経理になりたいけど、何から始めれば良いか分からない人は多いのではないでしょうか。
私は未経験から経理になりましたが、経理の実務経験を積むのに1番苦労をしました。
経理の実務経験を約6年積んだ後に、現在は海外駐在でCFOを務めていますが実務経験を積んだ後はキャリアには苦労しませんでしたよ。
この記事では、経理になるにはどのような方法があるのか知りたい方向けに、経理で実務経験を積む方法を紹介します。実際に経理に未経験で転職しており、経理の採用担当もしたことがあるのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】未経験から経理になる場合に転職すべき企業
まずは、未経験から経理になりたいと思ったときにどのような企業に転職をすべきか迷うのではないでしょうか。
未経験の経理が目標とすべき企業は2パターンあります。
- グロース上場のIT企業:上場レベルの企業の経験を幅広く素早く積める(人が少なく色々経験できる)
- 上場の小規模メーカー企業:原価計算を含む管理会計領域・グローバル連結決算を経験できる
未経験で上記の企業に入社できれば、経理キャリアとしては最高のスタートとなりますよ。
プライム上場企業など大手企業は一部の業務しか担当できないので、未経験からのスタートとしてはおすすめできません。
未経験の場合には素早く経理の仕事の全体像を掴める環境でキャリアアップすることがおすすめですよ。
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
ココナラで体験談をもとにキャリア相談を承っていますので良かったらご利用ください。→経理のキャリアアップ 経理の転職相談を承ります
【結論】経理で実務経験を積むためにすべきこと5つ
では、早速ですが経理で実務経験を積むためにすべきことを紹介します。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
- 未経験の経理求人で応募要件を確認する
- MOSの資格を取る
- 簿記2級の取得に向けて勉強をする
- 経理のキャリアプランを真剣に考える
- 転職エージェントから求人を受ける
では、一つ一つ解説していきますね。
① 未経験の経理求人で応募要件を確認する
自分が行きたい企業がどのような人材を求めていることを知ることは重要です。
企業が未経験の人に求めていることが分かれば、転職活動と並行して足りない部分を少しずつ埋めていくことで徐々に内定確率が上がります。
求人票で見るべきポイントは
- 応募必須要件:応募したい企業レベルの経理に求められる資格や語学力
- 歓迎要件:どんな人材が好まれるのか把握して職務経歴書のアピールポイントを考える
- 仕事内容:最初に任される業務内容を把握して経理のキャリアプランを考えるヒントとする
求人サイトは経理の求人が多く掲載されているdodaかリクナビNEXTで探すのがおすすめです。
② MOSの資格を取る
経理はExcelで作業する機会が多いので、Excelの能力を向上させると実務でも活躍できます。
なので、MOSの資格を取ることで経理のExcelスキルの客観的な証明ができますよ。また、勉強時間も50時間前後あれば受かるので、コスパが良い資格と言えます。
MOS検定がおすすめな理由は下記の3つです。
- ピボットテーブルなど経理で必須なExcel知識が学べる
- グラフの作成方法が学べるので資料作りが楽になる
- Access、Word、Powerpointも一通り学べるのでPCスキルが上がる
経理の作業効率はPCスキルと連動するので、PCスキルを上げれば業務効率も改善されますよ。中小企業は一人一人の作業負荷が高いのでExcelをマスターすることで残業時間削減にも繋がります。
※試験制度の詳細→MOS公式
試験はテキストの設例を解けるレベルになれば合格できますよ。
③ 簿記2級の取得に向けて勉強をする
簿記2級レベルの知識があれば上場企業の単体決算レベルならば知識の面では充分に通用します。
では、簿記2級を取得してから転職活動した方が良い企業に入れる可能性があるのでは?と疑問があるかもしれません。
確かに簿記3級だけよりは簿記2級を合格していた方が良い企業に入れる確率が上がるメリットはあります。しかし、簿記2級の取得ために転職活動を遅らすのは、メリット以上に下記のデメリットがありますよ。
- 簿記2級を勉強している間は経理経験を積めない
- 簿記2級を勉強している間に良い求人の採用活動が終了する
- 簿記2級を合格したから必ず良い企業に入れるとは限らない
- 経理は再転職に寛容なので簿記2級を取得し決算経験を積んだ後に再転職すれば高確率で良い企業に入れる。
経理は実務経験を積むのが資格取得よりも最優先事項なので、転職活動は最優先ですることをおすすめします。
転職活動で何をすべきか不明なときは、業界最大手のリクルートエージェントに無料登録して相談してみてはいかがでしょうか。
【小技】簿記2級を勉強するだけでも転職活動に有利になる方法
簿記2級を取得していなくても勉強だけは、必ずスタートすることをおすすめします。
例えば、職務経歴書や面接で下記のように回答するだでアピールになりますよ。
- 経理を目指すことを決めた先月から簿記の勉強を開始して来月には簿記2級を受験する予定です。
期日を具体的に区切ることで勉強を本気でしている熱意を伝えましょう。期日を曖昧にすると本当に勉強をしているのかな?と思う面接官も出てきます。自信がある方は、入社までには取得する旨を伝えるとよりアピールになりますよ。
但し、噓を言うと態度で不信感を招くことがあるので、実際に勉強を開始することをおすすめします。
簿記2級のおすすめテキスト→【簿記2級の独学】におすすめなテキスト3選
④ 経理のキャリアプランを真剣に考える
経理になりたい!という人は、経理になることがゴールではないですよね。
経理になった後のキャリアプランを考えることで、経理でどのように会社に貢献していくかを面接で語れるようになります。
経理の未経験の面接は突き詰めると3つんことを重点的に聞いていいます。
- 経理になりたい理由→直ぐに辞めないか
- 経理で何の仕事したいか・キャリプラン→経理が会社にどのように貢献するかイメージできているか
- 自己PR→新卒と比較して候補者を取るメリットは何か
キャリプランを明確にするとで、自然と1~3の回答の基礎がイメージできますよ。
キャリプランを作るには、
- 何故そのキャリプランにしたか真剣に考える→経理になりたい理由が出来上がる
- キャリプランを作るには経理の仕事を調べる必要がある→経理の仕事の本質が理解できる
- キャリプランは自分の強みに沿って作られる→自己分析が自然とできて強みが理解できる
なので、経理になりたいと思ったら、併せてどのような経理に成りたいのかも考えましょう。
経理のキャリアプランを考えるのは、大きく分けて2つあります。
- 経理で成功している人に直接相談する
- 本を参考にしてキャリプランを考える
私がキャリプランの作成に参考にした本も紹介しておきますので良かったら参考にしてみてくださいね。
キャリプランの参考となる本→【CFOを目指す人おすすめな本5選】財務戦略の勉強できる書籍も紹介【現役CFOが解説】
⑤ 転職エージェントから求人を受ける
経理になりたい!と思った瞬間から転職エージェントは利用することをおすすめします。
現状のレベルで転職エージェントがどの程度の求人を紹介してくれるかで、自分のレベルを客観的に把握することができますよ。
現状の求人に満足出来なかったら、次にやるべきことを決めて目標を達成した後に再度コンタクトを取ってみるのも選択肢の1つです。
転職エージェントに四半期ごとに相談する癖を付ければ、求人のトレンドや現状の自分のレベルを定期的に確認できます。
また、職務経歴書の書き方なども時間があるうちに対策しておけば、いざ職務経歴書が必要となったときに直ぐに提出できますよ。
志望動機の書き方や職務経歴書の作成方法に不安があれば第三者からアドバイスを受けるのもおすすめです。
有料・無料の職務経歴書の添削サービス→【職務経歴書・履歴書の添削サービス】有料・無料ごとにおすすめを紹介
【無料相談可能】未経験での転職におすすめの転職エージェント
私が未経験で転職をしたときは、下記の3社を中心に転職活動を進めていました。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
リクルートエージェント | リクルートエージェントは求人数No.1 非公開求人の紹介、転職市場の動向、過去の事例などを考慮し、非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介します。 | 【リクルートエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
doda | dodaが取り扱っている求人のうち、80%以上がサイト上には公開されていない非公開求人です。 自分では見つけられなかった求人もエージェントサービスに登録することで見つけることができます。 | 【dodaの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
マイナビジョブ20's | 人材サービスを幅広く扱うマイナビの中でも、20代を専門としているのは『マイナビジョブ20's』のみです。 マイナビの情報網を活かしつつも、20代という若年層に特化しているからこその強みがあります。 通常の転職サイトでは掲載されていないような"非公開求人"が80〜90%を占めています。 | 【マイナビエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します ※マイナビエージェントの体験談を参照 |
【参考】経理の仕事に向いているか科学的に調べてみる
経理の仕事に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理で実務経験を積むためにすべきことの纏め
経理は実は実務経験を積むのが1番難しいと言っても過言ではありません。
経理は実務経験があれば転職もしやすく、安定的に高年収を維持しやすいのでおすすめの職種といえますよ。
経理は転職に寛容なので大手企業にいきなり入社しなくても、経験を積んで再度転職することができます。