経理はキャリアについて真剣に考えて行動をすればキャリアアップが容易な職種となります。
実際に私は営業から経理に未経験で転職をして、約7年程度でプライム上場企業の海外子会社のCFOなり30代前半で年収は1000万円を超えています。
経理でキャリアアップをするためには努力は必要不可欠ですが、正しい努力をすれば誰にでも平等にチャンスがあるのが経理の素晴らしいところです。
この記事では、経理のキャリアアップについて真剣に考えている人に向けて、未経験からCFOまで登り詰めるためにSTEPごとにやるべきことを紹介しますね。様々な書籍や上司の意見を参考にしてキャリアアップを考え、実際にCFOになるまで実行したのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】経理のキャリアアップは実務経験と資格の両輪から考える
経理のキャリアアップを考えた時に必ず意識をしたいので、【何の】実務経験と【何の】資格を【いつ】得るかです。
経理としてキャリアアップをして最終的にCFOまで登り詰めるためには、実務経験と資格の両方が必要となります。
実務経験があれば資格が不要と考える方が多いですが、価値ある実務経験やポジションを早期に確実に得るためには資格が必要になりますよ。
例えば、未経験から経理に転職する場合には簿記2級を取得済と未取得では、転職の難易度が大きく異なります。
経理において資格は実務において必要な知識を得るだけではなく、ポジションを得るための武器にもなりますよ。
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
ココナラで体験談をもとにキャリア相談を承っていますので良かったらご利用ください。→経理のキャリアアップ 経理の転職相談を承ります
【結論】経理のキャリアアップのためにやるべきこと5つ【STEPごとに解説】
では、経理のキャリアアップのために未経験からやるべきことSTEPごとに紹介します。
まずは、箇条書きで紹介しますね。
- 未経験からグロース上場企業やミドルベンチャー企業の経理になる
- 経理のマネージャーになるための実務経験を積む
- マネージャーになるための転職先を探す
- 管理会計&財務経験を積む
- CFOになるための転職先を探す
では、一つ一つ解説していきますね。
① 未経験からグロース上場企業やミドルベンチャー企業の経理になる【20代前半~中盤】
CFOを最短で目指すならば、経理の全体像が素早く掴める企業を狙うべきです。
大企業は安定してホワイト企業なのでワークライフバランスは確保できます。しかし、経理のキャリアアップの観点から言えば、若手は債権管理や固定資産管理など市場価値が低い下積み期間が長くなるのでおすすめしません。また、大企業の市場価値が高い業務も公認会計士などの中途社員が担当することが多く、経理のキャリアだけ考えれば若手で大企業はおすすめはできません。
反対にグロース上場企業やミドルベンチャー企業は、管理部門が発展途上なので人数不足なことが多いです。
なので手を挙げれば市場価値が高い多くの業務に携われるので、ハードワークですが経理のキャリアアップにはおすすめできます。
グロース上場企業やミドルベンチャー企業への未経験での転職は、下記の条件だと受かりやすいですよ。
- 簿記2級
- Excelのスキル
- 20代前半~20代後半
もし、グロース上場企業やミドルベンチャー企業への転職が難しければ、スタートアップ企業に狙いを切り替えていきましょう。
簿記2級を取得していない方は転職活動と並行しながらでも早期に取得することをおすすめします。
簿記2級のおすすめテキスト→【簿記2級の独学】におすすめなテキスト
【無料相談可能】経理未経験での転職におすすめの転職エージェント
私が未経験で転職をしたときは、下記の3社を中心に転職活動を進めていました。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
リクルートエージェント | リクルートエージェントは求人数No.1 非公開求人の紹介、転職市場の動向、過去の事例などを考慮し、非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介します。 | 【リクルートエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
doda | dodaが取り扱っている求人のうち、80%以上がサイト上には公開されていない非公開求人です。 自分では見つけられなかった求人もエージェントサービスに登録することで見つけることができます。 | 【dodaの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
マイナビジョブ20's | 人材サービスを幅広く扱うマイナビの中でも、20代を専門としているのは『マイナビジョブ20's』のみです。 マイナビの情報網を活かしつつも、20代という若年層に特化しているからこその強みがあります。 通常の転職サイトでは掲載されていないような"非公開求人"が80〜90%を占めています。 | 【マイナビエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します ※マイナビエージェントの体験談を参照 |
② 経理のマネージャーになるための実務経験を積む【20代中盤~後半】
経理として未経験で入社をしたら、マネージャーになるために最低限度必要な実務経験を積みましょう。
経理部門で働いていても、市場価値が高い業務に従事していなければ経理のキャリアアップは難しくなります。
なので、経理で売れるキャリアは何かを常に意識して行動をする必要がありますよ。
マネージャーになるための最低限度必要な経理経験は単体決算の取り纏め経験です。
単体決算(制度会計)は税務・管理会計・財務全ての基礎となる業務であり、単体決算を理解していなければ他の業務の本質も理解しにくいです。
例えば、税務は単体決算の数値をもとに申告書を作成して税金を計算します。なので、単体決算を正しく理解していないと税務も担当が難しいですよ。
なので、単体決算の取り纏めの経験を早く積みことで、経理でのキャリアアップを早めることができます。
CFOを目指す人におすすめな本→【CFOを目指す人おすすめな本5選】財務戦略の勉強できる書籍も紹介【現役CFOが解説】
転職で武器となる資格を作る
経理で単体決算の取り纏めを経験したらマネージャーになる最低限度も実務経験はあります。
しかし、他の候補者と差別化してマネージャーとして転職をするためには、自分の武器を作る必要がありますよ。
他の候補者と簡単に差別化する方法は資格です。
例えば、決算の取り纏め経験+下記の資格を取得していれば市場価値が大きく上がります。
- 米国公認会計士(USCPA)
- 簿記1級
- 簿記2級×TOEIC800
特にUSCPAは1年程度は本気で頑張る必要はありますが、取得できればベンチャー企業への転職に大きな強みとなります。
③ マネージャーになるための転職先を探す【20代後半~30代前半】
CFOになるにはマネージャーでマネジメント経験を積む必要があります。
勤め先で30代前半までにマネージャー(海外駐在含む)を経験できれば転職をする必要はありません。しかし、30代後半や40代までマネジメント経験ができないのであれば、転職でマネジメント経験を積めるポジションを得ることをおすすめします。
20代後半~30代前半でマネージャー経験を詰める企業でおすすめは、新規に上場した企業かIPO直前の企業となります。
上場をすると会計監査が厳しくなるので、制度会計に強い人材が多数必要となります。新規に上場した企業やIPO直前の企業は、30代~40代の公認会計士がCFOとして在籍しており、マネージャークラスが手薄なことが多いです。そろそろCFOが実務から外れたいと考えているときに、決算の取り纏め経験がある人材は需要が高くなります。
実際に私が海外駐在前(20代後半)に転職を考えたときは、マネージャークラスのスカウトが多数届きました。
規模は小さく業務もハードワークですが、上場企業の経理のマネージャーを務めた実績は確実に経歴にプラスになりますよ。
【無料相談可能】経理のマネージャークラスの転職に強い転職エージェント
経理の求人は秘匿性が高いので非公開求人となっているこがあるので、転職エージェントから情報を取得しましょう。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
MS-Japan | 「管理部門特化型エージェントNo.1」として多くの実績と評価あり。 経理の知見があるキャリアアドバイザーが付くため、経理の転職には強い。 | 【MS-Japanの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
④ 管理会計&財務経験を積む【30代前半~30代中盤】
制度会計以外にCFOになるために必要な実務経験は管理会計と財務が挙げられます。
管理会計:管理会計に基づく分析から会社の中長期的な戦略を立案のサポート(M&A含む)
財務:資金調達や投資戦略など大型の財務戦略の立案
特にベンチャー企業のCFOは資金をどのように調達するかの考える機会が多いです。
例えば、株発行、社債、銀行からの借入など資金の調達コストや既存の株主への影響など様々な観点から資金調達の方法を考える必要があります。
財務(ファイナンス)領域は、ベンチャー企業では経理が兼務することが多いのでチャンスがあれば積極的に経験をしていきましょう。
ファイナンスの勉強におすすめな本→【ファイナンスの勉強におすすめな本】現役経理が初心者向けの書籍も解説
⑤ CFOになるための転職先を探す【30代中盤~30代後半】
マネージャークラスの実務経験を3年程度積んだらCFOの求人に狙いを絞り転職活動をしてみましょう。
狙い目の求人は下記の通りです。
- スタートアップ企業のCFO:上場企業の経理のマネージャー経験があれば狙える
- グロース上場企業やミドルベンチャー企業のCFO前提求人:USCPA持ちかつ、現職よりも規模が小さければ狙える
- グローバル企業上場企業の海外子会社CFO:英語力があれば狙える
1から順番にハイリスク・ハイリターンとなりますが、年収は悪くても800万円超は目指せる案件です。
1度CFOの経験をすれば職務経歴書にCFOの経験があると記載できるので、再度転職するときにもCFOとして転職がしやすくなりますよ。
ここまで経理キャリアを築ければ、ベンチャー企業に疲れたら大手企業でまったりと働く選択肢も十分に狙えます。
【参考】経理の仕事に向いているか科学的に調べてみる
経理の仕事に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
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具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
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仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理のキャリアアップの纏め
経理のキャリアアップは転職を上手く活用するのがコツとなります。
大企業は確かに働きやすいですが、経理キャリアの観点からはキャリアアップが遅くなるので無条件に大企業を選択するのはリスクがあります。
まずは、将来どのような経理キャリアを歩みたいか真剣に考えてみてはいかがでしょうか。