簿記2級持ちの20代なら99%未経験でも経理に転職をできます。
更に言えば、20代で経理に転職すれば、その後経験を積んで年収1000万円を狙うことも難しくありません。
実際に私も20代で経理に転職をして、現在は上場企業の経理で海外駐在のCFOとなり30代前半で年収は1000万円を超えています。
なので、20代で経理に転職したいと思ったら、30代になる前に即座に行動を起こすことをお勧めします。
この記事は、20代で経理に転職したい方向けに、未経験で経理に転職するコツを紹介します。実際に私はプライム上場企業で採用担当をしていましたが、【簿記2級で実務経験なし】の方を採用したことは何度もあるのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきますね。
【前提】企業が簿記2級実務経験なしの20代に期待すること
未経験で経理への転職を成功させるには、企業が何を転職者に期待していることを知ることが大事です。
- 最初は全ての業務(雑務を含む)に真剣に取り組む素直さ
- 簿記や税務の勉強を入社後も継続してくれるか
- 英語の勉強を入社後にしてくれるか(グローバル企業)
- 将来の幹部候補になってくれるか
20代の未経験者採用はポテンシャル採用なので、これからの貴方の伸びに期待をして企業は採用をします。つまり、 企業は20代で経理に対する熱意があって、勉強を継続してくれる人材を好んで採用します。
貴方が転職活動をする場合には、上記4つのポイントを意識してアピールすると内定を獲得しやすいです。
【参考】企業が20代の経理未経験者を採用する場合のリスク
企業が20代の未経験者を採用する場合のリスクは大きく分けて2つです。
- 採用者に経理の適正が無く将来の活躍が見込めない
- 採用者が短期間で退職をしてしまう
未経験者が戦力になって会社に貢献してくれるまでは3年程度かかります。
なので、採用者が会社に貢献をする前に退職をしたり、全く会計の適正が無く育たない場合は、採用コストが無駄になります。
貴方が転職活動をする場合には、企業が想定しているリスクを払拭する根拠を与えると内定の確率が上がります。
日商簿記2級があれば、企業は経理の適正と熱意を感じ取り短期で退職するリスクは少ないと考えます。
なので、日商簿記2級を取得していることは経理の転職において大きな意味を持ちますよ。
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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【結論】20代が未経験で経理に転職するコツ5つ【20代男(私)も実践しました】
本題に入ります。20代で経理に転職するコツを、まずは箇条書きで紹介します。
- 自分のレベルに応じて応募する企業を選ぶ
- 年収よりも業務内容に着目する
- 英語・簿記系統の資格の取得、Excel知識
- 経理に特化した面接の対策をする
- 複数の転職エージェントの利用
では、一つ一つ解説していきます。
①20代で経理未経験者が応募する企業の目安
保有する資格とTOEICの点数に応じて、内定の可能性が高い企業の目安を表に纏めました。
<20代の資格と応募企業の目安>
※ 順位が高い程、企業からの評価が高いです。
順位 | 資格&TOEIC | プライム上場企業 ※グローバル企業 | プライム上場企業 ※国内売上中心 | その他上場企業 ※スタンダード・グロース | 未上場企業 会計事務所 |
① | 公認会計士・税理士・USCPA・日商簿記1級&TOEIC800点超 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
② | 日商簿記2級&TOEIC800点超 | ◎ | ○ | ◎ | ◎ |
③ | 日商簿記1級 | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
④ | 日商簿記2級 | △ | △ | ○ | ◎ |
⑤ | 日商簿記3級 | × | × | △ | ◎ |
⑥ | 資格なし | × | × | △ | 〇 |
<内定確率>
- ◎=50%
- ○=20%
- △=10%
- × = 3%
20代未経験の場合は英語力と資格で内定が出る企業が大まかに推測できます。なので、レベルに合わせた企業を選んで応募をすれば必ず内定は獲得できます。
また、非上場企業に入社して数年経理経験を積めば、上場企業に転職することもできます。
実際に私も中小企業の経理経験を積んだ後に、上場企業に転職しました。
なので、20代で経理経験を積むことが1番大事です。
内定率を上げるには書類選考の対策をするのが効果的ですよ。職務経歴書に自信がない方は添削サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
有料・無料の添削サービス→【職務経歴書・履歴書の添削サービス】有料・無料ごとにおすすめを紹介
②年収よりも業務内容に着目する
将来高年収を得るためには、 20代はとても重要な期間です。この間でどれだけ経理としてのキャリアを積めるかで、その後の年収に大きく影響します。
なので、最初は倍率が高い高年収の企業を選ぶよりも、業務内容に着目して倍率が低いが価値がある業務を経験できる企業を選ぶことをお勧めします。
具体的には、単体決算補助業務に携わることができる企業を探すべきです。
年収が500万円で単純作業しかさせて貰えない経理と、年収が400万円で決算経験が出来る企業なら、決算に携われる企業を選ぶべきです。倍率も低く将来の年収の伸び率も決算経験を積んだ方が期待できます。
決算を経験した後に経理の市場価値が上がりますので、再度転職するこで年収を大きく上げることができます。
単純作業しか経験出来ない場合には、年収に伸びがないので将来的には損をします。
③英語・簿記、Excelの知識があると有利になる
経理未経験者で下記のスキルがあれば、上場企業の内定率も上がりますよ。
- 日商簿記2級
- TOEIC700点超
- Excelの基本知識
私が上場企業に転職をしたときは簿記×TOEICをアピールをして選考を通過しました。
なので、簿記2級を取得した後は、TOEICの点数を上げることを意識することをおすすめします。
英語の学習はまずは、単語を抑えるのが基本なので単語から学習をしてみてはいかがでしょうか。
<おすすめ単語帳>
④経理に特化した面接の対策をする
経験者採用の場合には候補者が会社が欲しがっているスキルを持っているかで採用の可否が決まります。
なので、書類選考(職務経歴書)が重要となり面接は職務経歴書の認識に誤りがないかの確認程度であることが多いです。
しかし、経理の未経験者採用は職歴に基づいたスキルよりも、人柄が社風にあっているかなど人物重視で行われます。
なので、面接対策がとても重要となるので、頻出質問や自己PRなどの対策をしっかりと行う必要がありますよ。
自己PRの対策→【経理の自己PRは未経験でも簡単に作れる】転職で内定を得た具体例も紹介
⑤転職エージェントは複数利用する
未経験者の求人は少なく、応募者が多いのが現状です。
数社応募して直ぐに内定が出る方が稀だと考えた方が良いです。
転職エージェントを複数利用して非公開求人を沢山紹介して貰うことをお勧めします。転職エージェントが紹介する非公開求人は貴方が受かりやすい求人となりますよ。簿記2級持ちの20代であれば10社ほど受ければ、2~3社は内定を獲得できるはずです。
単純に応募する件数を増やせばそれだけ内定の確率は上がりますので、3社~5社程度転職エージェントは利用してみましょう。
【無料相談可能】経理の未経験者におすすめな転職エージェント
私が営業から経理に未経験で転職をしたときは、下記の5社を中心に転職活動を進めていました。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
リクルートエージェント | リクルートエージェントは求人数No.1 非公開求人の紹介、転職市場の動向、過去の事例などを考慮し、非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介します。 | 【リクルートエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
doda | dodaが取り扱っている求人のうち、80%以上がサイト上には公開されていない非公開求人です。 自分では見つけられなかった求人もエージェントサービスに登録することで見つけることができます。 | 【dodaの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
マイナビエージェント | マイナビエージェントでは、各企業の人事担当者と直接会って、求人票だけでは分からない詳細な情報を入手しています。 できるだけその企業や業界について深く理解した上で、応募先企業を決めることができるので安心です。 | 【マイナビエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
マイナビジョブ20's | 人材サービスを幅広く扱うマイナビの中でも、20代を専門としているのは『マイナビジョブ20's』のみです。 マイナビの情報網を活かしつつも、20代という若年層に特化しているからこその強みがあります。 通常の転職サイトでは掲載されていないような"非公開求人"が80〜90%を占めています。 | ※マイナビエージェントの体験談を参照 |
【注意】20代後半の経理未経験は29歳までに転職活動を終了する
経理に限らず、未経験者採用では20代は30代よりも有利となります。
有利となる1番の理由は、20代は他の会社で働いた経験が短いので、転職先の新たな業務に馴染みやすいからです。
一般的に、企業は20代の方が環境の変化への適応力が高いと考えているので、未経験者採用の場合は20代を好みます。
29歳と30歳は1歳しか違いませんが非常に大きな重みがあります。上場企業などの人気企業は未経験者採用の場合には、裏の選考要件として、一定の年齢で足切りを設けています。その区切りは30歳又は35歳であることが多いので、未経験での転職活動は29歳までに終わらすことをおすすめします。
足切りがある場合には経理の採用担当には書類が回らないので、仮に経理が欲しい人材であっても取れない仕組みになってます。
【参考】企業が20代の経理未経験者に入社直後に任せる仕事内容
経理の業務の中には難しい業務もありますが、未経験者に初めから難解な業務を任せることはありません。
基礎から徐々にステップアップしていくので、一つ一つ教わったことをマスターすれば心配ありません。
参考に私が1年目に担当した業務を記載しておきますね。経理は育成方針がどの企業も似ているので大差はありません。
- 仕訳の起票
- 請求書発行
- 会議の資料作成
- マニュアル作り
- 単体決算の補助業務などです
OJT形式での教育でしたが、Excelの技能があれば苦戦することはありませんでした。
なので、入社前からExcelの勉強は継続して行うことをおすすめします。
経理で使うExcelが学べる本→【経理で使うExcelが学べる本5選】エクセルで業務効率化を狙える書籍を紹介
【Q&A】経理未経験の20代は簿記2級を取得と転職活動どちらを優先すべきか?
簿記2級を保有していないから、簿記2級を取得してから転職活動を始めるべきか?と相談を受けることが多々あります。
答えは、絶対に転職活動と簿記2級を並行してやるべきです。時間がなくて並行が難しい場合には転職活動が最優先となります。
転職活動を優先する理由は、
- 転職活動は景気動向に左右されるので求人が有るうちに活動すべき
- 経理は実務経験が重要視されるので一刻も早く経理経験を積むべき
- 中小企業やベンチャー企業であれば簿記2級勉強中でもアピールポイントになる
- 20代ならば簿記3級だけでも非上場企業などは
入社するかは別としても転職活動をすることで、企業が経理未経験者に求めるレベルを実際に転職活動して肌で感覚を知ることができます。
転職活動をして書類選考や面接対策に本気で取り組んで分かることもあるので、1度は転職活動をして見ることをおすすめします。
また、簿記2級は勉強中でもアピールになりますが、噓を付くと面接で不自然になるので勉強は必ずしておきましょう。
簿記2級の独学におすすめなテキスト→【簿記2級の独学】におすすめなテキスト3選
【参考】経理に向いているかを科学的に調べてみる
自分が経理に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
20代が未経験で経理への転職に成功するコツ纏め
未経験からの転職は勇気が必要です。今まで経験したことがない世界に飛び込むので不安が沢山あって当然です。
私も初めて営業から経理に転職したときは不安でした。因みに、初出勤の前日は眠れなかったのを今でも覚えています(笑)
ただ、今は経理に転職して心から良かったと思っています。
経理を無理に勧めるつもりは全くありませんが、私は会社の健康診断をしている感じで何となく経理が好きです。
勿論、キャリアも積み易く、高年収が得やすいのもありますが(笑)