未経験だけど経理に挑戦したいと考えている方は、未経験でも経理に転職ができるか不安になりますよね。
私は営業から未経験で中小企業の経理に転職をした後、再度転職をして現在は上場企業の経理で働いていますので未経験からでも経理は可能です。
しかし、闇雲に転職活動をしても内定を得られる可能性は低いので未経験でも内定を得るためのコツを紹介します。
この記事では、未経験で経理に転職を検討している方向けに、転職の難易度と成功のコツをお伝えします。実際に未経験で経理に転職をし、現在も市場価値の確認のため転職エージェントとコンタクトを取っているので経理の転職についてはお役に立てますよ。
では、纏めていきます。
目次
【前提】経理未経験での転職の難易度は3つの要素を満たせば難しくない
経理未経験での転職は、実は直ぐに決まる人となかなか決まらない人に二極化する傾向にあります。
なぜなら、企業が経理の未経験者採用で重視する点が似ているので、企業が欲しい人材は複数の企業から内定を貰えます。
下記の要件に当てはまれば、経理への転職は短期間で終わるでしょう。
- 年齢:20代~30代前半
- 資格:日商簿記2級取得済(1級等の上位資格を含む)
- 応募先:他の候補者のレベルが高い大手企業を避けるて応募をしている
上記3つの要件を全て満たしていれば、大手企業以外であれば内定の獲得は難しくありません。年齢が上がるとともに難易度が上がるので、未経験での転職活動は1日でも早くスタートすることが大事となります。
35歳超は経理に限らず未経験者採用が難しくなるので、上場企業以外の経理を目指すことをお勧めします。
経理に強い転職エージェント→【経理に強い転職エージェントのおすすめ】未経験者と経験者別に紹介
【参考】経理未経験で何歳まで転職可能かの目安
<資格と応募企業の目安>
項目 | 年齢 | 日商簿記2級 有りor無し | 上場企業 ※プライム上場 | 上場企業 ※グロース・スタンダード | 未上場企業 会計事務所 |
① | 20代 | 有り | △ | ○ | ◎ |
② | 20代 | 無し | × | △ | 〇 |
③ | 30代前半 | 有り | △ | △ | ◎ |
④ | 30代前半 | 無し | × | × | 〇 |
⑤ | 30代後半 | 有り | × | × | △ |
⑥ | 30代後半 | 無し | × | × | × |
⑦ | 40代以上 | 有り | × | × | △ |
⑧ | 40代以上 | 無し | × | × | × |
<内定確率>
- ◎=50%
- ○=20%
- △=10%
- × = 3%
上場企業では35歳以上の未経験者の採用実績を聞いたことがないので、確率は非常に少ないと考えられます。実際に私の勤め先では、設立して以来一回も採用がないとのことです。
一方で、会計事務所は40歳以上でも未経験者採用の実績があると、友人の勤め先や転職エージェントから聞きます。
なので、未経験で経理の内定を得るには志望企業のレベルが自分に合っているかが非常に重要となります。
またミスマッチや面接対策のために、経理の仕事内容をイメージを事前に学習をしておくことをおすすめします。
経理の仕事内容が理解できる本→【中小企業の経理実務の勉強におすすめな本5冊】分かりやすい書籍を紹介
【参考】経理未経験者が転職で狙うべき企業
未経験者採用を短期間で終わらせる鍵は、応募する企業を自分のレベルに合わせて選定することです。
また、内定を得るだけでなく、採用された後も長く活躍できる企業が良いですよね。
なので、入社難易度が低く長期間経理が働けるおすすめ企業を紹介します。
- 自動車部品メーカー(メーカーでは人気が低い)
- IT系統企業(スタンダードやグロース上場企業)
- B to Bの企業(スタンダードやグロース上場企業)
- ベンチャー企業(IPOで上場の可能性がある)
これらの企業は、上場企業なので働きやすい環境であることが多いにもかかわらず、名前があまり知られていないので倍率が低い傾向があります。
また、スタンダードやグロース上場企業はプライム市場に昇格する可能性もあるので、年収や待遇が大きく上昇する可能性を秘めていますよ。
【注意】経理未経験者の転職で大手企業はおすすめしない
未経験者採用の経理で大手企業を狙うのは、転職が長期化するのでおすすめ出来ません。
大手企業が難しい理由は下記の通りです。
- 倍率が高過ぎる(プライム市場上場のメーカークラスでは1名枠に対して100名は超えます)
- 他の候補者が優秀(高学歴&日商簿記1級などの資格持ちが多い)
- 英語力を求められる(グローバル企業が多いので)
なので、20代でTOEIC800点×簿記2級程度が、挑戦する最低ラインの目安と考えた方が良いです。
但し、経験者採用では大手企業も採用に積極的なので、大手企業を狙いたい方は、一度経理経験を積んでから未経験者採用ではなく経験者採用で狙うべきですね。
私も中小企業の経理で決算経験を積んだ後に、上場企業の経理に転職を成功させているので経験者採用の方が採用の可能性が高いです。
なので、経理未経験である場合には実務経験を積むことを最優先することをおすすめします。
上場企業の仕事が学べる本→【上場企業の経理の仕事内容が勉強できる本5選】本当に実務で役立つ書籍を紹介
【結論】経理未経験の転職を成功させるコツ4つ

経理未経験の転職を早く終わらせるには、応募する企業選び以外にも4つのコツがあります。
まずは、箇条書きで纏めていきますね。
- 日商簿記2級の取得
- 経理で使うExcel技能の取得
- TOEICの勉強(上場企業のグローバルメーカー狙いの場合)
- 経理未経験専用の志望動機の作成
では一つ一つ解説していきますね。
①日商簿記2級の取得
経理未経験の転職で内定率に大きな影響があるのは、日商簿記2級を保有してるか否かです。
日商簿記2級は、企業に簿記の知識と経理への志望の熱意の証明となるので取得していると有利になります。
日商簿記2級を応募要件や書類選考の足切りラインとして設定している企業もあるほど、簿記と経理は密接な関係にありますよ。
面接まで到達すれば日商簿記2級を勉強中と言うだけでも面接官に好印象が与えられるので、未取得の場合は転職活動をしながら勉強をしましょう。
【参考】簿記2級の独学におすすめな参考書
簿記2級は通信講座に通った方が効率的なのは間違いありません。
通信講座を検討している方は、まずは大手予備校に資料請求をしてみてはいかがでしょうか。
大原公式資料請求サイト→高い合格実績で選ぶなら資格の大原 簿記1・2級講座
予備校にいきなり通うのではなく、試しにテキストで独学で勉強をしてみたいと方は多数の合格実績がある予備校の参考書を利用することをお勧めします。
簿記2級の参考書は多数発行されていますが、中でも経理メンバーから高評価だったテキストを紹介しておきますね。
<おすすめの参考書>
②経理で使うExcel技能の取得
Excelは経理に入社してからも間違いなく使用します。
なので、Excelをマスターして職務経歴書に記載することで、企業にアピールできます。
経理で良く使用する関数は下記の通りなので、まずは下記のExcelをマスターしてみましょう。
- IF
- Vlook
- SUMIF
- ピポットテーブル
上記Excelが出来ると、企業はPC操作能力は問題ないと判断します。
経理のExcelが学べる本→【経理で使うExcelが学べる本5選】エクセルで業務効率化を狙える書籍を紹介
③TOEICの勉強
上場企業のグローバルメーカーを狙う場合には、TOEICの勉強もおすすめします。
最優先は日商簿記2級ですが、TOEICの点数があれば英語×会計で他の候補者と差別化できます。
TOEICの点数の目安は、履歴書に記載できる最低ラインが600点で、800点あれば上場企業でも有利になります。
私はTOEIC800点を取得していましたので、中小企業から上場企業への転職の際に面接官から好意的なコメントを多く貰いました。
なので、TOEICは内定率を上げることに大きな貢献をしてくれますよ。
英語×会計は経験者採用で大手企業を狙うときにも役立つので、余裕があればチャレンジすることをおすすめします。
英語の学習はまずは、単語を抑えるのが基本なので単語から学習をしてみてはいかがでしょうか。
<おすすめ単語帳>
④経理未経験専用の志望動機の作成
まずは、経理の未経験採用で企業が欲しがる人物像を明確にしておきましょう。
企業が求める人物像が分かれば、面接の回答の準備もしやすいですよね。
未経験の採用の場合には、ポテンシャル採用なので下記の3つの点を重視をして見ていますよ。
- 経理への志望の本気度→入社後に長く勤務してくれるか
- 入社後の成長力→簿記や税務の勉強は継続的にしてくれるか
- 経理への適正→経理の仕事内容を理解しており将来経理の業務を担当できる見込みがあるか
上記のポイントはどの企業も気になる事項なので、面接官の質問は3つに関連する内容を聞いてきますよ。
なので、志望動機は経理への意欲を面接官が判断をしているため、非常に重要視されています。志望動機が曖昧だと他の項目が合格点でも落ちてしまうことがあるので要注意です。
【参考】経理未経験の志望動機の例文
仮に総務から経理へ未経験で転職するとした場合の志望動機の作成手順と具体例を紹介します。
作成手順は全ての職種に応用できるので、自分の職種に当てはめて志望動機を作成してみて下さいね。
<作成の手順>
- 経理の仕事に興味を持ったきっかけ
- 自分の能力で経理で活かせるポイント
- 経理で担当したい仕事
<具体例>
- 小口現金で帳簿の記載をしているなかで、財務諸表の作り方に興味を持ちました。
- また、小口管理の業務で基本的な帳簿の付け方を学べたので、その経験を経理の業務にも活かしてみたいと思い経理を志望しました。
- 入社をしたら決算業務で財務諸表を作ってみたいと考えています。
ポイントは最後に経理でやってみたい具体的な業務内容を付け加えることです。具体的な業務内容を述べることで、面接官に本気度の高さをアピールできますよ。
面接対策は下記の記事でも纏めていますので、良かったら参考にしてみてくださいね。
経理転職の自己PR作成方法→【経理の自己PRは未経験でも簡単に作れる】転職で内定を得た具体例も紹介
【参考】経理に向いているか適職診断をしてみる
自分が経理に向いているか迷ったことはありませんか。
そんな時におすすめなのが、 ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて適職を診断してくれますよ。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。

適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えてますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
適職診断については下記の記事でも纏めていますので良かったら見てくださいね。
【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理未経験の転職は難しいかの纏め
経理未経験者の転職は、闇雲に転職活動を行うと長期間してしまいます。
しかし、自分の年齢や資格に応じた企業を選べば内定率は飛躍的に上がります。
また、一旦経理経験を積めば、経験者採用で大手企業を狙うこともできますよ。
市場価値の上げ方に着目して解説しています。転職だけを正解とせずに、現職に留まりながら市場価値を上げる方法も述べられており、選択肢が多くて参考になります。転職を検討している方は是非読んでみてください。 気になった方は Kindle Unlimited で無料で読んでみて下さいね。
本が無料で読めるAmazonのサービスは下記の記事で纏めていますので良かったら見て下さいね。
【30日間は本を無料で読める】Amazonの電子書籍サービス3つを比較