経理の勉強をするためにスキルアップに役立つ本を探している方は多いのではないでしょうか。
経理部は基本的に分業制なのでスキルアップに役立つ書籍は担当業務によって異なります。
この記事では、制度会計・税務・管理会計・財務など業務ごとにおすすめな本を紹介します。
この記事では、経理でスキルアップに役立つ本を探している方に向けて、業務ごとにおすすめの本を紹介しています。実際に上場企業の経理に係る業務で参考にした本なのでお役に立てるかと思います。
では、纏めていきます。
【前提】経理は簿記2級の知識レベルも必要
企業の経理を勉強するならば、本だけでなく検定で勉強をする選択肢もありますよ。
簿記2級は上場企業の経理の単体決算の基礎となる知識が詰まっていますので、簿記2級の合格を最初の目標とするのがおすすめです。
簿記のおすすめポイント3つ
- 転職で年収UPに繋がる
- 問題を解くことにより知識が定着する
- 簿記2級は絶対評価なので合格しやすい
簿記2級の独学におすすめなテキスト&問題集→→【簿記2級の独学】におすすめなテキスト3選
【宣伝】経理のキャリア相談を承ります
経理のキャリアは多種多様なプランがありどの道を目指すかで優先して経験・勉強すべきことは異なります。
例えば、
- 年齢
- 将来経理以外の職種につきたいか
- マネジメントをしたいか
- 制度会計、税務、管理会計、財務、原価計算のどれを武器とするか
- 未経験から経理になるには何をしたら良いか
貴方が置かれている状況をヒアリングして、貴方に最適なキャリアプランをアドバイスさせていただきます。
また、キャリアに関する質問にも回答させていただきますよ。
ココナラで体験談をもとにキャリア相談を承っていますので良かったらご利用ください。→経理のキャリアアップ 経理の転職相談を承ります
【おすすめ】経理のスキルアップに役立つ本の纏め

では、おすすめ書籍を纏めていきます。
まずは分類ごとに箇条書きで紹介します。
- 経理入門者向け
- 制度会計担当者向け
- 管理会計担当者向け
- 税務担当者向け
- 財務担当者向け
- CFOになりたい人向け
では、一つ一つ解説していきますね。
① 経理入門者向け
新卒で経理に入社された方や異動で経理に配属されたばかりの人におすすめな本を紹介します。
経理の全ての業務は財務諸表と簿記の基本知識が必要となりますので経理初心者は、まずは財務諸表と簿記の勉強をしてみてはいかがでしょうか。
【初学者向け】会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方
<内容>
初心者でも分かりやすいように、図解を豊富に用いて解説しています。クイズ形式なので飽きずに読むことができ、読み終わった頃には決算書の基本は理解できるように設計されています。
<実際に読んでみて>
初心者でも短時間で簡単に理解できることをコンセプトに纏めてあります。実際に具体例を出しながらの解説はイメージが付きやすいので、文章だけの解説が苦手な方にもおすすめです。
経理初学者向けにおすすめな本→【決算書の読み方が勉強できるおすすめの本5選】財務諸表が読めるようになる
【超入門】簿記がわかってしまう魔法の書
<内容>
簿記の用語や手順を丸暗記してもらうスタンスではなく、「簿記の5要素」など、誰もがつまずく基本原理の「なぜ」「どうして」に、ていねいに答えています。簿記の原理原則が理解出来るようになる本です。
<実際に読んでみて>
損益計算書や貸借対照表に比べると影が薄い「試算表」を重視して解説しているのが特徴です。実務の観点からも試算表は重要であり、試算表から簿記を解説しているので勉強したことが実務に繋がりやすいです。経理に興味ある方にもおすすめな本ですよ。
簿記が学べる本→【簿記初心者におすすめな本5選】現役経理が分かりやすい入門テキストを紹介
② 制度会計担当者向け
制度会計は大きく分けて単体決算と連結決算に分けられます。
制度会計は上場企業で必ず必要となる知識なので体系的に学んでも損がありませんよ。
まずは、単体決算から勉強をしてから、連結決算を学ぶと効率的ですよ(単体決算が基礎となるので)。
【単体決算向け】カンタン図解で圧倒的によくわかる! 【決定版】決算書を読む技術
<内容>
図解を中心に解説しており、難解な計算式を使わないで解説しています。本書を最後まで読めば、決算書の数値から企業の経済状態を理解できますよ。
<実際に読んでみて>
初学者から段階を踏んで理解できるように設計されているので、本書の順番通りに学習をすれば基本的な決算書は読めるようになります。会計を初めて学ぶ方にはおすすめの本です。
【連結決算向け】連結会計のしくみ
<内容>
EY新日本有限責任監査法人が発行したもので、図解を用いて連結決算の初学者にも分かりやすく記載されています。連結決算の入門書と言っても過言ではありません。
<実際に読んでみて>
図解で基本的な事項を入念に解説しているので、初心者が連結決算とは何かを理解するにはおすすめの本です。私が連結決算の担当になった時に最初に購入しましたが、連結決算の概要は掴めました。
連結決算が学べる本→【連結決算の実務の勉強におすすめな本5冊】連結会計の解説がわかりやすい書籍を紹介
③ 管理会計担当者向け
管理会計は会社の業績を向上させるために必要な情報を経営者に届けるのが主な目的となります。
予実管理や原価分析などが主な仕事となり、大企業の経理では必須のスキルとなります。
「管理会計の基本」がすべてわかる本
<内容>
本書は企業研修やビジネススクールの人気講師である著者が執筆しています。基本を重点的に解説しており、本書を読めば管理会計の基本がマスターできます。
<実際に読んでみて>
図解や会話形式で記載されており初学者でも理解しやすいように設計されています。管理会計の基本を網羅的に学習したい方にはおすすめの一冊です。
管理会計が学べる本→【管理会計の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
【図解・初学者向け】図解入門ビジネス 最新原価計算の基本と仕組みがよ~くわかる本
<内容>
図解と具体例を用いて原価計算を説明しています。本書を読めば原価計算の全体像を捉えることができます。
<実際に読んでみて>
原価計算を図解で説明することをコンセプトに作成しているので、難解な公式を使わないで説明しています。まずは、原価計算の全体像を図解でイメージしたい方におすすめです。
原価計算が学べる本→【原価計算の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
④ 税務担当者向け
税務は全ての会社で必要な知識ですが、税務を苦手としている人が多いので勉強をすると強みとなります。
まずは、法人税で必ず必要となる消費税法と法人税法の知識を学びましょう。
図解 消費税法「超」入門〔令和3年度改正〕 (超入門)
<内容>
消費税の仕組みから経理処理まで、図表や計算例を交えて丁寧に解説しています。本書を読めば消費税法に関連する基本的な知識をマスターできますよ。
<実際に読んでみて>
税法初心者でも理解できるように、専門用語を嚙み砕いて解説しています。消費税法を何から勉強すべきか迷っている方の入門書としておすすめです。
消費税法が学べる本→【消費税法の実務の勉強におすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
「別表四と五」 完全攻略本
<内容>
「法人税申告書」のしくみを理解するには、別表四、別表五の理解が必要不可欠とコンセプトで解説をしています。本書を読めば別表4と別表5の基本が理解できるようになりますよ。
<実際に読んでみて>
本書は図を多く用いて別表4と別表5を重点的に解説をしているので、初学者でも法人税法の基本が理解できます。別表4と別表5の基本をマスターしたい方にはおすすめ本です。
法人税法が学べる本→【法人税法の勉強におすすめの本5選】初心者にも解説が分かりやすい書籍を紹介
⑤ 財務担当者向け
財務は基本的(資金繰り)から高度(財務戦略)なものとに大きく分かれます。
中小企業であれば資金繰り、大企業の財務であればファイナンス領域を学ぶことをおすすめします。
資金繰りの不安がなくなる最高の方法
<内容>
数字を入れるだけで資金繰り表が作れるソフトを付属CD-ROMに収録することで、本書を見ながら資金繰りを簡単に作れる設計になっています。
<実際に読んでみて>
会計の知識がない方でも、資金繰りが作れるように解説された本です。難しい用語はなく、自分で一から資金繰り表を作成したい方にはおすすめです。
資金繰りを学ぶのにおすすめな本→【資金繰りを学ぶのにおすすめな本5冊】解説が分かりやすい書籍を紹介
「知識ゼロ」の人のための 超ざっくり分かるファイナンス
<内容>
紙・電子版合計で16万部超を誇りファイナンス関連書籍ではダントツの人気を誇ります。
<おすすめポイント>
ファイナンス特有の難解な専門用語を平易な言葉に置き換えて解説しているので初心者にも読みやすいです。黒字倒産を完璧に説明する自信がなければ、本書から勉強を始めることをおすすめします。
ファイナンスの勉強におすすめな本→【ファイナンスの勉強におすすめな本】現役経理が初心者向けの書籍も解説
⑥ CFOになりたい人向け
経理でキャリアを考えるには、キャリプランの作成が極めて重要となります。
経理キャリアを考えるのに参考になる本を紹介しておきます。
<内容>
CFOの役割や具体的に説明しており、実際のCFO経験者の体験談を紹介しています。
<実際に読んでみて>
CFO経験者の具体例があるので、CFOのキャリアがイメージしやすいです。またCFOに期待される役割を実例に沿って解説しているので、CFOの仕事もイメージしやすいです。その道の成功者の真似をすることが、キャリアアップの1番の近道だと改めて思わせてくれる一冊です。CFOの仕事を具体的に知りたい方に
CFOを目指す人におすすめな本→【CFOを目指す人おすすめな本5選】財務戦略の勉強できる書籍も紹介【現役CFOが解説】
【参考】自分の適職を科学的に調べてみる
自分の強みや適職が気になったら、科学的に適職診断をしてみてはいかがでしょうか。
選択式の質問に答えるだけで、科学的な根拠に基づいて貴方の適職を診断してくれるプログラムがあります。
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する無料の自己分析プログラムです。
貴方の選択した回答に基づいて、適職診断を自動で行ってくれる仕組みです。所要時間は約30分程度なので気軽に行えます。結果を見て頂ければ分かりますが、詳細に性格や職務適性を分析してくれます。無料なので気軽に試せるのでおすすめです。
具体例を見て頂いた方が分かりやすいかと思いますので、私の結果を貼り付けます。

適職診断で使うのは、【職務適性】です。
実際に職務適性を見ると、経理が9と出ています。私自身も経理にとても向いていると考えていますので、分析の精度の高さが伺えます。
※無料登録によりコンピテンシー診断が可能となります。
仕事の価値観診断の纏め→【仕事の価値観の無料診断】転職の成功には適性を知るのが大事な理由
経理のスキルアップにおすすめな本の纏め
終身雇用が難しい現代だからこそ、スキルアップは欠かせません。
しかし、経理は努力さえすればキャリアアップが容易な職種です。
財務戦略の知識を身につけてCFOを目指してみてはいかがでしょうか。