しありますが、上記の税法は毎年使います。
一般企業の経理で重要な税法は2つだけ
一般企業の経理で勉強する必要がある税法は下記の2つだけです。
- 法人税
- 消費税
他の税法は国税庁のパンフレットやHPを参照すれば、基本的な業務は解決できるので恐れる必要はありません。
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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経理が法人税法と消費税法を重点的に勉強すべき理由3つ
経理が法人税と消費税を重点的に勉強すべき理由は3つです。
- 実務での使用頻度が高いため
- 体系的に勉強をしないと正しい理解ができないため
- 法人税と消費税の申告業務が出来れば転職で有利になるため
法人税と消費税は納税額も大きく、申告業務だけでなく財務諸表に与える影響も大きいので、一般企業の経理でも必須の知識となりますよ。
また、法人税と消費税は処理が複雑なので、基本的な業務を行う場合でも一度は体系的に勉強をする必要があります。
上場企業の経理でも、申告業務をできるまで法人税と消費税をマスターしている人材は少ないので、申告業務が出来れば転職で有利になります。
上場企業の経理のレベル→【上場企業の経理のレベルは?】未経験者も3年経験すれば幹部候補になれる
【実務で重要】法人税で押さえておきたいポイント
法人税を勉強するときは、下記の項目を意識して勉強をしてみてくださいね。
- 課税所得と税引前利益の違い
- 別表1、別表4、別表5の繋がり
- 別表4の代表的な調整項目(加算留保、加算流出、減算留保、減算流出)
- 繰延税金資産・負債と法人税の関係
上記4つが理解出来れば、法人税の基本はマスターできますよ。
【実務で重要】消費税で押さえておきたいポイント
消費税を勉強するときは、下記の項目を意識して勉強をしてみてくださいね。
- 取引区分の判定(課税取引・免税取引・非課税取引・不課税取引)
- 軽減税率の対象区分(10%or8%)
- 個別対応方式の計算方法
上記3つが理解出来れば、消費税の基本はマスターできますよ。
【タイプ別に解説】法人税と消費税のおすすめ勉強方法
では、法人税と消費税の勉強方法を目指すタイプ別に紹介します。
法人税と消費税は全てを学ぼうとすると分量が多いので、必要となる範囲を絞って勉強することをおすすめします。
目的に応じて勉強方法を試してみてくださいね。
- 経理と兼務で税務の一部を担当
- 税務担当 or 将来税務担当に挑戦したい
- 税務としてのキャリアを極めたい
では、一つ一つ解説をしていきますね。
経理と兼務で税務の一部を担当
経理と兼務で税務の一部を担当しているので、基礎的な法人税と消費税の知識を身につけたい方には本での学習がおすすめです。
法人税と消費税は主要な税法なので、分かりやすい本が充実しています。
申告の一連の流れや基礎的な用語の知識などは本でも十分に学べますよ。申告の流れや用語が理解できていれば、顧問税理士や税務に詳しい方の補助を受ければ実務を行うことができます。
下記の4冊を読めば、基本的な法人税と消費税の知識は身につきます。
おすすめの法人税の本
おすすめの消費税の本
消費税法の本のおすすめ纏め→【消費税法の実務を学ぶのにおすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介【2022年版】
税務担当or将来税務担当に挑戦をしたい
経理と兼務ではなく、税務専属の仕事をしたい方は、体系的に資格勉強をするのが効率的です。
本を読むことでも税法は学べますが、実際に問題を解くことでより深い理解に繋がります。
おすすめの資格は、下記の2つです。
- 法人税法能力検定(1級~3級)→全国経理協会公式HP(法人税法能力検定)
- 消費税法能力検定(1級~3級)→全国経理協会公式HP(消費税法能力検定)
1級でも優しめの基本的な問題で構成されており、勉強すれば確実に合格できるレベルです。
しかし、1級~3級を学べは税務担当として必要な知識を体系的に勉強できるのでおすすめですよ。1級まで勉強すれば、基本的な申告業務は一人で作業できるレベルになります。
勉強方法は公式テキストを利用すれば、独学でも全く問題なく合格できます。
法人税法能力検定の公式テキスト
消費税法能力検定の公式テキスト
税務としてのキャリアを極めたい
税務としてキャリアを極めて高年収を狙うのであれば、税理士試験の法人税法と消費税法の受講をおすすめします。
私は税理士試験の法人税法と消費税法を合格しましたが、試験内容は実務で間違いなく役立ちます。
例えば、基本的な申告を筆頭に、税務調査、税効果会計、国際税務など幅広い業務を担当できます。
税理士試験の科目合格レベルの知識があれば、上場企業の税務も担当できる力がつきます。税理士試験の科目合格は転職でも評価されており、実務経験を積めば高年収が狙えますよ。
税理士試験は独学だと非常に効率が悪いので、通信講座(スタディング)を利用してみてはいかがでしょうか。
スタディングは通信講座に特化しているので、授業の質を落とさずに低価格で利用できますよ。
特に国際税務をマスターすると市場価値が上がります→【経理で市場価値を高い人材は?】グローバル経理が解説【高年収を狙う】
税務の勉強方法の纏め
税務は一見難しく思えますが、しっかり勉強をして理解すると論理的で分かりやすいです。
なので、体系的に勉強することが税法マスターの一番の近道ですよ。
税務をマスターすれば市場価値が上がりますので、頑張って勉強してみてくださいね。
効率的な勉強方法を探している方におすすめな本があります。様々な観点から100の効率的な勉強方法を紹介しているので、自分にピッタリな勉強方法を見つけることができます。真似できる箇所から実践して自分のオリジナル勉強方法を編み出してみませんか。気になる方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
Amazonの本が無料で読めるサービスは下記の記事で纏めていますので良かったら見て下さいね。
【30日間無料で本を読める】Amazonの電子書籍サービス3つを比較
勉強方法のヒントにおすすめな本は下記の記事に纏めていますので良かったら見て下さいね。