管理職(マネージャー)になると実務から離れて、チームで成果を出すためのマネジメントを行うことを求められます。
係長やアシスタントマネージャーは日常的な業務のマネジメントをしますが、課長などの管理職は課全体のマネジメントを行います。
管理職は課に対して【責任】と【権限】を任されるので、部下に目標を達成してもらう船頭のような役割が求められます。
この記事では、管理職に昇格した方に向けて、管理職の業務を行う上で役立つ本を紹介します。私は海外駐在で部下30名以上のマネジメントをしていますが、本からヒントを得て仕事に応用していることが多いです。実際に読んだ本の中で特に勉強になった本なので、お役に立てると思います。
では、纏めていきますね。
【前提】新任管理職(マネージャー)の心構え
海外駐在で部下を30名持つにあたり、上司に言われて心に響いた言葉を紹介します。
上司は上場企業の役員を歴任しており、人格・スキルともに優れていて多くの方に慕われていました。
<上司の言葉>
管理職になったら部下の人生を背負っていると思い働きなさい。貴方の言動で部下の人生が好転することも、悪化することもあることを胸に刻みなさい。
自分が若手だった頃を思いだすと上司の言動は仕事のモチベーションに大きく影響しました。
上司は良くも悪くも部下の人生に大きな影響を与える存在なので、身を引き締めて行動しましょう。
アンガーマネジメントが学べる本→【アンガーマネジメントのおすすめ本5選】仕事や育児に役立つ書籍を紹介
【参考】管理職に求められるスキル5つ
では、管理職として求められるスキルは具体的にどのようなものでしょうか。
職種ごとに専門的なスキルに違いはありますが、全ての管理職に求められるものもあります。
- 部下の育成能力:人事評価、個々の目標(KPI)の設定
- チームの編成力:採用、異動、将来の幹部候補の選別
- 予算管理:必要な施策を決めて予算を取る
- 課の目標管理:会社の方針に基づき課として取り組むべき施策の決定
- 他部署との折衝:高難易度の部門間の折衝業務
管理職として成功するには【自分】が働くのではなく、【部下】に働いて貰う仕組みを作るのが重要となります。
最初は部下の育成能力とチームの編成力を重点的に身につけることをおすすめします。本記事も部下の育成能力とチームの編成力に役立つ本を中心に紹介しています。
予算管理と他部署との折衝に役立つ記事は下記に纏めていますので良かったらみてくださいね。
予算管理に役立つ本→【予算管理が勉強できるおすすめの本5選】実務に役立つ書籍を紹介
他部署との折衝に役立つ本→【交渉力が身につくおすすめの本】折衝力を高めるのに役立つ書籍を紹介
【結論】管理職におすすめな本5選
では、おすすめ書籍を纏めていきます。
まずは箇条書きで紹介します。
- 図解 人材マネジメント 入門 人事の基礎をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ 単行本
- 最高の結果を出すKPIマネジメント
- だから僕たちは、組織を変えていける ーやる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた
- 新版 はじめての課長の教科書
- もしアドラーが上司だったら
では、一つ一つ解説していきますね。
①図解 人材マネジメント 入門 人事の基礎をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ
<内容>
本書では「人材マネジメント」をはじめて学ぶ方、あらためて基礎から学びたい方に向け、基礎知識を「100のツボ」として図解しています。領域が広く、捉えようのない「人材マネジメント」をこの1冊で、わかりやすく体系的に理解することが可能です。
<オススメポイント>
人事向けとなっていますが管理職が最低限度知っておくべき人事の基本も解説しています。図解で体系的に記載されており、事例もあるので読みやすく、人事に関する基礎知識を学びたい方にはおすすめ本です。
②最高の結果を出すKPIマネジメント
<内容>
本書は11年間にわたりリクルートのKPI社内講師を務めたKPIマネジメントのプロフェッショナルが、徹底した現場主義の使えるKPIマネジメント手法を解説しています。
<オススメポイント>
部下の目標管理に必要不可欠なKPIの手法が学べます。KPIの基本から実際にKPIを用いた手法が丁寧に解説してあります。KPIの言葉は聞いたことがあるけど、実際に運用する自信がない方におすすな本ですよ。
③だから僕たちは、組織を変えていける ーやる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた
<内容>
本書は、組織やチームを変えたいと思う人に向けて、これからの新しい時代にふさわしい組織像と実践的な変革メソッドを紹介しています。
<オススメポイント>
新しい時代を迎えて従来の数値至上主義の管理手法から、共感を重視する管理手法への変革の必要性が理解できます。心理学の側面から解説をしており、新時代の管理手法として参考となる項目が多いです。新しい管理手法を取り入れたいと考えている方にはおすすの本です。
④新版 はじめての課長の教科書
<内容>
日本の組織を強くする中間管理職のスキル・心構え・戦略が学べる本です。
<オススメポイント>
海外駐在をして感じたのは【日本】の課長(中間管理職)は独特な文化があります。日本の課長ならではの重要な役割を学びたい方にはおすすめ本です。
プレゼンで緊張をしなくなる本→【緊張を取るのにおすすめな本5選】緊張を緩和する方法を解説した書籍を紹介【あがり症でも大丈夫】
⑤もしアドラーが上司だったら
<内容>
有名なアドラー心理学を基にした実用エンターテインメント小説です。
<オススメポイント>
アドラーの心理学をもとにした部下へのコーチングの手法が学べます。ストーリー仕立てなので娯楽としても楽しめます。コーチングを気軽に学びたい方にはおすすめ本です。
リーダー論を学べるおすすめな本→【リーダー論が学べる本5選】リーダーシップの解説が分かりやすい書籍を紹介
【一歩先に】部長になったら読むべきおすすめ本
課長だけでなく将来部長を目指す方は一歩先に進んで勉強をしてみてはいかがでしょうか。
部長クラスになると経営に係る課題を解決するのがメインの仕事となります。
経営に関する課題を解決するために必須の知識を課長の段階から勉強をしておけば、部長への出世も早まりますよ。
40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法
<内容>
「美味しいカレーを作るには何が必要か、『要素分解』してみて」「『ジャンクフードを食べると肥満になる』と同じくらい、論理が飛躍してるよ」「君のプロジェクトのターゲット(目的)は何?魚を手に入れたいなら、釣り竿を持って海へ行け。イノシシを狩りたいなら、銃を持って山に行け」…面白くて使えるロジカルシンキング本。
部長の一流、二流、三流
<内容>
部長としての一流の人、二流の人、三流の人を比較しながら、適性と役割を学べるビジネス書。部長としてどんな意識を持っていればいいのか、部下・上司との接し方はどうすればいいのか、
経営的な発想を身につけるにはどうすればいいのか、そんな疑問や悩みを解決することができます。
【参考】相性が良い部下や上司のタイプを科学的に調べてみる
相性が良い部下や上司のタイプが気になったら、科学的に診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて相性を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【上下関係適性】です。
実際に上下関係適性適性を見ると、私が上司の場合には【素直純情型】のタイプと相性が良いと診断されています。確かに当たっています(笑)
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
適職診断については下記の記事でも纏めていますので良かったら見てくださいね。
【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
管理職の勉強におすすな本の纏め
管理職は実務者と異なる能力が必要となります。
管理職に必要な知識は待っていても誰も教えてくれないので自分で勉強するしかありません。
管理職として活躍すれば役員も目指せますので、勝負所として頑張ってみてはいかがでしょうか。