経理は経理部長だけでなく、CFOや子会社社長など様々なキャリアアップを目指すことができる職種です。
しかし、仕事の選択肢が広いのでキャリアプランを意識して経験を積まないと、目標としたキャリアを達成することは難しいです。
市場価値を上げて将来高年収を得るために若手のうちからキャリアプランを明確にして一つ一つ経験を積みましょう。
この記事では経理のキャリアプランを考えている方に向けて、おすすめのキャリアプランを紹介します。実際に上場企業や中小企業での経理経験を元に解説をするので、現状に即した内容となっていますよ。
では、纏めていきますね。
目次
【前提】経理では単体決算の経験が必要不可欠
連結決算はもちろん、税務、管理会計など経理業務のほとんどは単体決算の数値や考え方を元に行われます。
多くの企業が単体決算を経験した後に、連結決算や税務、管理会計などの業務にジョブローテーションを行います。
単体決算の数値の計算ロジックや業務フローを理解をしていることが前提で、他の業務も話が進むので単体決算の経験は必要不可欠となります。
なので、単体決算の業務は経理においては1番重要な業務経験と言えますよ。
単体決算の経験は他の会社でも活かせるので、積極的に関わっていきましょう。
経理の仕事が分かる本→【中小企業の経理実務の勉強におすすめな本5冊】分かりやすい書籍を紹介
【参考】経理に必須の資格は簿記2級
簿記2級は単体決算で必要な知識が9割詰まっています。
単体決算は簿記2級が合格レベルにあれば知識的には業務についていくことができますよ。
後は、Excelの技能やシステムに慣れたら、単体決算の実務は数回経験を積めば全体像を把握できます。
なので、単体決算をマスターするまでは、簿記2級とExcelを優先的にマスターすることをおすすめします。
Excelが学べる本→【経理で使うExcelが学べる本5選】エクセルで業務効率化を狙える書籍を紹介
【結論】経理のおすすめのキャリアプラン3つ

では、早速ですが経理のおすすめのキャリアプランを解説していきます。
まずは最終的なゴールを箇条書きで紹介します。
- CFO、子会社社長、経営企画室長
- 経理部長、子会社経理部長
- 経理専門職
では、一つ一つ解説していきますね。
経理キャリアプラン① CFO、子会社社長、経営企画室長
経理出身の方は経理の知識を活かしてCFO、子会社社長、経営企画室長など会社の経営の根幹に携わる立場を目指す方もいます。
経理部は経営判断に必要な数値を計算するのが主な仕事ですが、子会社社長などは計算された数値を元に判断するのが仕事となります。
責任は重いですがやりがいのある職種なので、目標とされている方も多いのではないでしょうか。
<キャリアプラン>
年代 | 部署 | 仕事内容 |
20代前半 | 経理部 | 単体決算 |
20代後半 | 経理部 | 管理会計・子会社管理 |
30代前半 | 経理部(係長) | 管理会計の全般 |
30代後半 | 海外駐在(部長クラス) | 管理部門の全体管理 |
40代前半 | 経営企画(課長) | M&Aなど |
40代後半 | 経営企画(室長) | 会社全体の管理 |
50代前半 | CFO・子会社社長 | 会社全体の管理 |
ポイントは若手のうちから管理会計を学ぶことです。
管理会計は経営層が意思決定をするために、必要な情報を分析して提供する仕事などで経営層の考え方が若手から学べます。
なので、単体決算を経験した後は管理会計を経験することをおすすめします。
管理会計が学べる本→【管理会計の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
CFOを目指す方におすすめの本→【CFOを目指す人におすすめな本5選】経理のキャリアが学べる書籍を紹介
経理キャリアプラン② 経理部長、子会社経理部長
経理部長や子会社の経理部長となり、経理としてのTOPを目指したい方も多いのではないでしょうか。
経理部の部長クラスを目指す場合には、制度会計、管理会計、税務など経理業務に関する知識を網羅する必要があります。
全社を管轄するCFOと異なり経理部に特化するので、経理的な知識を幅広く求められるポジションとなります。
<キャリアプラン>
年代 | 部署 | 仕事内容 |
20代前半 | 経理部 | 単体決算・税務 |
20代後半 | 経理部 | 連結決算・開示 |
30代前半 | 経理部(係長) | 制度会計の全般 |
30代後半 | 子会社出向(課長クラス) | 子会社経理全般 |
40代前半 | 経理部(課長) | 本社経理全般 |
40代後半 | 子会社出向(部長クラス) | 子会社経理全般 |
50代前半 | 経理部(部長) | 経理部全体の管理 |
ポイントは若手のうちから連結決算を担当することです。
連結決算や開示は制度会計の最重要の業務なので、経理部長を目指すなら実務の流れは理解しておきたいです。
なので、単体決算を経験した後は連結決算と開示を経験することをおすすめします。
連結決算が学べる本→【連結決算の実務の勉強におすすめな本5冊】連結会計の解説がわかりやすい書籍を紹介
経理キャリアプラン③ 経理専門職
経理専門職は部下を持たないですが、特定の分野に精通している人材のことを言います。
例えば、税務に特化したキャリアを歩んでおり、税務分野においては部内1の知識を有している人などを専門職といいます。
専門職は監査法人対応など代替がきかない人材などで、上司から大事にされ市場価値も高いですよ。
<キャリアプラン>
年代 | 部署 | 仕事内容 |
20代前半 | 経理部 | 単体決算・税務 |
20代後半 | 経理部 | 単体税務 |
30代前半 | 経理部 | 国際税務 |
30代後半 | 経理部(係長クラス) | 税務全般 |
40代前半 | 経理部(専門職) | 国際税務(高難易度案件) |
40代後半 | 経理部(専門職) | 国際税務(高難易度案件) |
50代前半 | 経理部(専門職) | 国際税務(高難易度案件) |
ポイントは経理の中でも特定の分野に特化して経験を積んでいくことです。
税務でなきても、管理会計や連結決算など自分が得意な分野に特化してスキルを伸ばしていくことができますよ。
なので、自分が面白いと思った分野を見つけたら、関連した本や資格の勉強をしてみてはいかがでしょうか。
上場企業で必要な知識が学べる本→【上場企業の経理の仕事内容が勉強できる本5選】本当に実務で役立つ書籍を紹介
【参考】経理に向いているか科学的に調べてみる
経理に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。

適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理のおすすめキャリアプランの纏め
経理のキャリアプランは選択肢が多いので迷うと思います。
なので、若手のうちに目標とする人物を身近に見つけておくことをおすすめします。
身近に目標とする先生がいれば、真似をすることで素早く成長することができますよ。
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