経理への転職を考えた時に、次の悩みはどのような業界に転職をすべきか迷いますよね。
私も経理で2回の転職を通じて様々な業界の方と話しましたが、経理も業界によって特色があると感じました。
結論から言えば、経理の転職でおすすの業界はIT系とメーカーです。
この記事では、経理への転職を検討している方に向けて、おすすめの業界を解説します。経理での2回の転職経験に基づいて、業界のリアルな情報をお伝えしますね。
では、纏めていきます。
【前提】経理にとって業界選びが大切な理由
経理は会社が異なっても仕事が似ているので業界選びは重要でないと思う方がいるかもしれません。
確かに経理は業務内容は会社ごとに大きくは異なりませんが、業界によって経理に求めることや働き方に違いが生じます。
例えば、若手の育成方針、在宅勤務の可否、業務のスピード感などは同じ経理であっても業界によって傾向が異なります。
なので、経理においても自分にあった業界を選ぶことは重要です。
ブラック経理の見分け方→【経理にとってブラック企業】を見分けるコツ9つ【地獄を避け、まったり勤務できる】
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
ココナラで体験談をもとにキャリア相談を承っていますので良かったらご利用ください。→経理のキャリアアップ 経理の転職相談を承ります
【結論】経理におすすめな業界は2つ【ITとメーカー】
貴方が会社に求めるものが何かにより、おすすめする業界は異なります。
具体的には下記の通りに分類されます。
- 経理として早期に成長したい方:IT企業がおすすめ
- ワークライフバランスを重視したい方:メーカーがおすすめ
ITとメーカーは社風が対極の傾向にあるので、ITの社風を好む方はメーカーの社風に馴染めないことが多いです。逆も然りで、メーカーの社風を好む方は、ITの社風に馴染めないことが多くなります。
業界選びの成功の鍵は、IT企業とメーカーの違いを抑えて自分の価値観にあった業界を選ぶことです。
【比較】IT経理とメーカー経理の違い
IT経理に務めている友達とメーカー経理に勤務する私で飲みに行くと同じ経理でも、同じ経理なのに違いに驚くことが多いです。
違いを表で纏めておきますので、業界選びの参考としてくださいね。
<IT経理とメーカー経理の違いの纏め表>
項目 | IT経理 | メーカー経理 |
会話 | 少ない(基本的にチャットで完結) | 対面会話重視 |
部署間の調整 | 少ない | 多い(現場との調整は大変) |
フォロー体制 | 一人で解決するスタイル | OJTで手厚く |
リモートワーク | 推奨 | 推奨だが出勤が好きな人多い |
給与体系 | 実力主義 | 年功序列 |
転勤 | 少ない | 多い(地方工場、海外) |
【参考】口コミから優良企業を探してみる
【本書の3大特徴】
1:1300万件の「社員クチコミ」から会社のホントの姿を分析
2:「6ジャンル、19のランキング」で多角的に企業を評価
【おすすめポイント】メーカー企業がホワイトと思う5つ理由
では、何故ワークライフバランスを確保したい方には、メーカーがおすすめなのでしょうか。
私は3社のメーカー勤務の経験があります。また、現在は上場企業のメーカーで経理を担当しているので、メーカー経理の特徴をお伝えできると思います。
結論から言えば、ワークライフバランスが優れていてコスパが抜群だからです。経理としてのキャリアアップ・年収・労働環境が高水準なので、長く働くにはおすすめな業界です。
箇条書きで理由を説明します。
- 残業時間が短く有休休暇の取得率が高い
- 平均年収が高い
- メーカー経理間での転職が容易になる
- 原価計算を経験できる
- 海外勤務を経験できる
では、一つ一つ解説していきます。
① 残業時間が短く有給休暇の取得率が高い
メーカーは業界全体の従業員が労働組合に加入することが多いため、労働組合のメンバーが企業に対して強い交渉力を持ちます。
労働組合が強いメリットの一つとして、労働組合と企業で締結する36協定が、労働者有利で結ばれることです。
企業は残業時間を事前に36協定で労働組合と締結して、それ以上に社員に残業をさせることができません。
例えば、36協定で月間の残業時間を30Hと定めたら、労働組合の許可なく社員に30H超の残業をさせてはいけないことになります。
なので、労働組合が強いと会社は労働組合に配慮をしながら経営する必要があるので、残業時間が短くなる傾向にあります。
<36協定の趣旨>
労働基準法では、1 日及び1 週間の労働時間並びに休日日数を定めていますが、これを超えて、時間外労働又は休日労働させる場合には、あらかじめ「36 協定」を締結し、労働基準監督署に届け出なければなりません。
引用元 厚生労働省
② 平均年収が高い
メーカーは他の業界と比較して、平均年収が高いです。
製造業 平均年収 | 平均 年収 | 差 |
513万円 | 436万円 | +77万円 |
出典:国税庁 令 和元年分民間給与実態統計調査
上記の通り、製造業は平均年収が高いので経理もコスパ良く働けます。
③ メーカー経理間での転職が容易となる
メーカーは同じような社風や業務を経験したメーカー出身の人間を転職で採用したい傾向にあります。
私は2回の転職をしましたが、前職がメーカーであったことでメーカー企業の面接官と共通の話題を作りやすく面接の通過率が良かったです。
なので20代でメーカーを経験すると、安定した業界であるメーカー間での転職が容易になるのはメリットの一つです。
経理は特に転職が容易な職種なので、将来キャリアアップのために転職する選択肢も常に持っておくことをおすすめします。
経理が転職しやすい理由6つ【経理関連職なら年収UPも狙える】
④ 原価計算を経験できる
メーカーの大きな特徴として原価計算の経験を積めることが挙げられます。
原価計算は商品のコストを計算するので、利益と密接な関係があります。
原価計算は企業が経理に求めるスキルの一つであり、将来CFOや経営企画室長、子会社の社長を務めるために必須のスキルとなります。
経理のキャリアを土台として、出世を考えている人には原価計算の経験はキャリアアップに繋がります。
【CFOを目指す人におすすめな本】経理のキャリアアップの方法が分かる
⑤ 海外勤務を経験できる
メーカーは海外に沢山の海外子会社を保有しています。
経理は海外子会社の不正防止の観点から、海外子会社の管理部門の部門長に駐在する可能性高いです。実際に私呀会社も主要な海外子会社には、経理メンバーを派遣をして管理部門をコントロールさせています。
なので、経理で海外で働きたいと思ったらメーカーをおすすめします。
経理が海外駐在になる方法とメリット【30代で年収1000万円を狙える】
【向いている人】経理でメーカーをおすすめできるタイプ
経理でメーカーをおすすめできる人は下記の特徴を持つ人です。
箇条書きで纏めていきますね。
- 1社で長く働きたい方
- 海外勤務を経験してみたい方
- ワークライフバランスを確保したい方
- 年功序列で安定的に高年収を確保したい方
- 一つ一つ着実に成長をしたい方
上記要件にあてはまると、メーカーはおすすですので検討をしてみてはいかがでしょうか。
メーカー業界の経理に転職でおすすめな転職エージェント
大企業を中心として多くのメーカーの優良企業は、求人を出す場合に応募者を多めに確保するために複数の転職エージェントを利用します。
しかし、リクルートエージェント と doda のどちらも利用しない企業は少ないです。
なのでこの2社に登録すれば、貴方は求人を出しているメーカー企業の求人の多くが情報が手に入ります。情報を転職エージェントから仕入れるのは無料なので、気軽にメーカー経理について相談をしてみたらいかがでしょうか。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
リクルートエージェント | リクルートエージェントは求人数No.1 非公開求人の紹介、転職市場の動向、過去の事例などを考慮し、非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介します。 | 【リクルートエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
doda | dodaが取り扱っている求人のうち、80%以上がサイト上には公開されていない非公開求人です。 自分では見つけられなかった求人もエージェントサービスに登録することで見つけることができます。 | 【dodaの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
【おすすめポイント】 経理として早期に成長をしたい方にIT業界がおすすめな理由4つ
では、何故経理として早期に成長をしたい方には、IT業界がおすすめなのでしょうか。
まずは、箇条書きで理由を上げていきますね。
- 若手でも高年収を狙える
- 経理以外の業務経験も積める
- 業務の裁量が大きい
- 経営者との距離感が近い
IT系統の企業は新興企業であることが多く、既存の年功序列な人事制度に基づかないで社員を評価することに特徴があります。
なので実力主義が色濃くあり、やる気と能力があれば、若手でも年齢に関わらず管理職に抜擢されますよ。
早期に経理の経験を積んで自分の市場価値を上げたい方にはIT業界はおすすめです。
上記項目も含めて、ベンチャー企業の経理の特徴で長所と短所を詳細に解説してますので良かったら見てくださいね。
※ベンチャー企業とIT業界は似た特徴を持ってますので参考になると思います。
【向いている人】経理でIT業界をおすすめできるタイプ
経理でIT業界をおすすめできる人は下記の特徴を持つ人です。
箇条書きで纏めていきますね。
- リモートワークで働きたい方
- チャットなどのコミュニケーションに慣れている方
- 若手から管理職を目指したい方
- 年功序列より成果主義を好む方
- 業務スピードや意思決定が早いのを好む方
上記要件にあてはまると、IT業界はおすすですので検討をしてみてはいかがでしょうか。
IT業界の経理に転職でおすすめな転職エージェント
IT業界は企業ごとにも特色があるので、企業の特色と貴方の相性を丁寧に考えてくれる転職エージェントがおすすめです。
マイナビエージェント は1人1人の歩調に合わせたサービスを提供してくれるので、転職経験がない方も安心して利用できます。無料で相談ができるので、試しにIT業界の経理について気になる点を質問するものおすすめです。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
マイナビエージェント | マイナビエージェントでは、各企業の人事担当者と直接会って、求人票だけでは分からない詳細な情報を入手しています。 できるだけその企業や業界について深く理解した上で、応募先企業を決めることができるので安心です。 | 【マイナビエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
マイナビジョブ20's | 人材サービスを幅広く扱うマイナビの中でも、20代を専門としているのは『マイナビジョブ20's』のみです。 マイナビの情報網を活かしつつも、20代という若年層に特化しているからこその強みがあります。 通常の転職サイトでは掲載されていないような"非公開求人"が80〜90%を占めています。 | ※マイナビエージェントの体験談を参照 |
他の転職エージェントの記事はこちらで紹介していますので良かったら見て下さいね。
【おすすめの転職エージェント】20代、30代が経理への転職する場合
【注意】外資企業の経理はホワイトだが注意が必要
外資企業の経理はホワイトであるとの情報を耳にする方は多いのではないでしょうか。
しかし、外資企業の経理は、【英語が出来て経理の業務をある程度一人で完結できる人】にはホワイトですが、英語や会計に自信がない人にはおすすめができません。
外資企業は任された仕事で成果を出せば、定時で帰ろうがリモートワークでもご自由にどうぞとの考え方です。
逆に言えば、任された仕事で成果が出せなければ風当たりは相当厳しく首になる可能性もありますよ。
基本的に外資企業は良くも悪くも他人をフォローする文化がないことが多いので、一人で仕事を完結できない経理には厳しい環境です。
日系企業は外資企業と比較すれば成果に対して甘い評価なので、仕事が出来なくて何とかなる良さもありますよ。
【参考】経理に向いているか科学的に調べてみる
経理に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理でおすすめな業界 纏め
転職は職種も大事ですが、業界も軽視はしてはいけません。
メーカーとITでは、同じ経理でも働き方が大きく異なるので、貴方にあった業界を探してみてくださいね。
因みに、私は着実に一歩一歩積み上げるのが好きなのでメーカー経理が向いてました。
市場価値の上げ方に着目して解説しています。転職だけを正解とせずに、現職に留まりながら市場価値を上げる方法も述べられており、選択肢が多くて参考になります。転職を検討している方は是非読んでみてください。 気になった方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
本が無料で読めるAmazonのサービスは下記の記事で纏めていますので良かったら見て下さいね。
【30日間は本を無料で読める】Amazonの電子書籍サービス3つを比較
転職に関するオススメな本は下記に纏めていますので良かったら見て下さいね。