予算管理は経理だけでなく、経営企画や部門で予算を管理する担当者に関連する業務なので、多くの方が関わる業務ではないでしょうか。
私は経理として予算管理の業務に関わっていましたが、予算管理をしないと実績との比較ができず、経営分析が困難になってしまいます。
なので、予算管理の知識を身につけることは、経営分析を理解した人間として武器になりますよ。
この記事では、予算管理を勉強したい方に向けておすすめの本を紹介しています。実際に上場企業の経理の予算管理に係る業務で参考にした本なので実務で役立ちますよ。
では、纏めていきます。
【前提】予算管理は管理会計の構成要素
予算管理は管理会計の構成要素となる重要な業務内容です。
具体的には下記の流れで管理会計の業務を行います。
- 部門ごとに一定期間(1年、半年など)の予算を策定
- 部門ごとに一定期間の実績を集計
- 部門ごとに予算と実績の対比
- 予算に未達の部門を原因分析&改善活動
1番重要なのは、予算に未達の部門の原因分析&改善活動です。
なので、実績と対比する元となる予算の管理は、管理会計の業務で重要な要素となります。
管理会計を勉強するのにおすすめの本→【管理会計の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
【参考】予算管理にはExcelの技能が必須
予算がシステムにより自動で管理されている大企業を除いては、予算管理にはExcelの技能が必要不可欠となります。
なぜなら、予算管理は多くの項目を集計するデータ処理の技能が必要となるので、Excel関数無しでは時間がいくらあっても足りません。
マクロなどが組めればベストですが、VLOOKUPやピポットテーブルなど容易にマスターできる関数を使えるだけでも業務が楽になりますよ。
Excelの基本的な関数は本を一冊読むだけでマスターできるので、Excelに自信がない方は予算管理と併せて勉強してみてはいかがでしょうか。
Excelの勉強におすすめの本→【経理で使うExcelの勉強におすすめな本】現役経理が解説
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
ココナラで体験談をもとにキャリア相談を承っていますので良かったらご利用ください。→経理のキャリアアップ 経理の転職相談を承ります
【おすすめ】予算管理の解析が分かりやすい書籍5選
では、おすすめ書籍を纏めていきます。
まずは箇条書きで紹介します。
- 会計知識ゼロからの はじめての予算管理
- 30分で作る! 経営計画&予算実績管理[エクセルフォーム付き]
- 不況を勝ち抜く予算管理ガイドブック
- 日本的グローバル予算管理の構築: 実務に根ざした理論化の試み
- 実践Q&A 予算管理のはなし
では、一つ一つ解説していきますね。
【初学者向け】会計知識ゼロからの はじめての予算管理
<内容>
予算管理を初めて作成する方に向けて、作成から報告の流れの基本的な事項を中心に解説しています。本書を読めば予算管理の基本的な業務の流れは理解できます。
<実際に読んでみて>
予算管理に必要な会計知識のみに絞って最小限で解説しているので、効率的に予算管理に必要な知識が学べます。会計に苦手意識を持つ方におすすめの本です。
【初学者向け】30分で作る! 経営計画&予算実績管理[エクセルフォーム付き]
<内容>
CD-ROMに収録されている予算管理のフォーマットを元に予算管理の作り方を具体的に解説しています。本書を読めば予算管理のフォーマットの作成方法が理解できます。
<実際に読んでみて>
Excelの予算フォーマットがCD-ROMに収録されているので、フォーマットの見本を手に入れることができます。予算管理のフォーマットの作成に困っている方にはおすすめの本です。
【実務者向け】不況を勝ち抜く予算管理ガイドブック
<内容>
予算管理を経営に役立てるための具体的な施策を解説しています。本書を読めば予算管理の本質を理解できます。
<実際に読んでみて>
予算管理が形骸化している会社は多く、その問題点と改善策を分かりやすく解析しています。予算管理の本当の目的を理解したい方にはおすすめの本です。
【実務者向け】日本的グローバル予算管理の構築: 実務に根ざした理論化の試み
<内容>
グローバル向けの予算管理の手法をデータから分析し、最適な方法を解説しています。本書を読めばグローバルな予算管理の手法が理解できます。
<実際に読んでみて>
実務で海外子会社の予算管理を担当していた時に、海外子会社専用の予算管理を立案するのに本書が役立ちました。グローバル予算管理を担当している方にはおすすめの本です。
【実務者向け】実践Q&A 予算管理のはなし
<内容>
予算管理の基礎から実務までQ&A形式で体系的に解説しています。本書を読めば予算管理の実務で必要な知識が学べます。
<実際に読んでみて>
予算管理を体系化して解説しているので、予算管理とは何かが良く分かります。また、Q&A形式なので読みやすく、実務で手元に置いておくにはおすすめの本です。
【参考】予算管理を学ぶには管理会計検定を勉強するのもおすすめ
管理会計のみを学べる管理会計検定という試験があります。公式HP→ JEIMA(日本管理会計教育協)
本を読んで基本をインプットした後に管理会計の知識をアウトプットする場として、管理会計検定を利用してみてはいかがでしょうか。
管理会計検定の2級は合格率が80%、1級は合格率が30%前後なので、まずは2級から合格を目指してみてはいかがでしょうか。
公式テキストを利用すれば、効率的に合格できますよ。
<管理会計検定試験 公式テキスト>
予算管理を学ぶのにおすすめな本の纏め
予算管理は中小企業を含めてほとんどの企業で導入されている仕組みです。
経理だけでなく、管理職やリーダークラスの社員であれば、部門の予算管理を担当する機会は多いのではないでしょうか。
形骸化した予算管理ではなく本質を捉えた予算管理をしたい方は、本で予算管理の意味を体系的に学ぶのがおおすすめですよ。
一番のおすすめは実践Q&A 予算管理のはなしです。本書は予算管理の基礎的な事項から実務で問われやすい事項を中心に解説しているので、予算管理を初めて学ぶ方にも読みやすくおすすめです。