仕事が出来ない部下がチームにいるとストレスが溜まりますよね。
部下が動かいないのは上司の責任と言われるますが、はっきり言って部下をコントロールするにも限界はあります。
実際に私も30人程度の部下を管理しており部下との関係には苦労をしましたが、実践的な対処方法を身につけることで少しはストレスが緩和されました。
この記事では、仕事が出来ない部下を抱えて悩んでいる方に向けて、ストレスを最小限に抑えるための出来ない部下の対処方法を紹介します。実際に30人の部下を抱えて仕事をしながら編み出した対処方法なのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】出来ない部下の特徴はタスク管理とホウレンソウに問題有
仕事が出来ない部下の特徴を観察すると下記の2つの共通点があります。
- タスク管理(スケジュール管理)が甘い
- ホウレンソウのタイミングが不適切
出来ない部下の仕事を任せると、期限間際に重要な課題を報告したり、そもそも期限を守らない特徴があります。部下が1人であればマンツーマンで管理することができますが、複数いるとある程度は部下に自走して貰わないと業務を回すのが難しいです。
出来ない部下の対処方法の原則は、タスク管理とホウレンソウのタイミングを指導することから始めるのがおすすめです。
タスク管理とホウレンソウのタイミング以外の項目はとりあえずは目をつむって、まずはタスク管理とスケジュール管理を徹底して教えましょう。
次の項目で具体的なタスク管理とホウレンソウのタイミングの指導方法を紹介しますので、良かったら参考にしてみてくださいね。
【結論】仕事ができない部下の対処方法5つ
では、早速ですが仕事が出来ない部下の対処方法を紹介します。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
- 5人組のチームを作る
- KPIを応用して具体的な数値で設定する
- 始業時、就業時に5分だけ時間を部下に使う
- 半年間は覚悟を決めて接する
- 褒める9割・指導1割が基本
では、一つ一つ解説していきますね。
① 5人組のチームを作る
そもそもですが1人の上司が管理できる部下の数には限りがあります。
真剣にコミュニケーションを取りながら部下を成長させようとすると上司1人に対して部下4人程度が限界です。5人と言うのは歴史的にも最小のチーム単位です。(例:伍長・五人組)
例えば、部下が4人であれば毎日10分程度部下と話しても40分で済むので、部下の業務内容や課題を確認することが可能です。
しかし、部下が増えれば増えるほど面談するのに時間がかかるので、面談が億劫になり部下へのフォローが億劫になりますよ。
私は30人の部下を抱えていますが実施的には5人組の制度を取っています。
- 私:管理本部 GM→ACC(経理)Mgr・GAMgr ・HRMg ・CSRMgr・経営企画Mgr【5人組】
- 各Mgr: 4名の部下【5人組】
このように大きな組織でも各チームが5人になるように意識して作れば、5人組のチームを簡単に作れます。
例はMgrですが係長でもチームリーダーでも大丈夫ですよ。
出来ない部下に対処するには、まずは出来ない部下に対処できる環境を作り出すことが大事となります。
リーダー論が良くわかる本→【リーダー論が学べる本5選】リーダーシップの解説が分かりやすい書籍を紹介
② KPIを応用して具体的な数値を設定する
出来ない部下を働かせるには成績評価にやるべきことを具体的な数値で組み込むのが効果的です。
KPI(Key Performance Indicator)の評価手法を利用して、成績評価に具体的に数値を記載するこで個人の目標管理を設定します。
例えば、部下に報告書を毎回期日通りに提出して欲しければ下記のように設定します。
- 毎月の改善提案の提出期限遵守率 100%
期初に上記の目標を設定して期末に評価をする仕組みにすれば、本人も自分の給与に関わるので少しは意識をして動きます。
本来のKPI手法とは少し異なりますが、部下に期日管理を意識させるには有効な手法ですよ。
KPIの詳細を知りたければ下記の本がおすすめなので良かったら読んでみてくださいね。
③ 始業時、就業時に5分だけ時間を部下に使う
部下を管理する上で1番大事なのは、優先順位を細かく指示することです。
タスク管理が苦手な部下は、放っておくと優先順位に関係なく【やりたい】仕事から業務を進めていきます。なので、上司である貴方が【何の】業務が【何で】重要なのかを、一緒に教えてあげる必要があります。
具体的には、始業時・終業時に5分だけ個別に下記の事項を確認すると上手くいきます。
- 始業時:今日やる業務の順番
- 終業時:今日やったこと(進捗確認)
ポイントは長期的な仕事を抽象的に伝えるのではなく、当日の数時間で終わる作業内容に分解しながら伝えることです。
×:決算業務→税務申告
〇:決算の有価証券の勘定科目→決算の固定資産の勘定科目
最初は面倒くさいと感じますが、細かく最初から指定した方が自分のイメージ通りに仕事をしてくれるのでストレスは貯まりませんよ。
時間の使い方が学べる本→【時間の使い方が学べるおすすめな本5選】時間術が身に付く書籍を紹介
④ 半年間は覚悟を決めて接する
仕事が出来ない部下を数週間本気で指導しても直ぐには変わりません。
私の経験上ですが半年間は細かく指示を出してフォローをしないと、直ぐに昔のやり方に戻ってしまいます。
仕事もスポーツと同じで変な仕事の癖が付いていると直すのに時間がかかります。
ミスしたことのホウレンソウを全くしない部下がいてとても困っていました。面談で理由を聞いたら昔の上司がミスをしたら報告せずに自分で何とかしろと怒鳴り散らすのでホウレンソウが怖くなったと泣いて話してくれました。
仕事が出来ない部下にも過去の上司に恵まれなかったなど、様々な苦労があるかもしれないと思うと少しだけ優しくなれますよ。
なので、半年間は覚悟を決めて接しましょう。私は半年間待ってダメなら異動か仕事を減らすなどの検討します。
⑤ 褒める9割・指導1割が基本
仕事が出来ない部下にストレスを感じ怒りたい気持ちも分かります。
仕事が出来ない部下は基本的に怒られることに慣れている(麻痺)しているので、怒っても基本的に効果0です。
まずは、仕事が出来ない部下に怒られることが嫌だと感じるようになって貰う必要があります。
具体的には下記の行動を繰り返すと少しずつ、怒られることを嫌がり期日を意識し始めますよ。
- 毎日少しでも何かできたら褒める
- 怒るときは感情を殺して淡々と出来ていないことを指導(最初は本当に直して欲しいとこだけ)
上記を心掛けて接していると、ホウレンソウも嬉しそうにするようになるので一石二鳥です。
慣れるまでは自分の感情をコントロールするのが大変ですが、慣れると怒るより遥かに楽だと気が付きますよ。
感情をコントロールするにはアンガーマネジメントがおすすめです。→【アンガーマネジメントのおすすめ本5選】仕事や育児に役立つ書籍を紹介
【参考】褒める効果の再認識
褒めて認めてあげる回数を増やすことで、部下が「安心して仕事ができる環境」=「心理的安全性の高い環境」をつくり出すことができます。
過度な緊張感やストレスから解放されることで、人は本来発揮できるパフォーマンスを存分に発揮できるため部下も本来の力を発揮できるようになります。
部下の育成については下記の記事でも紹介していますので良かったら参考にしてくださいね。
参考:コミュトレ→【新米上司に贈る】部下育成で絶対に外してはいけない3つのポイント
【最終手段】言ったことができない部下には重要な仕事を任せない(期待しない)
どんなに教えても仕事が出来ない部下は存在します。
評価を気にしない、首になる覚悟がある従業員(無敵社員)を指導するのは正直に言えば不可能に近いです。無敵社員を相手にするだけ無駄なので戦力として期待しないことが1番ですよ。
期待するから怒りが湧くので異動させるか、自分の上司に正直に相談するしかありません。
管理職におすすめな本→【管理職の勉強におすすな本】課長になったら読んで欲しい書籍を紹介【1年目の管理職必見】
【参考】相性が良い部下を科学的に調べてみる
自分と相性が良い部下が気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、相性が良い部下を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【上下関係適正】です。
実際に上下関係適正を見ると、私は指示指導型なので素直従順型と相性が良いです。実際に仕事のやり方と似ているので分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
仕事が出来ない部下の対処方法
仕事が出来ない部下は一定数存在します。
ストレスをためずに部下と付き合っていくには、完璧を目指さないことも大事ですよ。