経理の経験が無い場合には転職で正社員としていきなり採用されることが難しです。
派遣社員(契約社員)であれば正社員よりも経理に転職できる確率が上がります。
派遣社員での経理の勤務経験も経理経験とみなさるので、派遣社員から経理キャリアをスタートすることを目指すのも選択肢の1つです。
この記事は、経理未経験で派遣社員から正社員を目指したい方に向けて、派遣社員から正社員になるコツを紹介します。経理の採用担当も勤めており、自分自身も未経験から経理キャリアをスタートしたのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきますね。
【前提】経理未経験は派遣からの方が良い?→基本的には正社員を狙うべき
経理は未経験での転職は難しいですが、いきなり派遣社員になるのはおすすめできません。
派遣社員は正社員ではないので派遣切りに合う可能性や、単純作業しか任せて貰えず思ったキャリアを積めないリスクもあります。
まずは、経理で正社員になれないか最大限転職活動の努力をしてみることをおすすめします。
経理の正社員を諦める目安は下記の通りです。
- 中小企業・ベンチャー企業の経理の正社員の書類選考通過率0%(目安10社)
- 税理士事務所・会計事務所の正社員の書類選考通過率0%(目安10社)
上記の1、2が全滅してから初めて経理の派遣社員を目指すことをおすすめします。
税理士事務所や会計事務所の正社員での経理経験として扱う企業も多いので1度税理士事務所など経験を積むのも選択肢の1つですよ。
税理士事務所や会計事務所で経験を積んだ後に一般企業の経理に挑戦すれば経理経験者として勝負できます。
【無料相談可能】経理の未経験者におすすめな転職エージェント
私が営業から経理に未経験で転職をしたときは、下記の3社を中心に転職活動を進めていました。
エージェント種類 | オススメなポイント | 体験談 |
リクルートエージェント | リクルートエージェントは求人数No.1 非公開求人の紹介、転職市場の動向、過去の事例などを考慮し、非公開求人も含めた多数の求人の中から最適な求人を紹介します。 | 【リクルートエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
doda | dodaが取り扱っている求人のうち、80%以上がサイト上には公開されていない非公開求人です。 自分では見つけられなかった求人もエージェントサービスに登録することで見つけることができます。 | 【dodaの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します |
マイナビジョブ20's | 人材サービスを幅広く扱うマイナビの中でも、20代を専門としているのは『マイナビジョブ20's』のみです。 マイナビの情報網を活かしつつも、20代という若年層に特化しているからこその強みがあります。 通常の転職サイトでは掲載されていないような"非公開求人"が80〜90%を占めています。 | 【マイナビエージェントの特徴】体験談と評判からメリットとデメリットを解説します ※マイナビエージェントの体験談を参照 |
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
ココナラで体験談をもとにキャリア相談を承っていますので良かったらご利用ください。→経理のキャリアアップ 経理の転職相談を承ります
【結論】経理未経験で派遣社員から正社員になるコツ5つ
では、早速ですが経理未経験で派遣社員から正社員になるコツを紹介します。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
- 事務系統の派遣社員をまずは狙う
- 経理の正社員になるためにアピールできる業務を知る
- 簿記2級まではMUSTで取得する
- 正社員(契約社員)登用の可能性がある求人を狙う
- 日商簿記2級 or 派遣で経理決算経験(1年程度)を目安に正社員への転職活動を実施する
では、一つ一つ解説していきますね。
① 事務系統の派遣社員をまずは狙う
日商簿記2級の資格がなくアパレルや飲食業の派遣社員で現在働いている方は、まずは事務系統のお仕事に転職することをおすすめします。
経理派遣社員の求人では事務系統の経験者を優先して欲しい旨を派遣会社に伝えるので、経理派遣社員がなければ事務系統の派遣社員にも窓口を広げましょう。
また、事務系統の仕事に従事していると、事務系統の中でも人気が高い経理系統の仕事に転職することが可能です。
事務系統の仕事に最初に転職して、事務系統の中でも経理系統の仕事に再度派遣で転職するのはおすすめです。経理系統の仕事は人気が高いので直ぐには見つからない可能性があります。ただ、事務系統の仕事をしていると紹介される可能性が高まりますので、事務系統の仕事にまずは従事することをお勧めします。
事務系統の仕事の経験がないと経理経験の前に、Excelの操作など事務系統の必須の仕事が経験できないので、将来経理になるなら早めに事務系統の仕事をおすすめします。
経理の派遣社員を狙うならExcelのスキルは必須なので、事前にExcelの勉強はしておくことをおすすめします。
経理のExcelが学べる本→【経理で使うExcelが学べる本5選】エクセルで業務効率化を狙える書籍を紹介
② 経理の正社員になるためにアピールできる業務を知る
経理の正社員を将来目指すのであれば、何の業務が経理正社員への転職のときにアピールできるか知っておく必要があります。
何の業務が経理正社員へのアピールになるか理解できれば、実際に仕事をするときに意識して業務が行えます。
<派遣社員にお任せする業務に一例>
★が経理の正社員になるためにアピールできる業務となります。
項目 | 業務内容 | 推奨時期 |
書類整理 | ファイリングなど | 入社後1月 |
請求書発行 | 指定された金額で書類発行 | 入社後1月 |
振込作業 | 指定された金額で銀行振込作業 | 入社後2月 |
★預金照合 | 銀行の引き落としと請求額が一致しているか確認 | 入社後3月 |
★伝票入力 | 証憑に基づき会計システムに仕訳入力 | 入社後3月 |
★ 債権・債務管理 | 相手の債権と自社の債務、自社の債権と債務が一致しているか確認 | 入社後6月 |
★決算業務 | 月次、四半期、年ごとに利益をチームで計算する | 入社後1年 |
これらの業務は、勤務先でも派遣にお任せしているので、一般企業の経理で任されることも多々ありますよ。経理で働いているメンバーはどこまで派遣社員に仕事を頼んで良いか悩むことが多いので、★が付いている業務をやってみたい旨の希望を出してみてはいかがでしょうか。
普段の業務を真面目にやっていれば、大抵のことは任せて貰えますよ。長く一緒に働くと、なるべく希望を聞きたいと思いますので。
この表通り業務経験が積めたら、職務経歴書も充実します。例え、派遣としての経験であっても、十分に選考で評価されます。
決算業務まで経験できれば、正社員の経理への転職活動をしてみてはいかがでしょうか。
③ 簿記2級まではMUSTで取得する
簿記2級は経理正社員に転職するために大きな武器になるます。
簿記2級を取得することで下記の2つ項目を簡単に証明できますよ。
- 経理の基礎知識を保有していること
- 経理への志望度の高さ
経理になるために簿記2級を頑張って取得した実績があるのは、転職において大きな武器になります。
派遣社員での経理経験×簿記2級の取得実績があれば、中小企業やベンチャー企業の経理正社員に内定する可能性はかなり高いです。
簿記3級を持っていなければ、まずは簿記3級から勉強をしてみてはいかがでしょうか。
簿記3級のおすすめテキスト→【簿記3級の独学向けサイト】初学者向けテキストも紹介【現役経理が解説】
簿記2級のおすすめテキスト→【簿記2級の独学】におすすめなテキスト
④ 正社員(契約社員)登用の可能性がある求人を狙う
派遣社員から正社員に登用されるのは、少数と思う方が多いとは思いますが上場企業でも登用実績はあります。
実際に私の勤務先にも経理で派遣社員→契約社員→正社員になった方を知っています。その方は最初は未経験からのスタートでしたが積極的に担当業務の幅を広げ、最終的にその方がいないと業務が回らないとの理由で正社員になりました。
会社が派遣社員から正社員に登用するメリットは大きく分けて3つあります。
- 一緒に仕事をしていたので働きぶりが分かる
- 経験の仕事内容を理解をしているので即戦力となる
- チームに馴染みやすい
特に1度でも派遣社員から正社員に登用実績がある会社は、積極的に業務の幅を広げることで正社員に登用される可能性が高いですよ。
なので、正社員への登用実績がある会社に派遣して貰えるよう求人がある派遣会社を利用するのがおすすめです。
経理事務を探すなら事務系統の求人が豊富なマイナビスタッフがおすすめです。
⑤ 日商簿記2級 or 派遣で経理決算経験(1年程度)を目安に正社員への転職活動を実施する
派遣社員として長く勤め続けるのは経理経験を得られる一方で、正社員の職歴としてブランク期間が長くなるデメリットもあります。
派遣先で正社員になれる見込みがなければ、1年を目安に経理の正社員への転職活動をスタートすることをおすすめします。
この2つのスキルがあると、派遣社員からでも経理の正社員に転職する可能性が上がります。
- 日商簿記2級(この資格があると国内の決算を任せることができるイメージが付きますので有利です)
- 派遣での経理経験(決算の一部の業務経験があるとかなり有利)
決算業務とは、その月又は年の会社の利益がどれだけ出たかを纏めることです。全ての会社で必要な業務で、経理業務中でも重要視される業務の1つとなります。決算業務を担当できることが、経理キャリアの1番最初の目標となります。
両方あるのが理想ですが、求人動向によっては資格若しくは経理経験のどちらか1つのスキルがあれば、正社員の経理として転職できる可能性があります。
直ぐに転職をしなくても好条件の求人を逃さないためにリクナビNEXTに登録をして求人動向を気にしておくのがおすすめです。
【Q&A】経理の契約社員は未経験でも採用される?
経理の契約社員は経理の正社員以上に求人が少ないのが現状です。
経理の契約社員を未経験で狙って採用されるのを待つならば、派遣社員から正社員を目指す方が効率的です。契約社員も派遣社員と同じく有期雇用なので契約が終了するリスクは同じですよ。
なので、わざわざ未経験で経理の契約社員を狙うのであれば、正社員を粘り強く狙うか派遣社員から正社員を目指すことをおすすめします。
但し、派遣先から派遣社員→契約社員の話がある場合には、契約社員の次は正社員のチャンスがあるので積極的に受けることをおすすめします。
【参考】経理に向いているかを科学的に調べてみる
自分が経理に向いているかが気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。
適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理未経験で派遣社員から正社員を目指す方法の纏め
経理は人気職なので、応募数が多いのが現状です。
何も対策せずに応募すると落ちる可能性が高いです。
対策なしで応募する方が多いので、しっかりとスキルを持っている方は良い意味で目立ちます。
市場価値の上げ方に着目して解説しています。転職だけを正解とせずに、現職に留まりながら市場価値を上げる方法も述べられており、選択肢が多くて参考になります。転職を検討している方は是非読んでみてください。 気になった方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
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