転職に失敗が続くと簿記2級だけでは転職できないと思う方も多いのではないでしょうか。
簿記2級ではアピールにならないから簿記1級や上位資格を取得に挑戦をする人も多いですが正直おすすめしません。
簿記2級を取得していれば資格で落ちる可能性は少なく、転職のコツを抑えれば転職に成功する可能性は高いですよ。
この記事では、簿記2級だけでは転職できないと考えている人に向けて、簿記2級だけで転職をするコツを紹介します。実際に私は未経験で営業から経理に転職をしており、また経理の採用担当経験もあるのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】簿記2級が有利になる転職先(職種)を理解する
簿記2級は会計を学べるので社会人には必須の知識と言えます。
しかし、簿記2級が転職において必ず有利になる転職先(職種)は下記の2つです。
- 会計事務所・税理士事務所
- 経理(税務、財務、管理会計など関連職種を含む)
上記の2つの転職先(職種)であれば、簿記2級の取得は経験者・未経験者に限らず必ず有利になります。
なので、簿記2級の保有者が転職先を検討する場合には、上記の転職先(職種)にまずは限定して受けることをおすすめします。
それ以外の職種でも有利になる可能性は0ではないですが、上記の転職先(職種)と比較した場合に影響力は小さいでしょう。
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経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
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【結論】簿記2級だけで転職するコツ5つ
では、早速ですが簿記2級だけで転職するコツを紹介します。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
- 簿記2級で狙えるレベルの企業を知る
- 簿記2級の取得後は【何を】目指すかを明確にしてアピールする
- 簿記2級を活かして【何の】業務をしたいかを語る
- 簿記2級を取得した理由を説明できるようにする
- 簿記2級の価値を正しく理解している転職エージェントを使う
では、一つ一つ解説していきますね。
① 簿記2級で狙えるレベルの企業を知る
簿記2級は有利になる資格ですが、決して万能ではありません。
未経験(単体決算未経験を含む)からのスタートの場合には、簿記2級と年齢で受かる企業のレベルは決まります。経験採用の場合には、簿記2級+実務経験で条件が多岐にわたるのでここでは割愛しますが、基本的には求人票に書いている応募要件に該当すれば勝負はできます。
<簿記2級保有者の年代別の応募企業の目安>
項目 | 年齢 | 上場企業 ※グローバル企業 | 上場企業 ※国内売上中心 | 上場企業 ※プライム以外 | 未上場企業 会計事務所 |
① | 20代 | △ | △ | ○ | ◎ |
② | 30代前半 | △ | △ | △ | ◎ |
③ | 30代後半 | × | × | × | △ |
④ | 40代以上 | × | × | × | △ |
<内定確率>
- ◎=50%
- ○=20%
- △=10%
- × = 3%
20代~30代前半で英語力がある人は内定確率が+20%程度は上がります。
上場企業では35歳以上の未経験者の採用の実績を聞いたことがないので、確率は非常に少ないと考えられます。実際に私の勤め先では、設立して以来一回も採用がないとことです。
35歳以上の場合には、会計事務所や税理士事務所で実務経験を積んだ後に再度転職をして経理を目指すのがおすすめです。
ヒュープロは税理士事務所や会計事務所の転職に強みをもっているので利用してみてはいかがでしょうか。
ブラック税理士事務所や会計事務所の見分け方→【税理士事務所はブラック?】税理士に見分け方も聞いてみた【会計事務所も同じ】
② 簿記2級の取得後は【何を】目指すかを明確にしてアピールする
簿記2級の取得者には簿記2級で得た【知識】だけでなく【伸び率】も期待をします。
例えば、簿記2級の取得後に簿記1級の取得を目指して学習している旨のアピールがあると入社後も伸びしろがあると好感を持てます。
簿記1級を入社時点で保有している必要はなく、入社後に勉強を継続する姿勢が見たいのです。なので、簿記1級でなく英語や税理士試験の科目合格、USCPAでも問題はありませんよ。
では、どのようにアピールするかと言うと、職務経歴書や履歴書の自己PRに記載してアピールするのが簡単です。
<例文紹介>
継続して努力する力が最大の魅力となります。大学受験終了から現在に至るまで継続して勉強することを自分の日課としており、現在も継続しております。その結果、簿記2級にも合格をすることができ、簿記2級で得られた知識は営業の見積もり業務で大いに活かすことできております。今後も仕事で未経験の分野に取り組むことはあるとは思いますが、コツコツと勉強することで知識を身につけて微力ながら会社の発展に寄与することができると思います。
自己PRの例文紹介→【自己PRがコツコツ取り組むの例文3選】転職で2回内定を得た経験から解説【粘り強さもアピールできる】
③ 簿記2級を活かしてき【何の】業務をしたいかを語る
簿記2級取得者は【能力】が高いことは多いのですが、転職をして【何を】したいかを語るのが苦手な人が多いです。
【何を】したいか=キャリアプランです。キャリアプランは面接で必ず聞かれるので絶対に準備する必要がありますよ。
企業がキャリアプランを聞く理由は大きく分けて2つです。
- 経理の仕事ついて真剣に考えているか→経理への志望動機は本物かの確認
- 経理の仕事への理解度→キャリアプランを聞くことでどの程度経理の仕事を理解しているか分かる
経理への志望動機は本物で転職をして直ぐに辞めない人材であることが確認できれば問題ありません。
面接が苦手であれば模擬面接で繰り返し練習するのがおすすめなので、本番の前に何度も模擬面接を実施しましょう。
有料・無料の模擬面接のサービス→【転職の模擬面接】面接対策サービスを有料・無料ごとにおすすめを紹介
④ 簿記2級を取得した理由を説明できるようにする
未経験での転職は必ずキャリアチェンジの理由(経理への志望動機)が聞かれます。
キャリアプランを尋ねる理由と同じく、経理の志望動機が明確であれば面接官は簡単には辞めないと判断します。
簿記2級の取得者に経理の志望動機を聞くと、簿記2級を取得したので簿記2級を活かした業務に付きたいと回答する人が多いです。この項目を掘り下げて、追加で簿記2級を取得したきっかけは何ですか聞くと答えに困る人が多くなります。
簿記2級を勉強をした理由が経理を目指す本当のきっかけなので、面接官は本当のきっかけが知りたいのです。
なので、経理への志望動機は簿記2級を取得したきっかけからストーリーを作り、職務経歴書に予め記載することをおすすめします。
志望動機の書き方や職務経歴書の作成方法に不安があれば第三者からアドバイスを受けるのもおすすめですよ。
有料・無料の職務経歴書の添削サービス→【職務経歴書・履歴書の添削サービス】有料・無料ごとにおすすめを紹介
⑤ 簿記2級の価値を正しく理解している転職エージェントを使う
転職エージェントは書類選考の通過率を上げるためには重要なパートナーとなります。
転職エージェントから応募すると推薦状を記載して企業に職務経歴書や履歴書だけでは伝え切れないことも伝えてくれますよ。
履歴書に単に簿記2級と記載してあるより、推薦状に簿記2級取得者と記載して貰う方が採用担当の目を引きます。
簿記2級の試験範囲が変わって取得難易度が上がったことや、経理の採用担当が簿記2級をどれほど重視しているか理解する転職エージェントを利用すると書類選考の通過率が少し上がりますよ。
【無料相談可能】未経験での転職におすすめの転職エージェント
私が未経験で転職をしたときは、下記の3社を中心に転職活動を進めていました。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
リクルートエージェント | リクルートエージェントは求人数No.1 非公開求人の紹介、転職市場の動向、過去の事例などを考慮し、非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介します。 | 【リクルートエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
doda | dodaが取り扱っている求人のうち、80%以上がサイト上には公開されていない非公開求人です。 自分では見つけられなかった求人もエージェントサービスに登録することで見つけることができます。 | 【dodaの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
マイナビジョブ20's | 人材サービスを幅広く扱うマイナビの中でも、20代を専門としているのは『マイナビジョブ20's』のみです。 マイナビの情報網を活かしつつも、20代という若年層に特化しているからこその強みがあります。 通常の転職サイトでは掲載されていないような"非公開求人"が80〜90%を占めています。 | 【マイナビエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します ※マイナビエージェントの体験談を参照 |
【Q&A】高卒でも簿記2級があれば転職できる?
大卒や高卒の区分があるのは大企業が中心となります。
応募要件に【大卒】の要件がなければ、基本的に大卒と同じレベルで勝負ができますよ。
大卒の要件がある企業に入社するには、英語×圧倒的な実務経験を積み企業側から例外を認められる実力をつける必要があります。
なので、未経験では応募要件を覆すほどの能力は基本的にはないので、応募要件に大卒と記載してある企業以外を狙いましょう。
【参考】経理の仕事に向いているか科学的に調べてみる
経理の仕事に向いているか気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
簿記2級だけでは転職するコツの纏め
簿記2級だけで転職するには、応募する企業のレベルが1番重要となります。
応募する企業のレベルを間違うと何回応募しても書類選考で落ちますよ。
経理は転職に寛容なので大手企業にいきなり入社できなければ、経験を積んで再度転職してみてはいかがでしょうか。