経営企画は会社全体の舵取り役なので、経理関係の知識、ITなので必要となる知識が多岐に渡ります。
私は経理を経験した後に海外駐在となり、現在は経営企画も含めた管理部門の全体が業務範囲となっています。
なので、経営企画の業務を遂行するのに学んでおくべきことは、身をもって体験しております。
この記事では、経営企画の勉強をしたい方に向けて、経営企画の勉強に役立つ本を紹介します。CFOになったときに経営企画の同期や室長に勧められた本のうち実際に実務で役立った本なので、経営企画の勉強を効率的に行いたい方のお役に立てると思います。
では、纏めていきます。
【前提】経営企画に必要な主なスキルは5つ
本を紹介する前に、まずは経営企画の仕事をする上で必要となるスキルを5つ紹介します。
- 財務諸表の知識:M&A、PMIの業務には必要不可欠
- 管理会計の知識:会社の業績分析・予測をするのに必要不可欠
- IT系統(DX)の知識:全社のシステム導入や業務効率化に必要不可欠
- 調整力、折衝力:経営企画は他部署を動かすのが仕事なので交渉術が必要不可欠
- マーケティングの知識:将来の販売計画の立案などに必要不可欠
経営企画の仕事のほとんどが将来の業績を良くするための活動なので会計知識が必要不可欠となります。
なので、経営企画の部門に経理のメンバーが引き抜かれることは多々あります。
会計の基本が学べる本→【経理の初心者におすすめの本5選】始めての方が勉強になる書籍を現役経理が紹介
【参考】経営企画が身につけるべきExcelの機能
経営企画で頻出のExcelの機能を紹介しておきます。
この機能を知っているだけで、作業効率は飛躍的に向上するので是非とも身につけてみてください。
- Sumif
- Vlookup
- If
- ピポットテーブル
- グラフ
代表的な機能ですが、大量のデータを正確に素早く処理をするには非常に便利な関数や機能なので使いこなせるようになると業務効率が上がります。
監査法人や上場企業の経理もExcel機能を使いながら仕事しています。
Excelが学べる本→【経理で使うExcelが学べる本5選】エクセルで業務効率化を狙える書籍を紹介
【おすすめ】経営企画の勉強におすすめの本5選
では、おすすめ書籍を纏めていきます。
まずは箇条書きで紹介します。
- カンタン図解で圧倒的によくわかる! 【決定版】決算書を読む技術
- 「管理会計の基本」がすべてわかる本 第2版
- いまこそ知りたいDX戦略 自社のコアを再定義し、デジタル化する
- 武器としての交渉思考
- ドリルを売るには穴を売れ
では、一つ一つ解説していきますね。
【財務諸表の知識】カンタン図解で圧倒的によくわかる! 【決定版】決算書を読む技術
<内容>
図解を中心に解説しており、難解な計算式を使わないで解説しています。本書を最後まで読めば、決算書の数値から企業の経済状態を理解できますよ。
<実際に読んでみて>
初学者から段階を踏んで理解できるように設計されているので、本書の順番通りに学習をすれば基本的な決算書は読めるようになります。会計を初めて学ぶ方にはおすすめの本です。
決算書の読み方が学べる本→【決算書の読み方】の勉強におすすめの本5冊【分かりやすい書籍を経理が厳選】
【管理会計の知識】「管理会計の基本」がすべてわかる本
<内容>
本書は企業研修やビジネススクールの人気講師である著者が執筆しています。基本を重点的に解説しており、本書を読めば管理会計の基本がマスターできます。
<実際に読んでみて>
図解や会話形式で記載されており初学者でも理解しやすいように設計されています。管理会計の基本を網羅的に学習したい方にはおすすめの一冊です。
管理会計が学べる本→【管理会計の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
【IT系統(DX)の知識】いまこそ知りたいDX戦略 自社のコアを再定義し、デジタル化する
<内容>
シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリードした著者が執筆しています。DX導入の考え方を教えてくれる指南書です。
<実際に読んでみて>
DX推進は勤め先でも経営企画が先頭に立ちグループ全社で取り組んでおり、本書を読むことで現状の課題が整理出来ました。そもそもDXとは【何か】、DXで【何をしたいのか】を定義、共有することの大切さを再度認識させられました。DXなどIT関連の業務に取り組んでいる方にはおすすめの本です。
【調整力・折衝力】武器としての交渉思考
<内容>
交渉の本質を教えてくれる本です。交渉の技法だけではなく、交渉することの意味を本質的に解説しています。
<実際に読んでみて>
若者向けとあるが、社会人でも十分に役立つ内容です。但し、学生のアルバイトに反対との立場には共感できなかったです。私はアルバイトで実際に体験した内容が、交渉術で役立つことも十分にあると考えています。しかし、それを差し引いても交渉術の基礎的な手法を手軽に学べる本としてはおすすめです。
交渉力が学べる本→【交渉力が身につくおすすめの本】折衝力を高めるのに役立つ書籍を紹介
【マーケティングの知識】ドリルを売るには穴を売れ
<内容>
基本的な“売るときの考え方”を、『価値』を切り口に「あなたは何を売っているのか(ベネフィット)」、「誰に売っているのか(ターゲティング)」、「あなたの商品でなければならない理由はなにか(差別化)」「その価値をどうやって届けるのか(4P)」という流れにそって丁寧に解説しており、マーケティングの入門書としていまなお親しまれている一冊です。
<実際に読んでみて>
ストーリー形式でマーケティングの基本的な知識が解説しているので、事例でマーケティングの重要な知識を学べます。ストーリーも面白く読み物としても楽しめるので、気軽にマーケティングを学びたい方におすすめです。
【読んで損なし】経営企画に関連した本のベストセラー2つ
経営企画に関連した本でベストセラーを読んでみたいと思う方もいるのではないでしょうか。
ベストセラーとなる本は多くの人に読まれる理由が必ずあります。
例えば、役立つ知識、面白い体験談を交えた解説、分かりやすい図解、言葉など人を惹きつける様々な工夫がされております。
なので、読む本に迷ったらベストセラーを選んでみてはいかがでしょうか。
この記事では、ベストセラーの中でも特におすすめの2つの本を参考に上げておきますので興味があれば読んでみてはいかがでしょうか。
<経営者になるためのノート>
<多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織>
【基本】経営戦略の基本であるランチェスター戦略が学べる本3選
ランチェスター戦略とはもともとは、軍事戦略で用いられる用法でしたが現在ではビジネスでも応用されています。
ランチェスター戦略は弱者の戦略として認知されることが多いですが、実は強者でも使える戦略となります。弱者・強者もランチェスター戦略は、マーケットシェアを効率的に獲得するために役立つ知識なの学んで損はありません。
では、早速ですがランチェスター戦略におすすめな本を紹介します。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
では、一つ一つ解説していきますね。
① 【新版】ランチェスター戦略 「弱者逆転」の法則
<内容>
弱者が強者に勝つための戦略理論体系、「ランチェスター戦略」の真髄と、しっかり儲けて勝ち残るための、具体的な実戦法(著者は実践と言わず、あえて“実戦"と言っています)を、ランチェスター戦略コンサルティングの第一人者である著者が伝授します。
<おすすめポイント>
ランチェスター戦略の要である、強者と弱者の判定も詳しく解説しているので取るべき戦略を間違えません。ランチェスター戦略の基本を学びたい方にはおすすめの本です。
経営が学べるおすすめな本→【経営の勉強におすすな本5選】 初心者にも分かりやすい書籍を紹介【現役CFOが解説】
② 小山昇の“実践"ランチェスター戦略 ~成果を確実に出し続ける科学的な方法
<内容>
自らは43年連続黒字、指導企業750社超で5社に1社が過去最高益を実現する、ランチェスター戦略実践法を初公開!26社の実践事例大公開! 「ここまで公開してしまうのか! 」と早くも大反響!古くて新しい科学的な戦略のすべてを解説しました。
<おすすめポイント>
豊富な事例で解説しているので具体的にどのようにランチェスター戦略を使うのかをイメージできます。ランチェスター戦略を使った成功事例を知りたい方にはおすすめな本です。
③ 三国志で学ぶランチェスターの法則
<内容>
ランチェスター戦略を『三国志』の物語をなぞることで、わかりやすく噛み砕いて解説。…市場における後発企業がナンバーワンになるにはどのような戦い方をすればよいのか。少ない駒数でも勝利する戦い方とはどのようなものか。ビジネスの王道を名場面+ビジネス事例で理解する。
<おすすめポイント>
三国志を題材としているので初心者でもランチェスター戦略の概略が頭に入りやすいです。歴史好きでランチェスター
【参考】経営企画に向いているか科学的に調べてみる
自分が経営企画に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるコンピテンシー診断をミイダスが提供しています。
自分の適職や上司との相性が分かって面白いですよ。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経営企画の勉強におすすめの本の纏め
経営企画は多種多様な知識が必要なので、知識が貯まるまでは苦労するかもしれません。
しかし、毎月テーマを決めて本などで勉強をすれば、徐々に経営企画の業務に必要な知識がついてきますよ。
まずは、経営企画の業務に不可欠な会計の勉強から始めてみてはいかがでしょうか。